【第89回】 Marketing Cloud で返信先メールアドレスを各連絡先ごとに動的にする方法
ある会社では、支店が抱える顧客に対して本社のメール配信の担当者から、取りまとめてメールを配信をしているケースがあるかと思います。このとき届いたメールに対して顧客に返信をさせたい場合に、それぞれの支店のメールアドレスに返信できると便利という場面があるかと思います。
Salesforce Marketing Cloud の標準機能を一見しますと、返信先のメールアドレスは 1 つのメールアドレスしか選択できないように見えますが、実は動的にすることも可能です。ただし、この機能はデフォルトでは有効化がされておらず、テクニカルサポートへケースを上げて有効化してもらう必要があります。下記ヘルプドキュメントにはこの機能について記載がありますが、デフォルトでは表示がされていないので、この機会に覚えて下さい。
テクニカルサポートへの依頼方法は「返信アドレスを動的に挿入」の機能を有効化してください、と依頼すれば OK です。
有効化されますと、上記の通り「返信メール管理(RMM)」の「ルーティング」欄の下に「返信アドレスを動的に挿入」というものが表示されます。
表示を有効化しても、即機能してしまうわけではありません。デフォルトでは、機能が「オフ」になっていて、返信メール管理(RMM)設定が優先になっています。これを「オン」にした場合、返信メール管理(RMM)設定が無効になって「返信アドレスを動的に挿入」機能が有効になります。
また「オン」にした場合の「返信名」と「返信メールアドレス」については、エントリソースのデータエクステンションの各連絡先に「branch_name(支店名)」と「branch_email(支店メールアドレス)」の項目を設けて、それぞれの値を持たせておくことで、動的に表示させることができます。上に添付した図を参考にして設定してください。ちなみに「branch_email」はメールアドレス型では無くテキスト型で OK です。
今回は以上です。