奈良 五條への旅〜⑤ 栄山寺 天平時代の八角堂
五人旅の奈良、五条への旅。金剛寺を後にする時に、和尚さんにこの後、栄山寺へ行くと伝えるとちょっと遠いよと言われた。確かに歩いて行くのは結構遠かったけど、知らない町を歩くのは楽しい。
この旅の発端となったのは、私がこの栄山寺にある 天平時代の八角堂を見に行きたいと五條出身の友人へ伝えたこと。noteでmitimasuさんの世界最古の木造建築について書かれてある記事を読んで俄然興味が湧いたのだ。
このお寺、栄山寺は719年に藤原武智麻呂公が創建した藤原南家の菩提寺。そしてこの八角堂は建てられた年代がわかっていることがとても重要だそうだ。
この日は特別公開の日で、八角堂の内陣に入るという貴重な経験をさせていただいた。中の仏さんたちは傾いて、美しい壁画もあったようなんだけど確認はできないような状況で、大変だなと思ったら、クラウドファンディングが行われて、修理されるとのことで安心した。
今現在の状況はこちらのページに詳しく紹介されている。
八角堂というと、やはり、法隆寺の夢殿と比べてしまうけど、それと比べると栄山寺はとても軽やかな造りと感じる。夢殿がみっしりと建物に囲まれてるのと比べると八角円堂はぽつんと広い土地の真ん中に佇んでいて、この日は特別拝観もあり扉も開け放たれていたので開放感がとても気持ちよかった。
栄山寺は、南朝の後村上・長慶・後亀山天皇の行在所が置かれていたというぐらいとても大きくて立派なお寺だったとのことだけど、その後、火事もあり創建当時から残っているのはこの八角円堂だけ。そのせいか、他と建築様式も違うのでぽつんとここだけが浮いたように軽く感じられるのかもしれない。
五條出身の友人が言うには、子供の頃は栄山寺は柵もしてなくてみんなの遊び場になっていたらしい。この天平時代の建物の横を子供達が走り回っていたってなんて素敵なんだろう。
そう言えば、入江泰吉の写真でも飛鳥の石舞台古墳に登ってる子供達の写真ってあったよね。少し前まで、奈良の人たちは、歴史的建造物を遊び場として子供時代を過ごしたんだろうな。そしてそれを、建物や古墳も歓迎していたんだろう。
栄山寺を後にして、お昼ご飯を食べる前に是非寄って欲しいところがあると友人。連れて行ってくれたのは栄山寺の目の前の道を降りたところ。草むらの階段をちょっと心細くなりながら降りたところに広がっていたのは、なんとも雄大な吉野川!
友人が高校生の頃、学校帰りによくここで友達と話してたらしい!青春!天平時代の八角堂と雄大な吉野川を自分に取り込みながら素敵な大人になったんだろう。いいな。そして、地元の人しか知らない場所にたくさん連れて行ってくれてありがとう。いい旅だったな〜〜〜。
帰りはタクシーを呼んでお昼ごはんにいただいたのは、もちろん!
柿の葉寿司!!
柿の葉ずしヤマト五條本店でいただきました。五條のお酒も一緒にいただいて美味しかったです!
五條の旅一泊旅行はとても充実した旅でした。一緒に行ってくれた友人と旅のしおりを作ってくれた五條の友人に感謝。また今度はもっと奈良の南の方へあの日本一長いバスで行ってみたいな〜。
23.5.15〜奈良 五條への旅⑤
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