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オンライン授業のプレゼンやブレイクアウトセッションの際に学生に伝えてきたことや工夫していること。

6月に入って授業が始まり、この4回で学生に口頭及びプリントで伝えたこと。オンライン授業になる前に普段の授業で伝えてきたこととほとんど変わらないのだけれど。44人。テーマは「遊ぶことと発育・発達」。Zoomの機能で使っているのは、画像共有とチャットとブレイクアウトルームのみ。ちなみに、履修学生は保健体育の教員免許取得希望学生たちで、選択授業。

1) お互いの自己紹介を入れて、今のうちに顔なじみになっておいて、大学が再開したときに、キャンパスで見かけたら最低でもお互いににっこり会釈をするようにしようと声掛け。

2) 雑談に流れることを公に認める。
(学生時代の出会いの大切さは一生ものになるかもしれず、それはグループワークの課題よりも若者たちにとって大切な機会)(いい悪いではなく、ファシリテーター役割の学びとして、そのグループのディスカッションが雑談になったのはなぜかを考えておく必要があると伝える)

3) グループで講師の想定する正解を一つ出すなんて学問としてすることではないと私は思っているので、そうではなく、私の問いに対して、さまざまに話してみて、これから先、自分がさらにどういう問いを持てばいいかに気づくこと。社会に出たら、試行錯誤するしかないことだらけ。

4) グループでのやりとりを通して、自分の対人関係のあり方をリフレクションすること。人に抱く様々な感情にはそれ自体、いいも悪いもないが、そのような感情を持つことの、自分や周囲に与える影響や意味から学び、実生活に生かそう。

5) 他の人から何が学べるか、何を学ぶかは自分にかかっている。この授業からは学ばない(で単位だけ取る、取らない)という選択も含めて。

6) だらだらしてもいい。90分間集中するのは人間の脳の働きから言って無理。15分でコマーシャル。20分で体操(ロシアの小学校)が必要。子どもたちもあなた方も同じ。あなた方がプレゼンすることになったら、そのことに気づいていてほしい。もちろん、私のプレゼンは最長で15分で、それ以上になったら、なんらかのブレイク(別の話題を入れたり、学生に振ったり、問いかけたり)を入れる。

7) とはいえ、授業で私が伝えたいことが伝わるように、補足資料をオフラインで授業記録や資料集として授業後に提供。学びたい学生はそれを読めば、授業や課題の目的や込められた思いなどを知ることができる。さまざまな資料を常にみられるようにアップしてある。

8) 授業の真ん中で、誰かに2分間のストレッチをリードしてもらう。
(2分間を惜しむよりも、脳は身体と共に働くということを実感させる)

9) 挨拶ややりとりはビデオオンで(一コマの中で、必ず、みんなで手を振りあったり声を掛け合ったりする時間を持つようにしている)。あとは自由。声だけ聞いていれば、どんな姿勢でも構わない。もちろん、オンにしてくれると嬉しいということは伝えているし、私自身がずっとオンだと疲れる、ということも伝えている。

10) 毎回、数名の学生に、授業中声をかけて、そこで出してもらった発言をとりあげて話を進めているので、みな、自分の番が来る可能性を感じて、きっと待っている(このクラスは自分から発言するのは、ちょっと難しいようで、今回はそこに時間と労力はかけていない)。誰もが議論のきっかけとなる発言をしっかりしてくれる。

11) 授業のコメントをゆる募していて、チャットにせよ、発言にせよ、授業後のメール(全員に強制ではなく、成績評価とも関係なく、一カ月に一回くらいのコメントを求めている)にせよ、どのような形で来たものであれ、そのコメントに対して、しっかりコメントを返したものを全員で共有している。

12) 授業終了後、雑談に残る学生もゆる募。授業後の雑談や質問の時間を延長して10分程度している(授業開始時にも、先に入った学生たちと雑談し足り、音楽を流しておいたりしている)。これは自分自身の精神衛生にいい。学生の姿が見えて、お互いにいろいろなこともざっくばらんに聞ける。

13) 私のやり方で、これはちょっと良くないと思ったら、それを心に留めておいて、自分だったらどうするかを考えること。ついでに私に教えてくれるとありがたい。と伝える。

14) この授業の最終レポートは、ポートフォリオ。授業で学んだことをA3二枚に自由に描く。見本を数枚、最初の授業で提示してあるので、この授業から毎回どのように学ぶかはそこで知る。私が授業でやったことをまとめても点にはならないし、私が言ったことをそのまま書いても点にはならない。自分で学んだことを自分の言葉で、授業とその資料を根拠として提示しながらまとめる。

15) 学生に確認したところ、今のところ、授業の負担感は重くないとのこと。毎回の強制的な課題はないし、人とコミュニケートできることが楽しいと。コロナ対策しつつ、自転車の範囲で行ける現場を覘きに行けるといいなあ。

※ちなみに、写真は、
(下)日本の普通の学校の校庭、(真ん中)芝生化している校庭、(右)新しく開講した私立学校の校庭(周辺?)、(左)コスタリカのシュタイナー学校の2つの校庭(緑の校庭と海岸の校庭)
 日本は、野山ばかりだった明治時代に、軍事教練やサッカーや野球の出来る平坦な土地を確保して校庭とし、地域コミュニティの中心とした。今、街中はどこもアスファルトで平坦になっていて、子どもたちは一日の大半を学校で過ごしているのだから、校庭位凸凹して土と緑にあふれていた方が子どもたちの発達にとっていいのではないか、という私の問題提起。とはいえ、ステイホームという状況下では、また別の課題が・・・。

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