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【第151回】 Journey Builder 送信の Job ID の確認方法

Salesforce Marketing Cloud において、メール送信に対して割り当てられる「Job ID」が必要になった場合に、どこで調べれば良いか迷ったことはないでしょうか?

Email Studio や Automation Studio からのメール送信に関しては、レポートの「トラッキング」の画面から確認ができます

一方、Journey Builder のメール送信では、Salesforce Marketing Cloud の画面から簡単に確認できる機能は、現状ありません。よって、何らかの方法で探しに行く必要があるということですね。

そこで、今回は Journey Builder の「Job ID」の確認方法 についてまとめてみます。今回、以下の 4 つの方法を取り上げます。



①「外部キー」を使って Query Studio で確認する(👈️ Salesforce 推奨)

こちらの方法は Salesforce が推奨している方法で、ヘルプドキュメントにも記載があります。以下のヘルプドキュメントを確認してもらっても良いですし、自分の方でも、こちらに簡単に記載しておきますので、ご確認下さい。

まず、Email Studio の「トラッキング」に「Journey Builder Sends」というフォルダがあるので、そちらからジャーニーのバージョンを選択します。

Salesforce ヘルプページより

すると上記の通り、ジャーニーのメールアクティビティごとに「外部キー」が表示されているので、その「外部キー」と、下記 SQL クエリを使って確認をします。***** の部分を差し替えて、Query Studio で確認して下さい。

SELECT j.JobId,
       j.Category,
       j.AccountUserID,
       DATEADD(hh, 15, j.PickupTime) AS PickupTime
FROM _job j
WHERE j.TriggeredSendCustomerkey = '*****'
AND j.Category LIKE 'version%'
AND j.PickupTime IS NOT NULL

ちなみに、WHERE 句で「Category LIKE 'version%'」を指定しないとどうなるか?という問いですが、下記のように「Job ID」が 2 つ表示さます。これは、ジャーニーの下書き(ドラフト)の時に「Job ID」が既に作成されており、それに加えてアクティブ化の後に、2 つ目の「Job ID」が発行されるからですね

所謂「Job ID」と言われた時の Sent 等のエンゲージメントデータが溜まる「Job ID」は Category が「Version X(1, 2, 3…)」となっている方です。そちらを採用してください。

また、以前に「ジャーニーアクティブ後のメールコンテンツの変更方法」という記事で、ジャーニーアクティブ後にメールコンテンツの内容を更新した場合は「Job ID」が変わりますよ、とお伝えしたかと思います。

その結果として「Version X(1, 2, 3…)」となる「Job ID」が複数表示された場合は「PickupTime」が最新のものが、最新のコンテンツの「Job ID」となります。どちらの「Job ID」を採用するのかは慎重に選択して下さい。

ちなみに、ジャーニーをバージョンアップした場合、それが全く同じコンテンツだったとしても「Job ID」は変更されます


②「Journey Activity ID」を使って Query Studio で確認する(👈️ Watanabe 推奨)

次に説明するのは、Journey Activity ID を使って「Job ID」を確認する方法です。Journey Activity ID を取得する方法を知らないという方は、下記の記事で、その取得方法を説明していますので、その方法で取得して下さい。

この Journey Activity ID を使うメリットは、ジャーニー上で視覚的に「このメールアクティビティである」ということが、判断しやすい点です。① の方法の場合、文字ベースのリストでしか判断できないですからね。

Journey Activity ID が取得できたら、******************************* の部分を差し替えて、Query Studio で実行してください。

SELECT j.JobId,
       j.Category,
       j.AccountUserID,
       DATEADD(hh, 15, j.PickupTime) AS PickupTime
FROM _job j
JOIN _JourneyActivity ja
ON j.TriggererSendDefinitionObjectId = ja.JourneyActivityObjectId
WHERE ja.ActivityId = '*******************************'
AND j.Category LIKE 'version%'
AND j.PickupTime IS NOT NULL

この方法においても「Job ID」が 2 つ出現しますので、① の時と同様に「Category LIKE 'version%'」を使って、絞り込みを行う必要があります


③「アカウント送信サマリー」レポートを使って確認する

次は、標準レポートの「アカウント送信サマリー」レポートです。

こちらにはエクセルなどでレポート化すれば、各メールアクティビティごとの「Job ID」がリストで表示されて来ます。

どのメールアクティビティが、どのメールアクティビティに該当するかはメール名を見て判断する必要があるので、少し使いづらいかもしれませんが、一気にリスト化できますので、複数の「Job ID」を探している時は便利かもしれません。

ちなみにこちらに表示される「Job ID」は、①②で言うところの Category が「Version X(1, 2, 3…)」となっている方に該当しますので、安心して使って下さい。


④「Intelligence Report」のピボットテーブルを使って確認する

最後は、Intelligence Report のピボットテーブルです。こちらで何を表示するかはお好みになりますが、例えば「Journey Activity Name」「Journey Version」「Email Job ID」辺りを Rows(行)に設定して、フィルターとして「Journey Activity Name」を使って検索をすれば、該当の「Job ID」が取得できます。

このピボットテーブルは「保存」もできますので、後日に使いまわしが簡単にできます。以前はレポートで対応するとなった場合は、③ のような標準レポートでしか対応できませんでしたが、今なら Intelligence Report で対応した方が、便利かもしれませんね。

こちらの「Job ID」に関しても、①② で言うところの Category が「Version X(1, 2, 3…)」となっている方です。


いかがでしたでしょうか?

ちなみに私は、ほぼ常に ② の Journey Activity ID を使って Query Studio で確認する方法を選択してしまいますね。「Job ID」を調べたい時って、おおよそ Journey Builder のキャンバスを見ていますので、その見ているキャンバス上からサクッと Journey Activity ID を取得して、Query Studio で検索を開始します。この方法であれば「Job ID」の取り違えも少なそうですしね。

まぁ今回、色々紹介できましたので、お好きな方法を採用して下さい。


最後におまけで、「Job ID」から Journey 名、Journey Activity ID、メール名を逆引きする SQL クエリも載せておきます。こちらは参考までに。

SELECT j.JourneyName COLLATE Japanese_CS_AS_KS_WS AS JourneyName,
       ja.JourneyActivityObjectId,
       ja.VersionId,
       job.EmailName COLLATE Japanese_CS_AS_KS_WS AS EmailName
FROM _Job job
JOIN _JourneyActivity ja ON job.TriggererSendDefinitionObjectId = ja.JourneyActivityObjectId
JOIN _Journey j ON j.VersionId = ja.VersionId
WHERE job.JobId = 'XXXXX'

今回は以上です。


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