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助監督って?
助監督はえらいの?
全然えらくないです。監督の手となり足となって動きまわりのが仕事です。
私はドラマの現場で助監督やそのほか雑用係として働くケリィです。
撮影現場が忙しすぎるとトイレに行く暇もなもく、雨がどれだけ降っても自分はかっぱで凌ぎ、役者に傘をさします。
ドラマや映画の世界は華やかに見えても、現場はもっと泥臭いです。
助監督とは?
私が経験しているのはいわゆるフォースやサードと呼ばれる助監督の仕事です。
助監督はチーフ、ファースト、セカンド、サード、フォースというランクに分かれています。
チーフは助監督チームのリーダーでもあります。主にスケジュール(いわゆる香盤表)の作成と現場の進行を担当します。
現場がはじまると、撮影が雨でシーンが撮りきれないなど様々なトラブルが発生し、スケジュールの変更が余儀なくされます。
そのときに作品を最後まで撮り切るにはどうすればよいのか?を考え、監督や美術部(大道具や小道具、衣装やメイクなど)、技術部(カメラや音声、照明など)と連絡をとりあい、スケジュールを決めていきます。
セカンドは衣装やメイク、いわゆる扮装部と連携をとりながら扮装関係の取りまとめをします。
作品の中で、主要人物がどの話数でどのようなシーンでどの服を着ているのか、どのようなメイクをしているのかなど細かく監督や扮装部と話をし、シーンごとにまとめます。(これを衣装香盤と呼びます。)
また、エキストラに動きをつけるのもセカンドの大きな仕事の一つです。
サードは美術や装飾の原稿制作やその管理を行います。時に現場でカチンコ🎬を鳴らすこともあります。(これはフォースが担当することも)
フォースはサードのお手伝いで美術の原稿作り(スマホの画面や手紙の文面等)や日時設定表の制作(台本を読み込み、○話のシーン21は5月5日AM5:13などを全シーンに作る)などを担当します。台本には想像以上に「空白」が多いのでその空白を助監督チームが埋めていきます。
撮影現場では俳優部を待機場所から撮影場所にお連れしたりなどさまざまなお仕事をします。
助監督の楽しみと辛み
楽しみとしては、「台本をいち早く読める」「憧れの俳優さんに会える」「いい映像が撮れたときの高揚感がたまらない」「非日常な体験ができる」といった点です。
辛い点は、体力的にハード、たまにメンタル抉られる強い言葉で注意を受ける、どのようなスキルが身についてるのか不安になるという点でしょうか…。
監督になりたいと強い思いがある人は助監督の仕事は向いていると思います。
ただ、なんとなくドラマや映画が好き…という理由だけで、助監督の世界に来てしまうと辛いかもしれないです。
現場に興味がある方はタイミングがあえば、ボランティアエキストラや東京エキストラNOTESさんなどを通じて、エキストラに参加してみてください!
待機時間が長かったり、俳優さんとエキストラさんとの扱いの差に愕然としたり…色々発見があると思います。
そして、前述した通り、エキストラさんに演技の指示を出しているのがセカンドの助監督です。身近で助監督の仕事も見られるので、この仕事に興味がある方は一度エキストラで参加してみると現場の雰囲気がわかって面白いかもしれないです。