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深坑老街に息づくレトロ建築のカフェ

1.臭豆腐で有名?な深坑


8月に久しぶりに深坑老街へ遊びに行った。深坑は、台北の市政府からバスで20分ほどで行ける小さな町だ。この町には、大変綺麗な町並みを残す老街ができており、週末ともなると、多くの観光客でごった返す。

この町は、臭豆腐を中心とした豆腐料理で有名な町。臭豆腐の印象が強いせいか、何となく足が遠のく人もいるかもしれないが、実際は、臭豆腐が苦手でも十分楽しめる良い町だ。

老街の古い建物がカフェに

2.老街の小さなカフェを訪ねる

老街の中ほどにある小さな店「歐里人文空間」は、徳興居というバロック式の洋館の内部に開店したカフェ・スイーツショップ。建物が建てられたのは1926年のこと。今年で98歳の老建築だ。

店舗は、洋館の中央部分のスペースのみ使用した、小ぢんまりしたもので、天井に並んで組まれた丸太が印象的だ。

店内は結構狭い

「歐里人文空間」は、会社本部では健康食品を販売しているようだが、店舗でもバラエティに富んだドリンクを提供している。コーヒーも手沖があるようだったのだが、今回はローズティーを頼んでみた。さわやかな甘さで、夏の暑い日にはフレーバーアイスティーもなかなか良いと思う。

冷たいローズティー

さて深坑は、豆腐料理で有名な町だ。こちらのお店では、豆腐アイスが堪能できる。トッピング無しのプレーンアイスもあるが、せっかくなので、桂花醤をかけたアイスを食べてみた。桂花醤の独特の酸味と甘さが、アイスによくマッチしている。

豆腐アイス

筆者が訪れた日は、あいにくの雨模様。雨が降ったり止んだりする中、たくさんのお客さんがお店に駆け込んできた。にわか雨の時、食堂よりもカフェで雨宿りしたくなるのは人情だ。


そんな店内で目を引くのが、壁にかけられている絵画。老街を描いたものだが、この絵を描いたのは、なんと現オーナーのお父さんだという。かつての老街は、茶やその他の物資の集散地として、大変賑わっていたことが分かる。

3.カフェやスイーツだけではない!街の歴史や思い出が辿れる店

老街の絵

こちらのお店が面白いのは、絵画だけでなく、お父さんが描いた絵画集の本や、街の伝説をまとめた漫画などが置かれ、閲覧できることだ。

深坑は本来茶の産地だった

深坑は日本統治時代までは茶葉や樟脳などの集散地として栄えてきたが、戦後は衰退。そんな中、深坑を眺める川の水がきれちなことから、豆腐作りが徐々に盛んになっていった。こちらの絵本で、深坑の豆腐ストーリーを是非確かめてほしい。

【店舗情報】
「歐里人文空間」
住所:新北市深坑區深坑街58號
営業時間:11:00~20:30(木曜・金曜定休、平日は営業時間が短くなる)

豆腐の絵本

4.老街に歴史建築カフェができた!


さて、深坑老街には長らく、店内でゆっくりコーヒーが飲めるカフェがなかった。それが今年になって、歴史建築の「深坑廳」という建物の修復が完了し、内部が見られるようになったのである。

日本時代の庁舎がカフェに!

残念ながら、カフェは臨時休業だったため、内部を見学することはできなかったが、またの機会にこちらでゆっくりコーヒーを味わってみたい。

【店舗情報】
「深坑廳咖啡」
住所:新北市深坑區深坑街55號
営業時間:11:00~17:00(土日は~18:00、水曜定休)

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