まちサロンおきやんちができるまで【その1 発端】
いつか居場所を作りたい、居場所を作ろうとしている、という人もいらっしゃると思います。参考になるかどうか、もしかしたら、うまくいかないかもしれないけれど、これから立ち上げる東京都杉並区阿佐谷北3丁目のおきやんちができるまでのプロセスを書き留めておくことで、なにがよくてなにがよくなかったかが、あとで検証できるのではないかと思い、書いておきます。
日本中に、すでにたくさんの居場所があると思います。最初から資金が潤沢にあるところもあれば、企業の支援を受けているところもあれば、手作りで一つ一つじっくりと始めているところもあると思います。
東京都杉並区阿佐谷北3丁目にできる予定の「まちサロン おきやんち」は、まもなく90歳になる父が、発奮してはじめようとしている居場所です。
普通のサラリーマンが、退職してから地域のさまざまな起業支援に携わるようになり、とうとう自分でも、居場所を立ち上げようとしています。
そういう意味では、これから居場所を立ち上げたいと思っている「普通の人たち」の何かの参考になるのではないか、そう思って書き留める次第です。
【発端】
最初は、次女である私が新しく立ち上げる一般社団法人ジェイス(Japan Action for Children’s Environments and Prevention of Maltreatment)の事務所として倉庫を借りられないかと打診したところから始まっています。
1年半前の12月のことです。
ところが、いろいろな事情があって、約一年後の昨年10月にその話が立ち消えになりました。
私が電話でそのことを父に伝えたところ、父は「わかった」と言い、
その場はそれで終わりました。が・・・
翌朝早く、父から電話が入りました。
「昨日寝ないで考えた。自分が居場所づくりをする」
寝耳に水でした。
父がそんなことを考えているなどと、
聞いたこともなく思ってみたこともなかったのです。
88歳の父が徹夜をしたということが何より驚きで、
それは真剣さの表れとわかりましたが、
娘としては、「まずは寝て下さい!」(笑)
父曰く。
前から居場所はあるといいなあと思っていた。
杉並区でいろいろな団体の立ち上げ支援を手伝ってきて、
居場所のオープンも手伝ってきたけれど、
自分の地域にはそういう場所がない。
これを機会に作ろうと思う。
とても驚きましたが、すばらしいとも思いました。
私は最大限の協力をすると決めました。
実はジェイスのメンバーは、自分の団体で、それぞれ居場所支援をしてきた人が多いのです。そこで、まずは、父も交え、ジェイスのメンバー数名で
父がモデルにしたいという居場所の見学をしました。
さて、見学は11月でしたが、気のはやる父は、
12月には、孫の友人たちが立ち上げた、流動商店という地域活性化を仕事とする会社に、相談に乗ってもらうことを決めました。
まもなく90歳になる発起人が、頼りにするのは30歳前後の若者たち。
また、茨城で様々な居場所作りの裏方を務めてきた横須賀聡子氏には、
運営協議会に入っていただいて、
コミュニティづくりの考え方の基盤を抑えてもらいました。
それは次回以降に。
さて、素人の居場所づくり。発端についてのまとめです。
1)まず、自分の周りに既にある資源に気が付くことが必要。
2)日頃から、発起人がモデルとなる居場所を何か所も見学していて、作りたい居場所のイメージができていた。
3)そういった先行の場から応援してもらえて、参考資料を集めることができた。
4)居場所づくりのプロが周辺にいて、その力を借りることができた。
5)発起人の熱い想いと日頃からの信頼できる人脈、これまでの地元での実績。これがあるからこそ、スタートできた。
6)発起人が、プロジェクトの進行に伴ってプランを相談できる人がいたので、安定的に進められた。
さて、今、クラウドファンディングをしています。
この文章を読んで、関心を持った方、支援をして、見学にいらっしゃいませんか。オープンは6月になります。どうぞよろしくお願いいたします。
これから、こんなふうに、プロセスを書いていきますね!