
こんな街中にバナナかよ・・・ 豊中市型コミュニティソーシャルワーカー研修報告
大阪の街中に、バナナの赤い花が咲き、実がたわわになっている。
コスタリカだったかシンガポールだったかとにかく熱帯で見て以来のバナナの花。日本はもはや熱帯だ。
ということが言いたいわけではない。でもこれは正真正銘のバナナの木。
日本最北端のバナナの木が、ハウス栽培でもなく、住宅地の間の広くはない畑に2本、植わっている。
なんでまた?
一体誰が?
そんな地域を作っている人たちによる研修を受けてきた。
大阪府豊中市。知る人ぞ知る社会福祉協議会、略して社協のメッカ。
勝部麗子氏率いる豊中社協の
「豊中市型コミュニティソーシャルワーカー実践研修会
~豊中の地域づくり、すべて見せます~」
2日間。受講者60名。
社教職員や住民が入れ代わり立ち代わりたぶん同数位参加したから、
総勢110人位?(写真は最後の記念撮影。80人位?)

主役は勝部さんなのだけれど、次々と全員に出番を作るから、全員がそこを居場所だと思い、自分に役割があると思える(っていうか、ある)。
一日目の朝、行くと、一センチを優に超える分厚い資料が置いてある。
(まるでどこかの審議会に参加するときのようなのだけれど、この内容を2日間で全部学べるようになっているところが、形式的になりがちな2時間の審議会とは大きく違う)

地域住民の販売しているコーヒーがふるまわれ、採れたてスイカが出て来る。手作り品の販売あり、畑で栽培するシークワーサーのビール販売あり。
最後にはこの2日間をまとめた「自分たちが出てくる」スライド上映まであって、これは最近はやりの結婚式レベルの演出ではないか(バックミュージックは、MISHAの「明日へ」)。
この仕掛けに嵌って単細胞になった私は、うっかりマンガ付きの「セーフティネット」という雑誌(第一巻に勝部さんのサインもミーハーにもらって)を六巻、大人買いし、明日、誕生日の母へのお土産と、孫へのお土産までここで買ってしまい、シークワーサービールは、居場所づくりをしている父に、豊中の居場所と住民参加の話をしながら一緒に呑むために買った(スーツケースで来てよかった)。

やばい。巻き込まれてる。
確か、豊中社協のファンづくりに力を入れていると言ってたっけ。
一社ジェイスのメンバーの、社会福祉のブラックジャック(と私が勝手に呼んできた2人のうちの一人)根本真紀さんにこんなのありますけどと紹介されてその場で申し込んだのだけれど、ありがとう。よかった。
コミュニティワーカー養成研修は私も仲間たちもやっていて、
コミュニティを作っていこうとする目的は共通だけれど、
私はそもそもの入り口が赤ちゃんや子ども。
社会福祉の制度を必ずしも前提としないし、社協という公の母体がない。
マドンナもいない(笑)。
こんなふうに全国的に社協が機能してくれたら、
あるいは地方自治体の中のCSW的位置にある人たちがさまざまに機能してくれたら、それはそれはうれしい。
市民に研修をしなくても、市民が育つ仕組みがCSWによって仕掛けられて行ったら、それはそれはすばらしい。
ここでは、CSWの専門職研修というよりも、
実践のエピソードが可視化されていて、それを知ることで、
個人の優しくしたい気持ちが自然に引き出され、
そこに方法を与えていくことが実感される感じ。
自由度が高いから、みんなで試行錯誤して、
力を持ち寄るから、互いへのリスペクトが自然に生じるし、
自分の弱さがわかるから、人の弱さも受け入れられる。
みたいなことが次々出て来て、脳が忙しい。
どこのシナプスをどうつなごうか。
そうそう、「まぎれもなく困っている人を助けることを一所懸命に考える。
一人のことを助けることに向き合わないと誰も助けられない」というのはその通りで、私の場合は、カウンセリングと名付けられない心理臨床を一人勝手にやっているから、脳の動きはそこから始まっているんだろうな。
ただ、それは周りには見えないと思うし、どこかに書くことも滅多にない。
そこからの巻き込み方や、そこを起点に展開するさまざまな企画に脱帽。
これから考えることが山ほどあって、資料の余白は、書き込んだメモでぎっしり埋まっている。
内容に興味のある人は、
豊中市社協のウェブサイトを見るとか、
勝部さんの本を読むとか、
来年の研修に出るとか、
テレビにもたくさん出ているからどこかに動画もあるだろうし、
自分で探してみてください。
全国の社協から集まったCSWさんたち(多すぎてお名前は略します~)はもちろん、いろいろな人に出会えた。
この間行ったばかりのぐるんとびーから菅原健介さん、石川和子さん、福田明子さん、小林紀子さん。zoomだけのつながりだった丸茂ひろみさん。
サンカクシャの久保菜緒さん、さわやか福祉財団の目崎智恵子さん、厚労省の犬丸智則さん、パルシステムの反町幸代さん、日野氏の地下有可里さん、南大沢学園の三浦里沙さん、大阪大学の石岡まどかさんや佛教大学の学生さんたちも(とりあえず名刺交換した皆さんなのだけれど、途中で名刺がなくなってしまった…)。
写真にキャプションつけたら、今日はぐっすり寝て、バナナの夢でも見ようと思う。

歌声喫茶風オープニング(60代以上にはわかるでしょう)。

これにから揚げとたこ焼き、デザートつき。
バーのマスターの信頼と魚屋さんとの深い関係がなければ、これは実現しないなぁ。

これはさまざまに関わってきた住民たちが書いた畑の壁画。



こども食堂は、母親を休ませるための食堂でいいじゃない!と。
阪神大震災の経験がベースにある住民たちは、地域の重要性を身体て知っているんだなあ。

写真をふんだんに使った資料があって、勝部さんの説明やコメント、更なる動画も入るから、
行かなかったところの話も分かるし、参加者全員がみんなの前に立つ機会がある。



参加することがボランティアになったり、健康な身体作りになったり。
日本中にこんな地域が広がりますように。
高齢化、少子化の進む速度が速いから、どれだけ広がっても足りない。
全ての住民が関わらなければ、一人、が残ってしまうから、
是非、チェックを!!
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