見出し画像

週末のBloombergより

◆来週のFOMCはhawkish pauseになることまでは覚悟されているが、明確な景気減速やインフレ低下がなかなか起こらないので、来年織り込まれている1%の利下げに市場は自信を持てなくなりつつある。

◆短期金利が高いのでいざという時に動ける短期資金が分厚く存在している。CASHが今や立派なアセットクラスになっている。

◆これらがより有利な条件で運用されようと待ち構えているので、クレジット市場で流動性が急に細ってしまうことはまずなさそう。

◆そのため、クレジットスプレッドは、IG119/HY368bpと引き続き非常にタイトでリスクリターンの悪い状態が続いている。スプレッドと相関が高いVIXも定位なまま。

◆とはいえ弱い債務者からデフォルトはかなり出始めているので、超低金利時代、2020/21年ヴィンテージの低格付け変動金利物は単行のカナリアとしてここからよく見ておいた方が良い。


◆強めの経済指標とUAWのスト突入はsticky inflationの長期化を想起させ、来年織り込まれている利下げの自信度を揺るがしている。

◆米株主要インデックスを割高と判断するバリュエーション方法はたくさんあるが、個々の企業を見ると、大半の企業はこの10年しっかりとした健全化、効率化を進めており、将来が期待できる状態にあると感じる(但しラッセルの上昇が鈍いのは弱いゾンビ企業がまだ相応に含まれているためか)。

◆来年はテクノロジー活用の裾野がテック企業以外に広がり、企業業績も全体として好転すると期待できる。

◆AIでポートフォリオ分析とトレードを全自動で超高速にできるようになったら、自己資本をあっという間に吹き飛ばすようなフラッシュクラッシュ的事故が起こりそう。

◆UAWは98年に同規模のストを54日続けた。今回労使どちら寄りに決着するか現時点では不明ながら、確実に敗者となるのは株主(それで株が売られ始めている)。

◆世の中がどんどん高度化・複雑化しているので、コストが上がった以上に高等教育が重要になってきている。

◆米国では片親の子供が3割と他国比多く、両親が揃った子供より高等教育を受けられるチャンスが少ない。家族をサポートしたり片親の子供達が高等教育を受けやすくする政策は経済の底上げとしても非常に重要。

◆アフリカの債務問題は深刻だが、太陽光やワクチンなど、正しく投資すれば解決可能でアップサイドが大きい(U2のボノとサマーズ元米財務長官が再びタイアップ)。


いいなと思ったら応援しよう!