見出し画像

花車が帰ってきた日

雨は上がる。
問題はいつスタートできるかだ。


4月30日の朝。
昨夜から降りはじめた雨は、
勢いが弱まる事なく降り続いている。


スマホの画面には天気予報のサイトが映し出されて、
1時間ごとの天気が表示されている。
11時までは雨マーク、
12時以降はくもりマークがついている。


前日から山車には雨風を防ぐためブルーシートがかけられており、
雨が止むと同時に運行できるように花車保存会の方々が朝から公民館に待機する予定になっている。


時折、強く吹く風に不安な気持ちを煽られながら、
朝の身支度を済ます。


子供会役員はワンボックスカーに荷物を積んで、
地元の祭典本部まで運送し準備開始。


雨が弱まってきて、予報より少し早い10時過ぎに、
山車のブルーシートをとり、
運行準備がスタートする。


自宅待機している各家庭に、
集合時間と運行開始時間の連絡を回す。


当初の予定時間より遅れること約1時間半、
ついに4年ぶりに地元の花車が復活し、
祭囃子が響き渡ったのである。



続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?