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提案|街とオフィスと働き方 ーオフィスビルがつくる風景ー


 これからのオフィス街の空間を提案する。

 IT技術の進展に加えて新型コロナ感染症により働く方は大きく変わろうとしている。クリエイティブ産業の従事者は増加し、対面で会うことの意味を探し、それに伴い求められている空間は変化している。細分化した敷地に対して垂直方向に成長するビルや再開月ビルに対して既存ストックを活用しつつアイデアを創出するための空間提案を行う。

 同時にオフィス街の街並みを人のための空間としてデザインする。

筆者の卒業設計を元にしたワークスペースのリサーチ・考察・提案。

リサーチから提案までを4回に分け、①リサーチ、②リサーチ、③設計手法、④提案、の順に書く。本記事は②リサーチについてである。

①リサーチ ー空間としての限界/街並みとしての限界ー

■対象地:恵比寿

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 恵比寿はIT企業系の業種が多く存在し、駅周辺には1フロアに1、2の企業が入る賃貸ビルや店舗が並ぶ。またそれを取り囲むように駅から徒歩10分ほどの場所にはマンションや戸建て住宅が並ぶ。
 対象地は駅から5分ほどの場所にあり、オフィスビル街にありながら、住宅エリアからも徒歩5分ほどのオフィスビルエリアと住宅エリアのちょうど中間に位置する。またテクノロジー企業ランキング「デトロイトトーマツリミテッド」*1で発表されたスタートアップ企業の成長率トップ50に2社の本社ビルが近接する敷地で、飲食店が入る集合住宅やカフェやコンビニが入る賃貸ビルも立っている。

*1 テクノロジー企業成長率ランキング「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 2017年 日本テクノロジー Fast50」 発表https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20171018.html

■対象地の構成要素

対象地はビルや集合住宅が歩道に迫るように敷地ギリギリに立っている場合とセットバックして空いたスペースを利用している場合の2つがある。
 敷地ギリギリに立っている場合は、カフェや雑貨屋、服屋などが店舗として入っているが、歩行者の数は多いにもかかわらず歩道は狭くなっていて、気軽に街を楽しめるような街並みにはなっていない。
 ビルや集合住宅がセットバックして立っている場合は、駐車場として使われていたり、ビルの容積率を上げるための公開空地としてコンクリートで固められた地面が植栽と一緒に飾ってある。またセットバックしたスペースの奥にカレー屋などの飲食店が入っている場合もあるが、前のスペースには車が止めてあるので視認性はかなり悪くなっている。

構成1

ビルや集合住宅が歩道に迫るように敷地ギリギリに立っている場合
(筆者撮影)

構成2

ビルや集合住宅がセットバックして立っている場合(筆者撮影)


次回記事:設計方法

noc(ノック)では建築・都市に関する活動を主軸に置きながら、様々な分野について研究・討論を行なっています。他分野から建築や都市を見つめ直し、デザインや活動に繋げることを目標としいます.

nocでは現在ワークスペースの研究をしています.
オフィスの空間から都市レベルまでリサーチを行い発信しています.近々研究の成果物として実際にワークスペースの展開まで検討しているので,ご興味のある方,個人・企業・組織の方問わずご連絡,いいねお願いします!
詳しい内容は下の投稿からも閲覧できます!

(文責:西 昭太朗)




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