地域とつながる。世界とつながる。 【週刊新陽 #5】
こんにちは。ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか。
「週刊新陽〜校長室から」もおかげさまで発刊から1か月。読み返してみるとついつい長くなっていることに気付きました・・・発信したいことは多いのですが、もう少しシンプルに、伝わる文章が書けるようになりたいです。
まちに動物園がある幸せ
今週号は、まず休日の校長の活動レポートから。
4月29日、札幌市円山動物園の制服寄贈セレモニーに参加してきました。
丸美珈琲・後藤社長のお声がけで集まった『円山動物園70周年応援有志の会』が協賛し、制服をリニューアルするという企画です。
地元の人たちに愛されている動物園と、地域を大切にする地元企業の皆さまならではのプロジェクトに、前任の荒井校長のご縁で新陽高校も加えていただきました。
サファリ風のかっこいいジャケットには、12団体のロゴがすべて入っています。「子どもに親しまれる制服にしたいと思っていたので嬉しい」とおっしゃっていた神(じん)園長、さっそく子どもたちに囲まれていました。
円山動物園に行かれたら、背中にサツドラさん&前面に新陽のロゴが入ったポロシャツの飼育員さんを探してみてください!(ポロシャツは前後にロゴが1つずつ。全部で6パターンあります。)
《サツドラ富山様と本校の大道先生》
そして、実は今回の企画をきっかけに、生徒が円山動物園と関わる連携の話もスタートしています。
贈呈式のご挨拶でサツドラの富山社長が「まちに動物園がある幸せ」とおっしゃっていたのですが、子どもも大人も学べる豊富なコンテンツ(たとえばホッキョクグマの毛は透明だって知ってました?)や家族で楽しめる憩いのスペースなど動物園は魅力がいっぱい。そのまちの高校として、円山動物園の魅力発信にも寄与できればと思っています。
ニュースを学ぶ<ニュースで学ぶ
ソーシャル経済メディアNewsPicksを教育現場で活用することができる、新しい学びのプラットフォームが『NewsPicks for Education』。
新陽高校も、「ニュースを学ぶ」のではなく「ニュースで学ぶ」というコンセプトに共感し、実践校の一つとして授業やホームルームで使いはじめています。
先週、4月から実践している先生たちとNewsPicksの蒲原さんとのミーティングに同席させてもらい、どんな風に使っているか聞いてみました。
例えば現代文の授業では、先生がピックした記事を生徒が読み200字に要約するという使い方。先日のテーマは、NewsPicksオリジナル記事『ニッポンの魚が危ない』。
けっこうシリアスなテーマで、かつ文章や表・グラフなど多くの情報が含まれているこのニュースを200字にまとめるって難しそう・・・と思いましたが、生徒たちのアウトプットはなかなかのもの!読み方やまとめ方にも個性が出て面白いと思いました。
かたや、今年度、宇宙をテーマにPBL(Project-based Learning)に取り組む探究コースでは生徒たちが関連記事をピックするらしいです。
『宇宙』をNewsPicks上で検索してみると、最近帰還した野口さんのニュースや海外の宇宙開発や宇宙ビジネスに関する記事、ブラックホールの秘密についての記事など様々。ここから、どんなふうに生徒一人ひとりの『問い』につながっていくか楽しみです。
【データ】社会のつながりの中で学ぶこと
突然ですが、学習指導要領をご存知ですか。国から出されている教育課程の基準で、ほぼ10年ごとに改訂されます。
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では、学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めています。これを「学習指導要領」といいます。(文科省ホームページより)
ちなみに最初の学習指導要領が出たのは1947年なので、私が学校に通っていた時にもあったはずですが、ずっと存在を知りませんでした。この学習指導要領が、高校では来年2022年度から(小学校:2020年度~ 中学校:2021年度~)新しくなります。
今回のポイントが『社会に開かれた教育課程』という理念です。
社会のつながりの中で学ぶことで、
子供たちは、自分の力で人生や社会を
よりよくできるという実感を持つことができます。
このことは、変化の激しい社会において、
子供たちが困難を乗り越え、
未来に向けて進む希望や力になります。
そのため、これからの学校には、
社会と連携・協働した教育活動を
充実させることがますます求められます。
(文科省HP「社会に開かれた教育課程」資料より)
新陽の『出会いと原体験』はまさに、社会のつながりの中で学ぶきっかけ。円山動物園やNewsPicksとの連携もその一つです。
ちなみに、過去3年の連携実績をまとめてもらったところ、件数で言えばなんと昨年が最多。しかもイベント的な課外活動よりも、授業での協働や講演、またインターンシップなどが増え、量・質ともに上がっていることが分かりました。
コロナ禍で体験が減ってしまうのではと思い込んでいましたが、むしろチャンスは増えたのかもしれません。
【編集後記】
GWは学校も暦どおりです。4月30日、1ヶ月間を振り返る職員ミーティングを行いました。
ハイブリッド型教育に関して昨年度の経験を活かして「よかったこと」や、コロナ対策での緊急時における「もっとこうしたら良いと思うこと」、「今後もっとこうしたいこと」など、様々な意見が共有されました。
5月5日は、生徒会執行部の集中研修があると聞いて見学させてもらいました。3年生3名と2年生4名の執行部メンバーが、5月中旬の生徒総会に向けて、連休中もオンラインで集まってミーティングしていたとのこと。協力して資料作りや説明を行なっていて、新陽の目指す『Shared Leadership』を生徒も実践してくれているのが分かり、とても誇らしく感じました。