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提案|街とオフィスと働き方 ー空間としての限界/街並みとしての限界ー


 これからのオフィス街の空間を提案する。

 IT技術の進展に加えて新型コロナ感染症により働く方は大きく変わろうとしている。クリエイティブ産業の従事者は増加し、対面で会うことの意味を探し、それに伴い求められている空間は変化している。細分化した敷地に対して垂直方向に成長するビルや再開月ビルに対して既存ストックを活用しつつアイデアを創出するための空間提案を行う。

 同時にオフィス街の街並みを人のための空間としてデザインする。

筆者の卒業設計を元にしたワークスペースのリサーチ・考察・提案。

リサーチから提案までを4回に分け、①リサーチ、②リサーチ、③設計手法、④提案、の順に書く。

■働き方の変化、雇われ方の変化

 フリーランスのためのプラットフォームなどが構築され、個人で仕事をすることが可能となった。必ずしも会社に属さなくとも仕事を作れる、できる変化が起こっている。プロジェクト毎にチームが編成され、個人個人がスキルを出し合うことで、一つのプロジェクトを完成させるプロジェクト型の働き方も行われるようになってきた。(仕事の民主化)
 クラウドを経由して離れた場所の人でもデータのやりとりを行い、zoomを繋いで意思疎通を行うことが当たり前となった。(テクノロジーの進化)
 この仕事の民主化とテクノロジーの進化によって、会社に属していながら自分のスキルを活かして別の仕事をしたり、場所にとらわれずさまざまな環境で働くことがますます進むと考えられる。

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 仕事の民主化とテクノロジーの進展

 商品のライフサイクルは時代とともに短くなり、新しい商品や企画が次々に生み出される。新しく創造する力がますます求められている。

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5年以上使われる商品の減少と2年未満で捨てられる商品の増加

■空間としての限界

 個人ワークは家でも可能となった時代に、新しい創造をするための空間は、圧倒的に不足しているのではないか。今後、働く空間に必要なのは、協働のための空間であり、時間に関係なく働ける空間である。
現状の都市部に立つ狭小オフィスには空間的な限界がある。

働き方の変化

定時・分業から協働・適時へ=専用・集中から対話・共用のための空間へ

 

■街並みとしての限界

 灰色のコンクリートが立ち並ぶ街並みをどう思うだろうか。この風景に憧れて上京したりする人もいるだろう。しかし、人が人生の1/4の時間を捧げる空間にしては限界がある。1階部分に豪勢なエントランスを設けたり、容積率を上げるための公開空地を設ける行為は、ビル単体で利益を追求し、他との差別化をはかるための行為であり、これ以上続けたとしても、人が活動する空間として、街並みとしての限界を迎える。

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ビルが作る無機質な風景

次回記事:対象地と対象地の構成要素(リサーチ)

noc(ノック)では建築・都市に関する活動を主軸に置きながら、様々な分野について研究・討論を行なっています。他分野から建築や都市を見つめ直し、デザインや活動に繋げることを目標としいます.

nocでは現在ワークスペースの研究をしています.
オフィスの空間から都市レベルまでリサーチを行い発信しています.近々研究の成果物として実際にワークスペースの展開まで検討しているので,ご興味のある方,個人・企業・組織の方問わずご連絡,いいねお願いします!
詳しい内容は下の投稿からも閲覧できます!

 (文責:西 昭太朗)

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