見出し画像

【第201回】 AMPscript を使ってメールを Cloudpages 上でプレビューする方法

2024 年 9 月に発表された Salesforce Marketing Champions 2024 にて、私同様 Marketing Champion として選出された ルーカス・コスタ さんが、非常に興味深い記事を投稿しましたので、皆さんにも共有したいと思います。

この記事では、公式ヘルプドキュメントには記載されていない AMPscript の %%=EmailPreview()=%% を使用して、Content Builder で作成したメールを CloudPages 上でプレビューする方法が紹介されています。

⚠️ 今回、私の方で、実際にこの技術を試してみたので、その使用感や感想をお届けしますが、この AMPscript は Salesforce 公式のものではないため、本番運用で使用する際は慎重に判断することをお勧めします。


🚀 %%=EmailPreview()=%% について

AMPscript の構文としては、以下の形になります。

%%=EmailPreview('プレビュー用のデータエクステンション名','行番号','メール ID')=%%

まず、プレビュー用の購読者が格納されているデータエクステンションを用意します。今回「PreviewDE」と命名しました。こちらは「送信可能」データエクステンションで作成してください。

%%=EmailPreview('PreviewDE','行番号','メール ID')=%%

続いて、「PreviewDE」の 1 行目、2 行目、3 行目 を プレビュー用のデータとして選択してみます。

%%=EmailPreview('PreviewDE','1','メール ID')=%%
%%=EmailPreview('PreviewDE','2','メール ID')=%%
%%=EmailPreview('PreviewDE','3','メール ID')=%%

そして最後に、メール ID ですが、これは以下の赤枠の箇所で取得できます。上の方にあるアセット ID では無いので注意してください。

それでは、まず以下の通りに、メール ID をすべて異なる ID で設定してみます。

%%=EmailPreview('PreviewDE','1','778')=%%
%%=EmailPreview('PreviewDE','2','28351')=%%
%%=EmailPreview('PreviewDE','3','34707')=%%

Cloudpages 上の設定としては、上の AMPscript を HTML ブロックに貼り付けるだけです。但し、このままですとメールが縦に並んでしまい、芸が無く、見ずらいものになってしまいますので、今回は Cloudpages 上で 3 列レイアウト を用いて、横に 3 つ並べてみます。

また、「デザイン」タブに遷移して「最大ページ幅」を 100 % に変更しておいてください。

ここまで設定ができたら、Cloudpages をパブリッシュします。プレビュー画面では、以下のようなエラーメッセージが表示されますが、このままパブリッシュして問題ないです。

それでは、この Cloudpagese を実際にブラウザで開いてみます。すると、下記のようにメールが横に 3 つ並んで表示されました。まるで、ポートフォリオの様ですね。メールをアーカイブしておくのに適していそうです。

続いて、各購読者ごとのパーソナライズされた表示を試してみます。下の赤枠の部分が %%Name%% となっていますので、名前を出し分けてみます。

以下のコードを Cloudpages に挿入して、同じ内容のメールを表示して確認しようと思います。

%%=EmailPreview('PreviewDE','1','778')=%%
%%=EmailPreview('PreviewDE','2','778')=%%
%%=EmailPreview('PreviewDE','3','778')=%%

「PreviewDE」データエクステンションの Name 項目には、1 行目に「渡邊」、2 行目に「田中」、3 行目に「鈴木」が入力されています。

これで Cloudpages を開くと、以下の通り、名前が出し分けられています。こちらも成功しました。少し見ずらいので下の画像をクリックして、拡大して確認してみてください。

< 注意点 >
・ プレーンテキスト版を表示したい場合は、プレビュー用の購読者が格納されているデータエクステンションを「送信可能」にして、プレビュー用の購読者の HTML Emails プリファレンスのチェックボックスで、チェックを外してください

・ プレビュー用の購読者を選択している数字ですが、レコードが削除されるとその番号が欠番となります。例えば、これまで 1, 2, 3 のレコードで使用していた場合に、その 1, 2, 3 のレコードを削除して、新たに別の 1, 2, 3 を用意した場合、そのレコードは 4, 5, 6 の扱いとなりますので Cloudpages 側も合わせて修正が必要になります。極力、プレビュー連絡先は削除しないようにしてください

・ Cloudpages を使用しているので、スーパーメッセージを消費します。


いかがでしたでしょうか。

この Cloudpagese で作られたランディングページは、誰でも開けてしまうので、本番データを参照しないようにする必要がありそうですね。

この記事の著者である ルーカス・コスタ さんは、割と最近 Marketing Cloud のブログを書き始めた新進気鋭の Marketing Cloud スペシャリストです。今までにない視点から書かれている記事の内容が非常に注目を集めています。今後も彼のブログ「SFMC Tips」は、是非チェックしてみてください。

今回は以上です。


次の記事はこちら

前回の記事はこちら

私の note のトップページはこちら

いいなと思ったら応援しよう!