生徒自治の体育祭☆勝っても敗けても、泣いても笑っても。 【週刊新陽 #77】
みなさんは体育祭や運動会にどんな思い出がありますか?
新陽高校では、先週9月13日(火)・14日(水)に体育祭を行いました。
一昨年は縮小開催、昨年は中止になってしまったので、フルプログラムで開催するのは3年ぶり。「勝敗笑美戦(カッパエビセン)〜勝っても敗けても笑って美しく戦おう〜」をテーマに、学年やコースを超えた4団が熱い戦いを繰り広げました!
新陽祭に続き、学校行事のポリシーとして掲げている「生徒自治」。これを実現するため、保健体育委員を中心に美化委員や行事委員も協力して取り組んだ生徒主体の体育祭を、体育委員長の井上太陽くんに振り返ってもらいました。(インタビューしたのは体育祭翌日です。)
生徒自治の体育祭
--お疲れ様でした。率直な今の気持ちを教えてください!
いやぁもう、一安心。この一言に尽きます!
何もかもぎりぎりで・・・先週金曜と体育祭前日の月曜は下校時刻まで委員会メンバーで残って準備していたんですけど、最後の最後まで間に合うかドキドキでした。
そして1日目はサッカーの試合が押してしまい、お昼をちゃんと取れなかった人がいるなど迷惑をかけてしまいました。それでも午後は先生たちも色々動いてくださって全競技をやり切ることができたり、2日間を通して女子野球部やハンドボール部など体育委員以外のメンバーも手伝ってくれたりして、なんとか無事に終わったのでほっとしています。
--人手が足りないところにサポートに入る生徒や、競技を盛り上げようと自発的に動く生徒など、助け合う姿をたくさん見られた体育祭でしたね。
僕は周りに頼るのが苦手で、「自分でやった方が早い」と思ってしまうタイプなんです。ハンド部でキャプテンを務めていますが、つい自分で動いてしまうので先生からは「指示しろ」とよく言われます。
でも今回の体育祭はとうてい自分一人で出来るような規模ではなかったので、必然的に人に振るしかなかった。結果、頼んだり指示したりすることが増えたのと同時に、「何やればいいですか?」と聞いてきてくれる後輩がいたり、「これやろうか?」と言ってくれるクラスやコースが違う3年がいたりして、みんなのおかげで乗り切ることができました。
--委員長には自分で立候補したのですか?
いえ、体育委員には自分からなったのですが委員長をやるつもりは全然なく、部活もあるのでむしろ役職は控えたいと思っていたんです。それが委員長を決める会議で「委員長は3年だよね」という雰囲気になって、気付いたら自分がやる流れになっていました。
とは言え引き受けたからにはちゃんとやろうと思ってスタートしてみると、驚くことばかり。「生徒自治」の体育祭と掲げているものの、こんなに自分達でやるの!?まじか!という感じでした(笑)。
とにかく決めなきゃいけないことが多くて、先生たちはこんなにたくさんのことをやっていたんだな、と。7月の学校祭が終わったあとすぐ体育委員会が動き出したのですが、ミーティングをしても70人近い委員全員が集まることは難しくて、Googleチャットで発信しても反応が薄いなど、なかなか本格的な動きに入れませんでした。
自分自身も部活の大会で話し合いに参加できない時期があって、委員会としての動きの土台を作るまでが大変でした。それでも、ハンド部仲間の副委員長と相談して決められるところは決めていったり、1・2年生で自分の仕事が済んだ子が他の作業をやってくれたりして、徐々に委員会もまとまってきたように思います。
前日、放課後残って障害物競走の段ボールキャタピラーを作りながら「間に合わない!」「早く帰りたいー!」などとワイワイやったのも、今となっては良い思い出です。
「勝敗笑美戦」の舞台裏
--みんな盛り上がっていた体育祭ですが、委員長は2日間どんな風に過ごしていましたか?
まず初日は開始から少し遅れが出てしまって。ただ薄々そうなる予想はしていたので焦ることはありませんでした。体育委員と先生が入っているグループチャットで都度連絡を取りながら、僕は外の本部エリアにいて、時間を調整したり各試合の誘導をしたりしていました。
競技時間が押したり白熱した生徒同士がぶつかったりはあったけど、大きな事故やトラブルはなく1日目が終わって少し安心しました。放課後、翌日の準備はハンド部の後輩や女子野球部のメンバーも手伝ってくれました。
そのあと家に帰って2日目の確認をしている時、ふと「借り人競争」の人数が多いことに気付いたんです。あれっ、お題が足りなくなるな、と。寝る直前に慌てて書き足しました。
それでも当日さらにお題が足りなくなってしまって・・・大人数を捌くために、もともとは僕も「借り人競争」に出る予定だったのですが急遽メンバー変更してもらって運営に回りました。さらにテンポ良く進めようと友達に声をかけて仕切りを手伝ってもらうことに。最後は、その場でお題を考えて出す方式でなんとか乗り切りました。
予定と違うことやスケジュールのズレはありましたが、とにかく怪我人が少なかったことに心からホッとしています。
--最後に、次年度に向けて後輩たちにアドバイスお願いします!
やっぱり準備は早めに!です。
自分達は学校祭が終わってから本格始動しましたが、7月中に学校祭と被りながら進めても良かったと思います。特に夏休みに入ると皆で集まるのも難しくて、夏休み明けから体育祭当日まで実質1ヶ月ほどしかありません。期日が迫ってくるとどうしたって焦るし、早すぎることはないので、できるだけ早くから動いた方がいいと伝えたいですね。
そして委員会を束ねる委員長は、メンバーの適性を見極めて仕事を振れると良いと思います。僕の場合は、「自分はこれができるから」とやってくれる人がいたり、先生からアドバイスをもらったりして役割分担していきましたが、この人はこういうことが得意かな、とか、この部活のメンバーにはこれを頼むと良いな、ということが分かって指示できたら、皆もっと動きやすかったんじゃないかな、と思います。
体育祭ハイライト画像
たくさんのドラマがあった体育祭。すべてを伝えることは難しいのですが、新陽の盛り上がりを少しでもお伝えできればと写真を集めてみました。
(写真:札幌新陽高等学校)