私は物事を大きく捉えすぎていたんだと気付けた話。
今家に帰りたくない。
私の唯一の姉弟である弟が病院に行ってこれからについて聞いてくるのが今日なのだ。
病名を聞いて、早めに見つかってよかったやん!大丈夫やろ!と答えた。
本人も、ま、なんとかなるやろ!と言っており普段と全く変わらなく過ごしている。
正直私だったら無理だ。
少し調べてしまったのだが、こわいことばかり出てくる。
人それぞれだし、確率なんてどこに当てはまるのかなんてわからないけれど、もし自分だったら正気で生活なんてできてないと思う。
別に仲良いかと言われたらそうでもないかもしれない。
お互いの事を深くは知らないかもしれない。
でも、私が本当に辛すぎて壊れそうな時に側にいてくれた。
アドバイスするでもなくただただ話を聞いて受け止めてくれた。
迷惑かけてごめんねと言っても、全くかかってないし。と言ってなんて事ない風に流してくれた。
気は利かないし、ボケーっとしてるけどとても優しく器が大きく、考え方も人間力0の私と比べても全くもって及ばない。
ちょっとした事で、すぐ不安になったり考え込んでしまう私とは人間としての質が違う。
悟りを開いているというか仏というか達観しているのだ。
病名を聞いてから私は本当はずっとかなり苦しい。
朝起きる時、ふと気を抜いてしまった時最悪の状況が湧き出てくる時があり、ものすごく怖い。
私のマイナス思考で自分を苦しめてしまっている。
でも一番辛いのは本人だし、言葉にして出してしまうと本当になってしまいそうで。
それにこういうものは私が直接的に何もできない。
ただただ祈るしか、大丈夫と言い聞かせるしかできない。
少しでも時間があれば祈っている。
ずっと胸が苦しくてつらい。
と、家に帰るまでに書き記したのだが、家に帰り話を聞いた私は全く違う心境にいる。
弟:◯◯病院に決まったー(ゲームしながら)
母:なんか難しい手術なんてー
私:何が難しいん?時間かかるとか、成功率とか後にひびくとかいろいろあるやん?
母:何がって言われてもー
私:弟!説明して!
弟:そこの病院にいってみんと分からんしー(ゲーム優先)
母:ここをこうしてこうするから大変なんよー
私:こうとかああとかじゃわかんない!弟説明して!
弟:うーん、行ってみんとわからんしー(ゲームしとるのにうるさいなぁー)
私:(これ以上聞いても無駄だ、降参)
なんか重苦しく考えてた私が馬鹿だった。
病院に行った帰りに2人でショッピングモールに行ってきたらしく、いつものように冷蔵庫は美味しいもので埋まっている。
買ってきたメロンパンを一口残してくれていたので、美味しく食べた。
テレビを見ていつも通り2人でケタケタ笑う声が聞こえる。
敢えてそうしている部分ももしかしたらあるのかもしれないけれど、何というか全く重大に思っていないのだ。
そして、なんとなく大丈夫な気がしてきた。
力が抜けたし、考えても苦しいだけで仕方ないなって。
いい意味での能天気さが、ものすごく信頼できるなんて思ってもみなかった。
そして、やっぱり感じる。
弟は偉大。人として到底敵わない域に達している。
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