「勝手にスポーツ大臣」27 小林信也 国が主催する参加型「富士山一周」
小林信也スポーツライター塾、開講! 詳しくはHPをご覧ください。
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富士山の周りを走ったり歩いたり全方位の景色を味わう文化を
グーグルで「富士山一周」と検索すると、様々な活動が出てくる。
「富士山一周サイクリング」「富士山一周ロングトレイル」「富士山一周ウルトラウォーキング」「富士山一周ドライブ」等々。少しずつコースは違うが、おおむね約120㌔前後の行程だ。
スタートからゴールまでずっと富士山を見ながら、そして富士山に見守られながら一周する。なんと贅沢な旅だろう。何日かかけて歩くのもいい、走ってもいい。自転車なら一日で走破できるだろう。
一体、その道すがらどんなことを考えるのか、思い浮かぶのか、もしかして何か啓示を受けることもあるかもしれない。
「勝手にスポーツ大臣」は、「勝ち負けを競うことばかりがスポーツだ」と考えがちな現在のスポーツ状況に憂いを感じている。参加型のこうした楽しみ方を、富士山を象徴にしてぜひ国の主催で展開したい。
そうすれば全国各地、それぞれの場所でその土地ならでは風景や文化伝統に触れるツアー誕生の機運が生まれるかもしれない。「富士山一周」がその先駆けになればいいし、「勝手にスポーツ大臣」は全国で企画される同様の取り組みを広報・予算・安全確保などの面から国が積極的に支援するよう提言する。
「富士山一周」の手がかりになるサイトを紹介しよう
せっかくだから、検索して出会ったサイトをいくつか紹介しよう。
https://www.tour-de-nippon.jp/series/fujiichi/
これは《ツール・ド・ジャパン》のサイト。
富士山一周だけでなく、全国各地で自転車レースを開催している。また、毎年ではないが、「日本最強クラスの超級ヒルクライム!」とキャッチフレーズのついた《富士山ヒルクライム》も毎年ではないが、このサイトを主宰している(一社)ルーツ・スポーツ・ジャパンが開催している。
https://www.actrep-sports.com/ultra-walking/fujisn/
これは《富士山一周ウルトラウォーキング》のサイト。今年も6月7日(土)8日(日)で開催されるようだ。主催はNPO法人日本ウルトラウォーキング協会、企画運営はアウトレップ株式会社。
距離は125㌔。制限時間は32時間。募集定員は400名。完歩率58%とある。スタートの「浅間神社神田川ふれあい広場」に1日半で戻ってくるのはなかなか大変な道のりのようだ。
https://hellonavi.jp/activity/trailhtml
これは公益社団法人静岡県観光協会の《富士山一周ロングトレイル(ぐるり富士山トレイル)をより魅力的に!》と題する紹介サイト。大会ではなく、富士山の周りを走るルートを詳しく紹介している。
「する」スポーツの普及・発展を、国はもっと積極的に支援する!
「見る」だけでなく「する」スポーツの普及振興はもちろんこの半世紀でずいぶん進んで来たし、理解も深まってきた。かつて「フリスビーの小林クン」と呼ばれた「勝手にスポーツ大臣」は、20代から30代にかけて、「する」スポーツを普及啓蒙する先頭に立っていた時期もある。だから途中、1984年頃からスポーツのプロ化、ビジネス化が進んで、見るスポーツがまた勢力を伸ばす中、「する」スポーツの勢いが薄らぎがちな傾向に忸怩たる思いを抱き続けてきた。
上のサイトに見られるように、参加型のスポーツの育成・普及に情熱を注ぐ多くの団体や有志の方々がおられる。「勝手にスポーツ大臣」は、国がもっと積極的にこうした活動を支援し、それぞれが個々に活動するだけでなく、有機的に連携・協働して、もっと日常的に、国内外から参加しやすい態勢づくりに力を入れるべきだと考える。
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