金門島の旅の最後に「酔える」コーヒーに出会う
わずか3日間の滞在だった金門島。だが、様々な出会いがあって、金門空港を離陸するまで、本当に楽しかった。カフェとの出会いもまた、独特なものだった。
というわけで、金門島のカフェをもう一軒だけ紹介したい。
1.映画のロケ地になった陽翟老街
数年前に公開され、話題になった台湾映画「軍中楽園」。金門島に駐留する国民党軍のための慰安婦と軍人たちとの群像劇だ。センシティブな内容の映画だが、なかなかの良作だ。この作品のロケ地の一つになったのが、陽翟という小さな集落なのだ。
この集落には1950年代、60年代の街並みが残り、街歩きが楽しい。ただ、googlemapではカフェが発見できず、街歩きを楽しんだら、早々に引き上げようか、などと思いつつ現地に到着したのである。
折しも、金門島はかなり強い雨に見舞われた。村はひっそりとしていて、体もすっかり冷えてしまった。4月初めの金門島は、天候次第では少し寒いくらいだ。
そんなとき、老街の片隅に営業しているお店があった。
2.老街の目立たないカフェ「ha-ju.漆月一日晴」
そのお店は、どうやら店内で飲食ができるらしい。ともあれ、一休みできて、何か飲めれば万々歳だ。
店内に入ってみると、狭いながらも可愛らしい作りになっていて、オリジナルグッズ(?)などもいろいろ売られている様子。
3.雨で冷えた体に高粱酒のコーヒーはいかが?
お店は二部屋に分かれていて、カウンター兼おみやげコーナーの部屋と、飲食スペースの部屋に分かれている。
飲食スペースの部屋に荷物を置き、メニューを見せてもらう。するとメニューに高粱酒入りのアメリカンコーヒーがあるではないか!筆者は普段酒を飲まないが、全く飲めないわけではない。が、金門島を旅しても一滴も高粱酒を飲むチャンスがないなあと思っていたところに、旅の最後で神様が「少し飲んで行けよ」と言ってくれたのかもしれない。
普通のアメリカンは120元(島の値段としては高いほうだ)だが、高粱酒入りのは180元!「高いっ!」と思ったが、旅の記念だから、しかたなく飲む。
すると、このコーヒー、高粱酒が「たっぷり」入っているのだ。観光地でよくある「お試しドリンク」だと、申し訳程度にお酒を入れるだけだろうが、ここでは、かなりの量を入れてくれているようだ。
一口飲むだけで、コーヒー入りのお酒を飲んでいる気分になる。コーヒーの量が多くて、最後の方はほろ酔い加減になっていた(笑)。
雨が小降りになるまでゆっくり休むことができ、レトロな空間とお酒たっぷりのコーヒーに癒されたのであった。
今回は飛行機の時間の関係で、長居とまでは行かなかったが、次回は老街散策と併せて、ゆっくりと訪れたいと思う。
【ha-ju.漆月一日晴】
住所:金門縣金沙鎮陽翟90號
営業時間:9:30〜17:00(無休)
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