
母と息子の異常な関係
嬉しくも人間国宝の桐竹勘十郎さんにインタビューをさせていただいた。

そのご縁でフェニーチェ堺での文楽公演「魂がゆくえ」の第一部「摂州合邦辻」を観劇。

歌舞伎でも何度か見ているけれど、文楽では久しぶり。
玉手御前の息子に対する色狂いっぷりが人形でもしっかり見せていただいた。
勘十郎さんの玉手御前の“出”がほんと素晴らしかった!
竹本錣太夫さんの語りも圧巻。
狂気のグルーヴが渦巻き、クライマックスの父と娘の少しばかり滑稽さ漂わせながらの絶望感に圧倒されました。
文楽公演終わりで梅田のSkyシアターに移動し、これまた三浦涼介さんにインタビューをさせていただいたので、彼が主演のギリシャ悲劇の一本「オイディプス王」を観劇。

三浦涼介さん、インタビューの時、もう細すぎてびっくりしてハードすぎる役柄に、大丈夫かいなと思ったけど、舞台では堂々たる威容と貫禄を見せてくれてた。ほんと体力的にもメンタル的にも大変な芝居やのに。

オイディプス王の義弟クレオン役の岡本圭人の存在感や、出づっぱりのコロスの面々の熱演にも拍手送りたい。
見終わってパゾリーニ監督の「アポロンの地獄」や、その作品に影響受けたピーター出演のカルトムービー「薔薇の葬列」を思い出して久しぶりに見たくなった。



そういや、昼間の文楽は義母の玉手御前と義息の俊徳丸との母の一方的な恋を描き、ギリシャ悲劇は妻が自分の母でさらにというどちらも母と息子の濃厚たる話。これを遥か昔に作られていたということに改めて驚くな。
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