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【試しに note 書いてみた】 Journey Builder の判断分岐で両方の条件を満たす場合に通過するパスを設定したい場合

今回、note への記事、初投稿です!

お試し記事として Salesforce Marketing Cloud の Journey Builder の判断分岐で「両方の条件を満たす場合に通過するパス」を設定したい場合にどうすれば良いか?という内容について書いてみたいと思います。


■ 問題

今回、判断分岐において、以下のような分岐となることを目指しています。

パス1:「A」と「B」を購入した人
パス2:「A」のみを購入した人
パス3:「B」のみを購入した人

こんな判断分岐の例って、何かありそうですよね。何となく簡単にできそうな気がしてしまいます。

今回の配信リストは、フィルターを使って「A」または「B」を購入した人として抽出しました。これよって、対象となる連絡先のすべてが、パス 1~3 のいずれかに該当する形になります。

では実際、パス 1 のように「A」と「B」の両方購入した人を、しっかりとパス 1 に通したいのですが、試してみると、なぜかパス 1 が「0 件」となりました。なぜでしょうか?

どのような実装を行ったかも示します。

まず、判断分岐上ではオーダー情報のデータエクステンションを「連絡先データ」として使用するため、Contact Builder のデータデザイナーでリンク設定が入っていました。そして、データエクステンションの中身には下記のようなデータが入っていました。

このオーダー情報を使うと、顧客 C001~C003 の方は以下のようなパスを通るイメージとなります。

・C001 さんが、パス 1(A と B を購入した人)を通る
・C002 さんが、パス 2(A のみを購入した人)を通る
・C003 さんが、パス 3(B のみを購入した人)を通る

判断分岐の設定は以下のようなイメージです。

さて、それではこれを実際に流してみます。

すると、このような感じでパス 1 を通らなかったわけですね。


■ 解説

それでは、解説に入ります。

この原因をお伝えすると、判断分岐アクティビティは「1 レコードにおいて、条件に合致しているものを探そうとしているから」なんですね。

この「1 レコードにおいて」とは、「オーダー情報 DE 内の 1 レコードにおいて」と言い換えられますが、この 1 レコードで、purchase_item の「A」と「B」を購入した人というのを表現できているレコードはありませんね。そのため「0件」となるわけです。

※ 1 レコードというのは、例えば、下の赤枠のことを指します。

この通り、1 レコードでは「B」は購入できていることを言えていますが、「A」を購入できていることは言えていません。

では、これをどう解決するかです。それは下記のような判断分岐にします。

最初の判断分岐の設定は下記のような内容にします。

続いて、直後に 2 つ目の判断分岐を設定して、下記のような内容にします。

このように、最初の判断分岐で、まず、「A」の購入者を右のパスに流すと、配信リスト自体は「A」または「B」の購入者に予め絞られていますので、最初の判断分岐の下側のパスへは「B」のみの購入者が流れます。

続いて、2 つ目の判断分岐では、「B」の購入者を右のパスに流していますので、これで、「A」と「B」の購入者が右側のパスに流れます。2 つ目の判断分岐の下側には、余った「A」のみの購入者が流れるというわけです。

さて、それでは実際に流してみましょう。


見事、連絡先が 3 つに分岐しました。

この判断分岐、考えてみれば何て事の無いことかもしれませんが、両方の条件を満たす場合の分岐ができるだろうという勘違いから始まってしまうと、ハマってしまいますので、この TIPS を知ることで、改めて工夫が必要であることを認識して頂けたらと思います。

今回は以上です。


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