一個人の食歴

マーガリン

「トランス脂肪酸」として認識するようになってから避けるようになったが、昔はよく食べていた。

私が子供の頃は、バターなどの動物性脂肪よりもマーガリンや植物油脂などの植物由来の油の方が体に良い、という考えが広く受け入れられていたようで、実家で日常的に使われているのもマーガリンであった。

父が朝食はトーストとコーヒーと決まっていたので、なんとなく家族みんな朝はパン食であった。そして食パンにはマーガリンが塗られた。

何かのテレビでやっていたのか、一時、味噌汁にもマーガリンを入れていたこともある。味噌とバターは相性が良いが、マーガリンでも似たような風味を味わえる。兄がその味を気に入って、しばらく味噌汁には必ずマーガリンを入れていた。

トースト+コーンポタージュ

小学生の頃の、私のお決まりの朝食。トーストは八枚切り。コーンポタージュは粒入りのものではなく、クルトン入りのもの。そして、マーガリン。
今から思えば、糖質+油&糖質+油で、私にはかなり重たい朝食だった。
栄養学的にどうかという点は置いておいて、私はこのコーンポタージュとトーストの口当たりは素晴らしいと思う。ちなみに私は「つけパン」派だった。

いなごの佃煮

母が長野の生まれで、祖母がうちにくるとき、たまにいなごの佃煮を持ってきてくれた。
黒々と煮詰められ、タッパーにぎっしりと詰められたバッタのような昆虫。最初、虫を食べるのに抵抗があって、脚だけポキポキと食べていた気がする。母の方は逆に脚がある方が虫感が強いらしく、脚をとって食べていた。
祖母との大切な思い出の一つ。「いなごはお米しか食べていないからおいしいだに」と言って、私の白米の上に二、三匹いなごを乗せた。白米にいなごが乗っている様は、不思議と嫌なものではなかった。ご飯と一緒に口に運ぶ気にはなれなかったが、それだけであれば普通に美味しく食べられた。いなごの頭部のつるっとした部分が舌に当たると、なんだか申し訳なくなった。

千歳飴

七五三の時だけ食べられる特別な飴。白とピンクの2種類があって、一本30〜40㎝くらいある。子ども一人で食べるには大き過ぎて、食べているうちに甘さに負けて気持ちが悪くなってくる。そして、袋を剥きながら食べているうちに、なぜか手がべとべとになる。
いつの七五三のときか忘れてしまったが、近所に住む一つ年上のお姉さんと「ミルキーはママの味〜♪」と歌いながら一緒に飴を食べた。

ホームランバー

祖母の家に遊びに行ったときに従姉妹たちとよく食べた。従姉妹曰く、ホームランバーの立方体の底の、ちょうど木のバーとの境あたりにできる、アイスが豆状にはみ出た部分、あれを「おしり」というらしい。そしてホームランバーを食べるときは、このおしりから食べるのが決まりらしい。

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