変わりゆく華西街観光夜市
1.ちょっと怪しげな雰囲気がウリの個性派夜市
台湾の夜市の中でも異色の存在と言えるのが華西街観光夜市だろう。
私がまだ日本に住んでいて、地球の歩き方を片手に台湾旅行を始めた頃から、この夜市はいろいろと注意事項が書かれていた。
①蛇やスッポンを出す店があるが、写真を撮ってはいけない
②怪しい客引きが多いので気をつけろ
③周囲の治安が良くないので、細い路地には入るな 等々
地球の歩き方・台湾でこんな書かれ方をしたスポットは他にないのではないか。
確かに以前は、華西街を訪れるたびに、他の夜市とは違ったちょっと猥雑で怪しげな雰囲気に、ちょっとだけ緊張したものだった。
この間、久々に華西街をぶらついてみた。すると、ちょっと雰囲気が違うのである。
2.コロナ明けの華西街に行ってみると
3月23日の日没タイム。夜市の賑わいはこれから、という頃、華西街を歩いてみた。すると、通りの雰囲気が心なしか明るいのだ。
イマイチ知られていないのだが、実は華西街は隠れた美食エリアである。庶民的なほぼ屋台の趣きの小吃が並び、台北にしてはリーズナブルな価格でローカルフードが楽しめる。
ただし、店はどれも古く、清潔な小ぎれいな食堂を求める向きには、ちょっとおすすめし難いところばかりだった。だが、今回歩いてみて、写真の「阿義魯肉飯」のようにきれいに改装した小吃が現れ始めたのである。
3.アーケードが明るくなった?
華西街を歩いて少し変わったと感じたのはアーケード。以前は薄暗くて、全体的に怪しげな雰囲気が強かったのだが、今回歩いてみると、心なしか明るくなっている。
蛇やスッポンのお店は一応、まだ営業しているのだが、以前より少し影が薄くなった気がする。
3.馴染みの屋台は健在だった
華西街では、何度か食事をしたことがあるのだが、今回もお気に入りの客家料理店「客家梅干飯」に顔を出す。
ここては、梅干扣肉飯を頂くのが定番。リーズナブルな値段で、ホクホクの梅干扣肉をたっぷり楽しめた。
多くの店は、以前と変わらぬ雰囲気で営業しているので、昔からのファンも安心してほしい。
【店舗情報】
「客家梅干飯」
住所:台北市萬華區華西街14號
営業時間:10:30~19:30(無休)
4.路地裏は以前と変わらぬ危うさ(笑)
若いカップルが楽しそうに歩くようになったメインストリートとは違って、路地裏に入ると、従来の怪しさがまだまだ残る。あまりジロジロ見るわけにも行かないので、路地が視界に入るたびに視線を横に向けるのだが、客引きの(妙齢の)女性たちは健在のようだ。
台湾の年配者にはよく「龍山寺の界隈は治安が悪い」と言われる。これは今でも、半分外れだが半分当たっていると思う。観光客が行き交う通りは、比較的健全な雰囲気になってきたが、路地裏はまだまだ敷居が高い。「茶室」と名がつく看板もちらほら見かけ、それっぽい色合いの明かりが漏れてくる。
要は、比較的安全と分かっている通りを歩きましょう、ということだ。
ともあれ、メインストリートを散歩するだけでも、ローカル感たっぷりの街歩きはできるので、周囲に若干の注意を払いながら、華西街を楽しんでもらえればと思う。
↓こんな素敵なフルーツ飲料店も健在だ
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