【第1回】 Email Studio の購読者の重複除去機能で除去されるメールアドレス
Salesforce Marketing Cloud の Email Studio には、送信フローのオーディエンスの選択中に「購読者の重複除去」というオプション機能があります。
この機能は、もし同じ送信リスト（送信用のデータエクステンション）の中に、同一のメールアドレスがあった場合に、重複送信を避けられるような機能になっています。
Email Studio の他、Automation Studio にも同様の機能がありますが、Journey Builder のメールアクティビティにはこの機能がありませんので、事前に SQL などを用いて、重複分を除去しておく必要があります。
さて、この「購読者の重複除去」機能に関して、こんな疑問を持ったことはありませんか？
問題 ①
同一データエクステンションの中で、同一メールアドレスが重複していた場合は、どの購読者レコードのメールアドレスが優先されて送信されますか？ ランダムですか？
問題 ②
異なるデータエクステンションを複数選ぶこともできますが、異なるデータエクステンション間に重複する同一メールアドレスが含まれている場合は、どのメールアドレスが優先されて送信されますか？ ランダムですか？
どうでしょう？ 何となく気になりませんか？実はこれにはルールがあって、以下がその答えとなります。
解答 ①
同じデータエクステンション内に、複数の同一メールアドレスを持つレコードが存在する場合は、以下の通りで、優先順位が設定されます。
優先 1：
購読者キーに紐づく SubscriberID が、すでに存在し、SubscriberID の値が小さいレコード
優先 2：
購読者キーに紐づく SubscriberID が、すでに存在し、SubscriberID の値が大きいレコード
優先 3：
購読者キーに紐づく SubscriberID が、まだ存在しないレコード
※ 同一データエクステンション内に、優先 1 のパターン、優先 2 のパターンに該当するレコードが存在しない（配信対象となるレコードがすべて優先 3 に該当する) 場合は、その配信対象はランダムとなります。
解答 ②
異なるデータエクステンション間に重複する同一メールアドレスが含まれている場合は、設定時にドラッグアンドドロップした複数個のデータエクステンションのうち、設定画面の上部にあるデータエクステンションの購読者レコードが優先されます。
いかがでしたでしょうか。
メールアドレスがランダムに除去されて送信されると思っていたかもしれませんが、こういう決まりがあるんですね。
ちなみに SubscriberID とは購読者が登録されるときにシステムによって振られる自動採番 ID となりますので SubscriberID の値が小さいレコード＝より古いレコードという意味になるかと思います。
今回は以上です。
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