節分合宿初日③〜興福寺 鬼追い式〜天スタ〜夜の奈良
春日大社を後にして、興福寺へと進むと東金堂の前にステージが作られ、節分の薬師悔過法要の途中で整理券を持ってる私たちは持ってない人よりも一段前のスペースへと進みながら法要を聞く。
7時をすぎて鬼追い式が始まりますとのお坊さんのアナウンス。最初に赤鬼青鬼黒鬼が暴れながらやってきて酒盛りをやりだすともっと大暴れしだします。ここで毘沙門天がやって来て鬼たちを成敗して最後に大国様が現れてみなさんに福を届けてくれますと説明があった。
しばらくするとステージに三匹?三人?(今調べてみるとどちらでも良いそうw)の鬼たちがこん棒を持って鬼らしくガオガオ〜と暴れている、そのバックミュージックとしてお坊さん達のお経と木魚と鐘がずっと流れていて、先ほど説明したのに、お坊さんの実況中継もずっとマイクを通して語られ続けられている。興福寺の鬼は去年吉野で見た鬼と違ってちゃんとお面をかぶって歌舞伎にも出て来そうな正統派のスタイル。鬼のパンツは履いていないw
そして酒盛りが始まったらしいのだが、少し後ろの方からステージを見ていたのでどんなお酒を飲んでたのかはよくわからなかった。きっと奈良のお酒を飲んでるんだろうと想像する。だんだんお経も大きな声になりスピードも上がって、鐘がカンッ!と鳴るごとに東金堂に並べられた大きな提灯が瞬くようになっていて、こちらもちょっとトランスっぽくなってゆく。しかし、最初に説明したはずなのに和尚の実況がうるさくてそれが残念だった。お経だけの流れる中で鬼たちを眺めていたかったなと思う。
鬼達は人間の心の三毒、「貪瞋痴(とんじんち)」つまり、貪欲だったり、感情の抑制が効かなかったり、また自分勝手なさまを「貪(むさぼり)」「瞋(いかり)」「痴(おろかさ)」を表してるとのことで、この旧暦の大晦日である節分に悪いものを鬼と共に祓おうというのがこの鬼追い式なのだ。
スーパーヒーローのごとく、おしょうさんがここで「びしゃもんて〜〜〜〜ん!』と叫んでくださいというので叫んでみると毘沙門天が登場、何度も復活して現れる鬼達をバッタバッタとなぎ倒してゆく。ぎょえ〜〜と苦しそうな鬼たち!
鬼達が降参していなくなってしまうとそこに大国さんが袋と小槌を持って現れて、「鬼は〜〜〜外福は〜〜〜内」と小槌を振って福をいただいた。ユーモラスでとても楽しい鬼追い式だった。
外で立ってずっと見ていたので少し冷えたので何か食べようと興福寺を出て遅くまでやっている居酒屋などへ電話してみるもどこもいっぱいで、近鉄奈良駅近くの天理スタミナラーメンを食べることにする。いつも前を通っても中に入ったことは初めてだったけど、2階があって案外広い。みんなでテーブルを囲んでビールを飲む。ラーメンが来るまでに二月堂でもらった福豆を肴にして待っていた。節分ならでは!冷えた体に天スタは最高だった。
ここで電車組の友達と別れて、ホテル組は私がいつものバーへ。美味しいお酒をいい具合にいただいて、マスターと奈良の話をしながら幸せな気持ちになった。
バーを出て三条にあるアパホテルに到着し、めいめいに旧暦のお正月を迎えるのであった。
23.2.3~節分合宿③