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『エデュケーショナル・マルトリートメントの理解と対応』
届きました!! 編集者が、心を込めた文章で、この本が自分にとっても大切な一冊、と書いてきてくださいました。編集者さんが帯だけ書いた私にまで、真摯な思いを書き綴って下さるなんて!! それだけ、「個人に響く」研究書なのだと思います。(帯を書くのは初めてなので、気に入っていただけてうれしかった!!)
教育虐待はもとより、不登校とかひきこもりとか、毒親とかに関心がある人、教育関係者(って日本人全員かな?)に是非。
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私は、エデュケーショナル・マルトリートメントという言葉を世に出しました。教育虐待よりも広い概念です。
(英語にしただけではないかというツッコミがあると思います。なぜかについては、あちこちに書いてきたし、本書にもあるので、ここでは省略します)。
親以外の大人たちも、日本の競争的な社会で、親子の社会経済的地位を上位に置くために、教育やしつけを名目として、子どもたちの心身や脳を傷つけている、ということを訴えました。
そうしたら、この言葉で文部科学省の研究費をとって、チームで研究して下さる研究者たちが現れました。その研究結果として出版されたのが、この本です。
福井大学の大西将史先生、廣澤愛子先生を中心に、他大学の先生方、大西薫先生、望月直人先生、岸俊行先生、新井豊吉先生他、全員で11名の先生方の共著です。みなさんで研究を広げていくためのウェブサイトも作ってくださっています。
正直、驚きました。
この本があれば、ここから、きっと、研究がどんどん進むでしょう。
最初の一冊です。こんな本が出版されるなんて!!
修論や卒論でこの問題を扱ってくれる若者たちがいます。
夏前にzoomでみんなで集まりました。
来年度の科研を取ろうとしている人たちからも情報が届いています。
この秋も、あちこちの学会で、この問題が取り上げられています。
今、日本教育心理学会で、私の動画が流れています。今週末の総会では、今、新聞等で大きく取り上げられている研究をなさった浅見里咲さんの発表もあれば、大西先生たちの自主シンポジウム(私も指定討論で登壇しますので、浜松に行きます)もあります。先週は、日本家族社会学会大会で、大学院でこの問題に取り組んだ森田友華さんの口頭発表がありました。他の学会でも、少しずつ話題になり始めています。
私はいろいろなことに気が散ってしまって、あれも大事、これも大事に思えて、一つのところでじっくり研究することができません。今年出している文部科研も、子ども学、教師教育学、家族社会学、教育心理学、とあちこちに散らばっています。一人ではできないです。だから、私が作ったきっかけで、いろいろな人たちがそれぞれの関心に合わせて動き始めて下さることが、何よりうれしいのです。
教育虐待の本もマンガも、そして韓国ドラマのリメイクの「スカイキャッスル」まで、いろいろな方面で教育虐待が取り上げられています。もう情報をまとめ切れない状況になってきました。すごい広がりです。
自分自身では『教育虐待』という言葉のもつ「責めるニュアンス」に抵抗感があって、『教育虐待」というタイトルの本を出しませんでした。
でも、いろいろなところで、親が日本社会の競争的な価値観に巻き込まれている、ということを言い続けて、今は、だんだんとセンセーショナルな取り上げ方ではない取り上げ方がされるようになってきていると思います。
ほっとしています。
ここでさらに、『エデュケーショナル・マルトリートメントの理解と対応』というタイトルの本によって、私が伝えたかったことが、こうしてしっかりとした研究に基づいた本として出版されて、ますますほっとしています。
誰かが、みんなで、気づいた人たちが、声をあげていくことが大事だと思います。他者を断罪するのではなく、断罪したい辛さや憤りを抱えた人たちも包摂しつつ、自分たちの生活する社会の流れを変えていきたい。
だって、みんなが「知っていたら救えた。知っていたら救われていた」のですもの。
学術的でありながら、実践的な本。実際に役立つ本です。
皆さんに手に取っていただければ、そして、必要な方に渡していただければ、みんなで読んでいただければと願います。
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