【第135回】 Contact Builder で検索用のデータベースを作成する
マーケターやカスタマーサービスの担当者が Query Studio で検索用のクエリを書かずとも、Salesforce Marketing Cloud 内のデータエクステンションのレコードを素早く確認できる検索用のデータベースを作成できます。
ところで 皆さん、Contact Builder において、プライマリキーの項目を使ってレコードの検索ができることはご存知でしょうか?
知らない方のために、念のため、その検索ができる場所を確認しておきますと、Contact Builder のデータエクステンションの「レコード」タブに移動して、以下の箇所で、プライマリキーで設定されている項目を使って、「前方一致」で曖昧検索が可能となっています。
そして、今回の検索用のデータベースを実現する方法は、この Contact Builder での検索の仕組みを使って、検索のため必要なすべての項目に対してプライマリキーを設定するというだけになります。
それでは、この検索用のデータエクステンションの作成方法は様々かと思いますが、私の方法で簡単にその作成方法をご紹介します。
■ 検索用データエクステンションの作成方法
まず、以下のような、検索によく使われる「マスターデータエクステンション」と呼ばれるようなデータエクステンションがあるとします。そして一般的には、1 つの「Id」項目だけにプライマリーキーが設定されている場合が多いかと思います。
そしてデータエクステンションの中身には、以下のものが入っています。
私であれば、ここで検索用のデータエクステンションを作成するのにオススメの方法は、標準データエクステンションを新規で作成して、その作成方法を「既存から作成」にする方法です。
この方法により、コピー元のデータエクステンションの項目名がそのままコピーされながら、さらに、プライマリキーやデフォルト値を自由に変更して再設定ができます。通常のデータエクステンションのコピーにしてしまうと、プライマリーキーなどの再設定はできません。
「既存から作成」を選択して先に進み、フィールドの作成画面で、検索で使用したい項目にプライマリキーを設定します。そして、今回は「NULL」が含まれる項目「Tag」の調整用に、デフォルト値として「*」アスタリスクを入れました。
空の検索用のデータエクステンションの作成が完了したら、元となったマスターデータエクステンションから、この空のデータエクステンションに対して、Automation Studio での「値のインポート」を自動化します。
「値のインポート」の自動化が完了しましたら、Contact Builder のデータエクステンションのレコードタブに遷移して、検索窓の隣のプルダウンをクリックをしてみましょう。
すると、以下の通り、検索に使える項目が増えました。
ここで、下記の「Tag」の項目に注目してください。一番上のレコードのように、検索したい「EO54362」が 2 番目のタグとして入ってしまっていると、通常であれば「前方一致」で検索したときに検索の対象になりません。
このような場合は、検索窓に「%EO54362」と入力して下さい。これで「前方・後方一致」で検索となります。この時、後ろ側には「%」が隠れているような状態になっていますので、特に入力は不要です。
いかがでしたでしょうか?
工夫一つで、Salesforce Marketing Cloud 内での検索が便利になりましたね。是非お試し下さい。
今回は以上です。