大雪と挨拶。どんなことにもその先に人がいる 【週刊新陽 #144】
1月17日(水)、学校が再開しました。
本州に比べると冬休みが少し長い北海道。生徒がいない学校は静かで(部活動や課外活動で登校してくる生徒もいますが)何だか物足りない25日間でした。やっぱり学校は、生徒がいてこそですね!
久しぶりに生徒が登校して来る冬休み明け初日は、全校集会からスタート。
そこで今週号は、全校集会で話したこと、伝えたかったことを記録しておこうと思います。
この冬一番の大雪で
15日(月)から16日(火)にかけて、今シーズン一番の大雪となりました。
12月までは例年より雪が少なかったのですが、年明けまとまった雪が降り、やっと北海道の冬らしくなってきたと思ったら今度は楽しむレベルではないほどの暴風雪・・・15日の午後からは吹雪いて視界も悪くなり「早めに退勤しましょう!」と声をかけるほど。
16日の朝、起きると30センチほど積もった雪に出勤も一苦労。
新陽高校の周りは住宅街で歩道らしい歩道がないところもあり、冬になると道路の両側に雪の山がそびえ、ますます道幅は狭くなってしまいます。
この日、最寄りの自衛隊前駅から学校へ向かう道を歩いていると、後ろからクラクションを鳴らしながら乗用車が近づいてきました。私としては端に寄って歩いているつもりだったので、「そんなにイライラしなくたっていいのになぁ」と車が去っていくのを見送り、ちょっと嫌な気分に。
学校に着くと、多くの先生が「渋滞がすごくて、いつもの倍の時間かかった!」とか「はまってる車がいて大変だった」などと話していました。
その時ふと、先ほどの車を運転していた方も、渋滞に巻き込まれていつもより時間がかかり焦っていたのかもしれない、あるいはもっと何かすごく急ぐ理由(例えば家族が急病など)があったかもしれない、と思ったのでした。
挨拶上手になる
1月6日、新陽がある澄川の地区連合会「新年交礼会」に呼んでいただきました。澄川地区には13の町内会があり、その中に3つの小学校と1つの中学校、2つの高校があります。
新陽は日頃より、新陽町内会はもちろん近隣の町内会の皆様にもお世話になっているので、町内会の代表を含む地域の方々と直接お会いしお話できる澄川地区連合会の集まりは、たいへん貴重な機会です。
この会の最中、私に声をかけてくださった方がいました。
その方は何かの用事で昨年、新陽に来られたそうなのですが、その時、新陽の生徒たちが「こんにちは!」と挨拶してくれて少し驚きつつも嬉しかったこと、荷物を運んでいた時に数名の生徒が手伝おうとしてくれて感謝していることを話してくださいました。
生徒が挨拶をするのは、私にとっては当たり前のこと、いつものことという感覚なので、改めて褒めていただき、とても誇らしい気持ちになりました。
冬休み明け全校集会
全校集会を行った1月17日は、29年前に阪神・淡路大震災が起きた日。
今年は元日から能登半島で大きな地震があり、被災地では今も余震や二次災害の不安を抱えながら避難先などで大変な生活を過ごしている方がいます。そこへ神戸の消防の方々が現地に応援に行っている記事や、阪神・淡路大震災をきっかけに発足したDMATが現地で活動しているというニュースを見ました。2011年の東日本大震災で被災した東北地方の自治体の職員の方も、当時の経験を活かして現地で業務を手伝っているという話も聞いています。
全校集会では私から、まずこのことについて触れました。そして、雪道での話、それから挨拶の話をしました。
挨拶の話の時には、松浦弥太郎さんの『100の基本』の一節を紹介しました。この本は、エッセイストの松浦弥太郎さんが普段から意識していることを集めたもので、私も時々パラパラとめくって読んでは、自分の心がけの参考にさせてもらっています。
なお集会では話しそびれてしまったのですが、同じ本の中にあるこちらの『基本』も紹介しておけばよかったな、と後から思いました。
そして最後に、『100の基本』からもう一つこちらを紹介しました。
命を大切にしてほしいこと、人は一人では生きていないこと、そして「どんなことにもその先に人がいる」という想像力をみんなが少しずつ持てば学校も地域ももっと良くなる、ということを伝えたかった全校集会です。