ティーペアリングを嗜んだ話

10月24日にオープンしたばかりの
SMITH TEAMAKER SHIBUYA TASTING ROOM (SHOP & CAFE)
に行ってきた。

めっちゃ楽しかった。。

白茶、緑茶、紅茶、ハーブなどをベースにした、個性豊かな何種類ものフレーバーティー。

カフェとショップが併設されていて、ショップで茶葉の香りを確かめて、そこで気に入ったお茶を購入したり、カフェでいただくことができる。


ショップで癒される

茶葉の隣には、茶葉の産地やブレンドの内訳、そのフレーバーティーにまつわるエピソードが書かれたカードが置いてあって、説明を読みながら香りを嗅いでいると、遠い異国の情景が目に浮かぶような気がしてくる。

あぁ、私はセイロンのウバがブレンドされているのが好きなのかも、あぁ、良いと思ったらベルガモットオイルが入っているのか、やはり柑橘系は自分好みなのだな、などと心地よい香りに癒されながら自分と向き合える時間。友達と行ってお互いの好みを言い合ったりできたら、それもきっと楽しい。お茶の香りはどれも優しくて、香りに酔ってしまったり、嗅ぎ過ぎて香りがわからなくなることもない。

カフェでペアリングの新体験

満足のいくまで香りを確かめて、これと決めてカフェに向かう。レジに置いてあるメニュー表を見ながら、お茶と一緒にシナモンロールかクッキーも頼もうか、と迷っていたところ、カフェの店員さんにお茶でペアリングができるセットを紹介いただいた。

ワインと食事のペアリングのように、3種類のお茶とそれぞれに合わせて作られたクッキーサンドのペアリング体験ができるらしい。3種類のお茶の一つが、先ほどショップで香りを嗅いで二番目に気になったお茶でもあり、せっかくなのでそのセットを頼むことにした。

SMITH TEAMAKER ペアリングティーフライト '24

お値段3,300円。贅沢である。

①FEZとドライトマトとオリーブのクッキーサンド
②LORD BERGAMOTとクリームチーズとプロシュートとトリュフのクッキーサンド③MEDOWとデーツで甘みをつけたチョコレートのクッキーサンド

セットについていたカード。ショップでは各茶葉に同様のカードが添えてある。

店員さん曰く、①②③の順番がおすすめですが、組み合わせを変えて、渡り鳥のようにペアリングを楽しんでみてください😌

とのこと。渡り鳥とはなんとも詩的。案内の言葉一つでも非日常の体験へ誘おうとしてくれるなんて、お店の心意気を感じる。

いざテイスティング

まずはそれぞれのお茶をそのまま一口二口。
全部飲んだことのない味。もちろんベースの味は紅茶だったりカモミールだったりするので覚えがあるのだが、不思議な感覚である。ショップで嗅いで二番目に気になっていたお茶というのは②のLORD BERGAMOT。優しいアールグレイという感じで美味しい。

そして素直に①のペアからいただく。

①ドライトマトとオリーブのクッキーサンドは、まさにワインのおつまみ。美味しいけれど、普段お酒を飲まない私としては、ちょっと強い。

②のクリームチーズとプロシュートとトリュフのクッキーサンドも、これもまさにワインのおつまみ。クリームチーズは好きだけれど、やはり強い。

ペアリングは私には早すぎただろうか(もう妙齢も過ぎた頃だけれど)、と思いながら、クッキーサンドを齧り、お茶を飲み、齧り、飲み、していると、不思議と舌に味が馴染んでくる。

さっき強めに感じたドライトマトとオリーブ、クリームチーズとプロシュートも、美味しい。お茶も進み、クッキーサンドも進み、最後の一口が惜しい。

MEADOWの香り豊かなコク深い味わいは、デーツの甘味とカカオの風味が濃厚なチョコレートに負けない。でもお茶だからクリームやミルクのように口の中がまったりすることもなく、最後まで満足感を感じられる。
ここにきて白状すると、私はややカモミールティーが苦手であった。それを忘れてペアリングセットを頼んで、最初MEADOWをそのまま飲んだときは、これか…と思ったが、クッキーサンドと一緒に食べると、いける。これなら美味しい。

試しに残していたLORD BERGAMOTとチョコレートのクッキーサンドを合わせてみる。紅茶とチョコレートは合いそうな組み合わせだが、しかしこの濃厚なチョコレートだとベルガモットの香りが隠れてしまう。口の中はさっぱりするが、少しもったいない気がする。

ペアリングとはこういうことか、と新たな経験だった。

そして思う。

私はたぶん比較的、食に対する興味が薄く、毎日同じメニューでも大丈夫な質で、用事の合間に適当に食事を済ませたり、YouTubeやTVer見ながら食事をしたりすることが多いけれど、もっと普段から味覚を研ぎ澄ませて食を楽しむ機会を持ちたいなと。
そんな日々の食事を省みる食体験だった。

一つ気をつけたいのは、温かいお茶はワインと違って時間が経つと冷めてしまう。温かいうちに飲みたい気持ちがあると、やや焦ってしまう。
温かいうちに飲めるのが一番だが、冷めても美味しかったので、次回はもっとマイペースに楽しみたい。

最後に

あと最後になってしまったが、ショップの店員さんが最高に感じが良かった。最初にショップとカフェの説明をしてくれた店員さんも、カフェの後に立ち寄った際に対応してくれた店員さんも、丁寧で優しくて心からの笑顔で接客してくださった。初めて素敵すぎるお店に入ってソワソワしていた私の気持ちを解きほぐして、一気にワクワクした気分にさせてくれた。

また行こう。

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