「永遠のミュシャ」 イマーシブ展@渋谷ヒカリエ|アール・ヌーヴォーに没入
昨年末から渋谷ヒカリエで開催されているグランパレ・イマーシブ。永遠のミュシャ展。パリで開催された展示が来日しています。
ミュシャ展は2017年のスラブ叙事詩の来日、2020年のみんなのミュシャ展以来です。ミュシャは、クリムト、ピアズリーと並んで、プラハに観にいくくらい好きな画家。19世紀末のファムファタルが好みです。
今回の「永遠のミュシャ」は、展示はいくつかのスペースに分かれており、まず最初はイマーシブ映像のスペース。床に座って30分間の映像を見る。これが、いわゆるプロジェクションマッピング的なプレゼンです。
ミュシャの絵と、実写によるミュシャゆかりの地の風景を織り交ぜながら、ポスター画の時代、パリ万博の時期、そしてチェコに戻ってからのスラブ叙事詩の時代とそれぞれの時代の絵を通して歴史を振り返ります。四方の壁と床にまで映し出されて映像が流れていくので、すごい浮遊感。
続くスペースは、年表、ミュシャのアトリエ、俳優が演じるサラ・ベルナール、現代アーティストへの影響。それぞれに調香された香りが設置されています。
入場料2900円。少し高い気もするけど、海外の物価を考えれば妥当かなと思います。目新しい絵はないけれど、全体の演出が面白いかったと思う。
会場で映像を見ることがポイントなので、美術展示というよりは、体験展示と捉えた方がよいかもしれない。
特に、後半の俳優が2.5次元で絵の世界を表現するのと、影響を受けたアーティストの作品とミュシャのオリジナルの比較展示はとても良かったと思う。
ちなみに、こちらは2017年の新国立美術館のミュシャ展。
本物の絵は壁画のようなサイズですごい迫力だった。
2017年の新国立美術館のリーフレット。右側のリーフレットは、2020年松本市美術館の「みんなのミュシャ」。コンセプトとしては、ミュシャに影響を受けたアーティストの展示だったので、今回の最後のホールに少し近いかな。
こちらは、プラハのミュシャ美術館で購入した本。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。