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もし自転車で事故にあったら|交通事故の対処法

昨日はヘルメットについて買いたので、安全第一ですが、本日は自転車で事故にあった時の対処法について書いてみようとおもいます。

だいぶ前の話になりますが、2018年、通勤途中にタクシーと接触事故に遭いました。
その時の経験から、万が一事故にあった時の注意事項を書いておこうと思います。


1)警察に連絡

直後は気が動転してしまいますが、まずは落ち着こう。私はあろうことか、名刺だけタクシーの運転手に渡して、なんと会社に向かってしまいました。出社しなきゃと、なぜか思ったんですよね。

不幸中の幸い。相手がタクシーだったので、おそらく社内規定で、事故の対応として警察へ通報してくれていたため、警察から連絡が来ました。

正常な判断ができず、もはや本能で動いていた私は、出社したものの、とりあえず病院に行かなくてはと思い、会社に事情を説明して病院へ。

その間に警察から会社に連絡が入ったらしく、病院に人事の人が迎えに来てくれたので、一緒に警察に行って事故の報告をしました。

相手が一般車だった場合は、必ずしも対応してくれるとは限らないので、事故に遭ったら、何も問題がなさそうでも、必ず警察に連絡してもらいましょう。

後々の補償の手続き上、警察の事故証明が本当に大切なので、この手続きは必須です。

2)事故相手との協議

警察に行った時点で、すでに運転手とタクシー会社の人が待っていました。警察に事故の詳細を説明して、確か90%は自動車側の不注意という認定だったと思います。

つまり、ほぼタクシー側の責任なので、まずは自転車に関しての補償を決定します。

購入した自転車ショップで、破損状況を査定してもらい、修理代の見積もりをしてもらいました。

この時は自転車屋の査定では、シャーシのダメージは修理不可なので、廃車扱い=全損扱いの証明を出してくれました。

自転車の購入代金を連絡してから、数日で購入代金の満額が振り込まれました。物損はこれで終了。

続く、人間側の補償については、先方の保険会社との協議となりますとのことで、保険会社から連絡が入ります。

基本的に、このやり取りで、事故相手との話し合いは完了します。話し合いの漏れがないよう、くれぐれもご注意を。

実際、自転車はタイヤとハンドル・一部パーツ交換で済んだので、買い替えずに今でも定期点検をしながら乗っています。

3)保険会社と連携(医療費)

私の病院の診断は肩の骨折。実際はヒビが綺麗に入っているので、器具等での固定はなく、腕を吊って安静にするだけ。
これが完治するまでを保険会社が医療費を負担してくれます。
骨自体は1ヶ月くらいで治ったのですが、影響で筋肉等に影響があり痛みが残りました、整体を受けながらゆっくり治すしかないということで、整体と温熱治療を半年続けました。今でも骨折したところはコブのようなものが残っています。
この間の治療費は立替することなく、すべて相手方の保険会社が支払ってくれました。

4)保険会社との協議(慰謝料)

完治までは寄り添ってくれた保険会社ですが、治療が終わると、慰謝料の書類を送ってきました。これが衝撃の価格。かなり少ない金額なので、問い合わせると、6ヶ月の治療費を支払っているので、慰謝料は減額されると。
おかしいですよね。6ヶ月も治療が必要な怪我ならば、慰謝料は大きくなるべきだと指摘しても、払えないの一点張り。
ここから保険会社との戦いが始まりました。

5)諸々の手のひら返し(自分の保険、会社の労災)

そもそも、これって通勤中の事故なので、労災じゃないの?と思いますよね。
私もそう思いました。人事も色々介入してくれていたので、労災を請求したい、と言ったら、支払えないと。おそらく、ここを訴えていたとしても勝てたかもしれません。
しかし、そこに労力をかけても、おそらく大したことはなさそうなので、まずは保証してくれるところを探そうと思い、自転車保険に入っている会社に連絡。
しかし、ここもダメでした。自責の賠償が対象なので、基本的には先方の保険で対応してくれと。

6)中央交通事故相談所

色々と調べて、助けてくれそうなところを見つけました。
それが、当時の会社から徒歩5分のところにある、交通事故相談所。
ここで、基本的な事故の慰謝料の計算根拠や、いわゆる「赤い本」と呼ばれる、基準の存在を知ります。この基準通りに計算すると、保険会社のような少額の提示にはならないはず。
これを保険会社は上手に上手に言いくるめようとしてきます。
お年寄りとかだと、そういうものだと思って承諾してしまうことでしょう。

保険会社の担当というのは、慰謝料の支払いを抑えるとインセンティブがもらえるのでしょうか。そう思えるほど、頑なに最初の提示額を変えません。

そして、相談所で基礎知識を教えていただいた上で、日弁連に行ってみたらというアドバイスをいただいたので、霞ヶ関の弁護士会館までコマを進めます。

7)日弁連に無料相談

これ、多くの方が知らないと思うのですが、弁護士に無料で相談ができる場所があるのです。時間のない方はお金を払ってでも相談した方が良いと思いますが、日弁連に行けば、無償で対応してくれる弁護士さんがいます。
申し込みさえすれば、誰でも対応してもらえます。

最初の相談で、聞き取りをした後、赤い本の内容に沿って、弁護士さんから保険会社に連絡をしてもらいます。そこで、次回、同日に当事者(私)と保険会社の担当者が来所する日を決めて、2回目の来所となります。

2回目では、同じ部屋で3者で話すと言うわけではなく、まずは私が弁護士さんの部屋に呼ばれて、主張したい内容(赤い本の基準通り)で良いかの最終確認をした上で、一旦退場。次に保険会社の人が弁護士さんの部屋に入って話をする。
これを合意されるまで繰り返すそうです。なので、話が拗れると1日では終わらない可能性もある。

ですが、実際は保険会社の人はすんなり私の主張金額を即決で合意してきました。
おそらく、弁護士を入れた時点で、保険会社はそれ以上の時間を投下したくないのでしょう。しかも請求内容は赤い本の規定金額通りですから、反論のしようがない。

30分もかからず合意に至り、その数日後には慰謝料が振り込まれました。
ちなみに、合意金額は、当初の保険会社の提示の5倍ほどだったと思います。

と言うことで、私は紆余曲折してここまで辿り着きましたが、万一の場合には、このステップならば、私のように紆余曲折して時間を消耗せずに、すんなりと正当な慰謝料を主張することができます。

自分、あるいは知り合いに万一のことが起こった時のために、ちょっと覚えておくと良いかと思います。
何かの時にお役に立てば嬉しいです。(何も起こらないのがベストです)

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