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青帯初勝利まで8ヶ月かかりました/どうしても戦いたい相手

10/21(土)、第16回関東柔術選手権に出場しました。8人トーナメントで準優勝(2勝1敗)しました。ついに青帯のギで4連敗を脱しました。

ギリギリでした。ゆとりを持って戦えた試合は一つもありませんでした。とはいえ、意識的に取り組んだことが形になったので、これから青帯になる白帯の方にお伝えできることもあるかなと思いました。

先に結論を言うとこの3つです。

  1. まずは出場すること

  2. 白・青ではセコンドがやはり重要

  3. 対戦相手の事前研究は有効

今回の試合レポートを含めて一つずつ解説します。

①まずは出場すること

勝つにはまず出場しなくてはなりません。ギ4連敗でも心は折れていませんでしたが、徐々にプレッシャーは高まっていました。

「紫帯の先輩たちにも肉薄してきている。でも試合では勝てない。何が足りないのか……」

打席に立ちまくった男の記録

萩野貴旺さんがこんなツイートをしていました。

めっちゃ負けてるーー!!!

特に青帯初期は普通の人なら心折れるくらいの連敗ぶり。でも打席に立ち続けた結果、今があるという(現在紫帯)。

1,2回試合で負けて凹んで試合に出なくなる人がいると聞きますが、「私なんて・・・」と不安になったら萩野さんの記録を見ましょう。

加古拓渡さんの重みのある言葉

同じくこの状況を語ったものに有名な名言があります。

「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」

ロベルト・バッジョ(サッカー選手)


僕も10連敗くらいは覚悟していましたが、今回やっと脱出しました。とはいえ、今後も連敗が訪れることもあるので、敗戦も恥ずかしがらず多くのプレーヤーのために情報を出していきます。もうパンツは脱いでいるので。

試合の振り返り

初戦2-0(AD0-1)

先月のデラヒーバ杯で3位の方でした。後述しますが、その時に試合を撮影していたので研究・対策はしていました。

①しっかり引き込む
開始5秒で引き込むも、崩しが甘かったので、一旦立ち上がる。再度引き込み直し、しっかりハーフへ。※直近2戦は甘い引き込みで、竹浦制作室のスパー診断でも指摘されていたので、修正しました。添い寝パスに合わせてブリッジスイープで2-0。
②ニースライス⇒スマッシュパス
ニースライスに入るも膠着して、スマッシュパスに切り替えるも手順が一個抜けてガードに戻されました。普段からもっと丁寧に練習しないといけません。
③KOD被弾
僕のパスが単調だったからかニースライスに合わせてKODを食う。コカされるも素早く立ち上がり、相手を抑えていたのでアドバンなし。
④ハーフで逃げ切る
ラスト30秒になり、強引にハーフに引き込んでキープ。上から片十字絞めに入られそうになるも左脇は指していたので、パスられることはない。無理にあがかず試合終了。2-0(AD0-1)で辛勝。

準決勝2-0(AD1-1)

腕がパンパンで迎えた2戦目。初戦はじっくり観察しました。対戦相手は前回僕が失神KO負けした人に10点差で勝っていたので、きついだろうなと。デラヒーバ⇒ベリンボロで取っていたので、先に引き込んだ者勝ちと予想。

①Wガードでスタート
すかさずフックを入れるも、意外にもすぐ立たれAD0-1スタート。いきなり担がれるが、リカバリーから一気に三角を狙う。不発。0-0(AD0-1)
②クローズドに切り替え
グリップが強く手を固められる。組み手が上手い。足で煽りつつ相手が片足ついたタイミングで腕十字⇒嫌がってバランスを崩したところを足を掬ってスイープ。2-0(AD1-1)
③トップの展開
デラを警戒してコンバットベース。前戦で三角を何度も仕掛けていたので、シントゥシン⇒三角で来るかもと読んで、敢えて脇を開けておいて頭を出して誘うも仕掛けて来られず。無理やりライイングレッグハグを狙いましたが、状況は動かず。
④クローズド
残り1:20。両者立ち上がり、今度は僕がクローズドに引き込む。録画用のカメラが振動するほど強く引き込む。2点差。
相手は一度十字を狙われていてかなり慎重になっていて、僕は追加点を取りに行こうと攻め込もうと考えていました。ヒップスローを狙う。セコンドの杉本さん「焦る必要ない。慎重に」の声で冷静になる。行ったり来たりが繰り返され「同じことやってください」と杉本さん。
確かに勝てる時間帯でした。相手セコンドから「左手で足を外しに行け」と指示があり三角を狙いたかったですが、そのままガードで終了。2-0(AD1-1)

決勝0-0(AD0-1)

ここまで来たら優勝しかない。疲れてはいるけど、相手も同じ。

①またもやWガードスタート
前戦からWガードになると予想していたらやはりそうなる。デラヒーバフックを入れてベリンボロ仕掛けようとしたら、相手が立ち上がる。AD0-1。とはいえ、フックが入ったままなのでいけると思いました。この時は。
②ウエイターガードにできない
その後押し込まれるも、杉本さんの細かい指示で微調整を掛けて耐える。剛体のような相手なら他の展開に切り替えるんだけど、いけそうな気がするのにいけない。徐々に上からのプレッシャーでコントロールされる。ウエイターまで行き着けない。
③ノーマルデラ⇔デラアンダーを行ったり来たり
左へ倒せば瞬時にベリンボロでバックかスクランブル起こす予定でした。相手も相当疲れているはずなのにふらっふらっと振り子のように揺れるも倒れてくれない。バランス能力がすごい。
④切り替えが遅く敗戦
ラスト30秒。AD0-1で負けるくらいならリスク取らねば。フックを外してシャローラッソーに切り替える。相手は落ち着いて捌き、そのまま終了。切り替えが遅かったです。Wガードの失点が最後まで響き敗退。0-0(AD0-1)

勝てた要因②セコンド

セコンドの重要性は過去のnoteで何度も語ってきた通りです。僕の試合経験ではこんな感じです。

  • 白帯:セオリー自体を知らない

  • 青帯:一応知っているが目の前の動きに必死で出ていない、または細部の精度が悪い

8月の全日本ノーギで優勝した時はBJJ LABのメンバーにセコンドをしていただきました。

今回は会場に杉本孝さん(Now or Never代表)がいらっしゃって、準決勝からセコンドをお願いしました。指示通りに動けなかった部分はありましたが、的確なアドバイスのおかげで実力以上の動きを発揮できました🙇

【10/23追記】杉本さんのstand.fm(ラジオ)で僕の試合の様子が紹介されていました。7:00~

勝てた要因③事前情報を得ておく

今回取り組んだのは、相手の情報を調べておくことでした。

皆さんは対戦情報について調べていますか? 僕はやっていませんでした。「トーナメントなんて誰と当たるかわからないから」というのを言い訳に単に面倒で怠っていました

金古一朗さん(シュラプネル柔術代表)

『柔術セオリー大全』の1番最後のテーマは「対戦相手の研究」です。金古さんも対戦相手のことは調べておくそうです。

アマチュアだと詳細な情報は出てこないかもしれませんが、相手の顔を知るだけでも安心します。

事前情報のおかげで8月のノーギで優勝できた

詳しくはこちらのnoteに書きました。

決勝の相手の情報を得ていたので、安心して取り組めました。

4連敗で手段を選ぶ立場にないと気づく

「ずっと勝ててないんだから、めんどくさがっているわけにはいかないぞ」

先月のデラヒーバ杯で失神KOした後、僕はすぐに残りのトーナメントの撮影をしました。

同じ人と今後当たるかもしれないから、しっかり見ておきました。

9/10(日)先月のデラヒーバ杯
10/21(日)今回の関東柔術選手権
  1. 今回の初戦の選手は、先月のデラヒーバ杯にも出場されていて、8月のGroundImpactで2位だった人を破っていました。トップが得意とわかっていたので、冒頭深くガードを刺せなかったら仕切り直して結果的に上手く進みました。

  2. 前回デラヒーバ杯で絞め落とされた相手とも2回戦でやる可能性もあったので、1回戦はじっくり観戦しました。

  3. 今回当たらなかった3位の方は元同門だったので、ジム仲間からどんなタイプの人か聞いていました。

再考:早く青帯になることのデメリット

以前のnoteでこんなことを書きました。

「白帯で着実に基礎力をつけてから青帯に上がる」のも良い成功体験を積めますし、僕みたいに「早く昇帯に上がってレベルの高い人に早くやられる」ことでしか得られない経験もあります。

【失神KO】柔術青帯4連敗目。とはいえ、すでにパンツは脱いでいます

僕は重要な点を見逃していました。それは柔術の大会は基本的にトーナメント戦ということです。勝者は複数の試合を経験できます。逆に僕みたいに1回戦ボーイは1大会で1回しか経験を積めないのです。この格差は開いていきます。

今回は3回も試合をすることができて(青帯では初めて)、場数を踏めたという意味で貴重な体験になりました。今後勝率を上げてもっと場数を踏んで行こうと思います。

体調が悪い・良いの感覚は全くアテにならない

今回は体調がすこぶる悪かったです。とはいえ「体調よかったら優勝できた」という意味では全くなく、むしろ逆です。

実際に過去の試合では体調悪い・怪我してる時ほど成績が良く、体調が万全な試合は全部負けています。

今回は体調の悪さに加えて、「なんとしても4連敗を避けたい」というプレッシャーでしんどかったです。

表彰式からトイレに駆け込み、吐きました。

今後の試合予定

11月は試合に出ません。調整期間とします。

・12/10(日) FightingNexusSprout13
・12/23(土) パンクラス杯?

年内最後の試合はアダルトルースターを検討しています。

まだ発表されていませんが、おそらくJBJJFのパンクラス杯でしょう。昨年のパンクラス杯でルースターに出たら、見事に体調を崩しました。しかし、今回は戦いたい相手がいます。

W選手とは昨年12/24のパンクラス杯で2回戦で当たる予定でしたが、僕がアクシデントで1回戦を落としてしまい、当たらず。
それは仕方ないとしても、同じインストラクターに習っていて因縁を感じてます。

昨日の試合会場でもW選手とお話しました。アダルトルースターで優勝していました。

「いつかやりましょうね!」

決勝は審判判定でしたが、1,2回戦は7-0,12-0で圧勝。優勝してマットを降りた直後に声を掛けに行ったら、「ありがとうございます。いつかやりましょうね!」と言われました。

実力差はありますが、Wさんは来年には紫帯に進むはずなので、今年中に戦わないとその「いつか」はやって来ない気がします。

そもそもトーナメントで僕が勝ち上がれるかもわからないですが、人生最後のルースター挑戦と思いつつ。

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