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週末のBloombergより
◆パウエル議長がピボットパーティーを開始し、来年FED: 137bp, ECB: 160bp, BOE: 118bp の利下げ織込み。債券はミニ・メルトアップ。来年の上昇分をすでにかなりやってしまったかも。
◆これほどの市場の反応はFEDも予想外(やや不快)だったはずであり、一部高官が火消し的発言を始めている。当面そういった軌道修正の試みが続くかもしれない。
◆景気減速の兆候はあるが、財政出動の効果はこれから出てくるので、インフレ克服はまだ確信できない。
◆流石にこの利下げ期待は行き過ぎだと考え、米2年債をショートし始めた人もいる。
◆ジャンク債のスプレッドも急低下しており、デフォルトリスクとのリスクリターンが合わなくなっているかもしれない。
◆多くの人が「市場の利下げ織込みはちょっとやりすぎ」と思っているが、景気がクラッシュした時に必要な大幅利下げのテールリスクを含めた上での織り込みなので、確信を持って逆らうのは得策でない。
◆欧州の利下げ期待の大半は景気の悪化によるもの。投資先として米国より魅力的とは思えない。
◆市場が昔恐れていたマイナス成長とインフレの再加速のリスクは両方ともうまく抑え込めている。
◆来年の米株は、長期金利3.5%、企業収益+10%を前提にすると、+10〜12%の上昇余地がある(Magnificent 7以外はまだまだ割安)。債券のトータルリターンは6〜7%か。
◆FEDの引き締め終了は本来EMアセットにも大きな朗報だが、その価格回復には出遅れ感がある。
◆来年の米大統領選に向けては、特別な不透明感が漂いかねないので、6月あたりからは注意が必要。
◆債券は銘柄数が多く、株より複雑なので、アクティブマネジメントがパッシブをアウトパフォームできる余地が大きい(とブラックロックは考えている)。
◆MMFに溜まった膨大な短期資金が今後は株と債券に染み出してくる。
◆各種保険料、ヘルスケア関連、家賃はStickyながら、モノはすでに価格低下に転じている。全体で2.5%程度なら目くじらを立てる必要もない。インフレが利上げ再開が必要なほどインフレが再発する可能性は低そうに見える。
◆リセッションは来なくても、債務の大量借り換えが迫っているので、再調達に援助が必要な会社は今後増えそう。その際にソリューションを提供できるディストレスファンド(とれる信用リスクをディスカウントでとる、とれない信用リスクには資本補完をアレンジする)にはニーズあり。
◆去年末時点での今年の予想(ゼロコロナからの中国の復活、米リセッションなど)も派手に外れた。来年についても現時点での予想は全く当てにならないと謙虚に考えるべき。