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『ワンダと巨像』がとても良かったというだけの話
みなさん、最近乗馬してますか?
みなさん、最近写真を撮ってますか?
みなさん、最近巨像を壊してますか?
最後の一撃は、せつないですか?
今日はそんなお話。
📃|たくさんの人に認められた名作『ワンダと巨像』
『ワンダと巨像』は、2005年10月27日にPlayStation2用ソフトとして発売されたゲーム。作り込まれた世界観は多くの人の認められ、数々の賞を受賞しました。なんかよくわからないけど、凄みを感じる。
◆平成17年度(第9回)文化庁メディア芸術祭
エンターテインメント部門・ゲーム/遊具/キャラ審査委員会推薦作品
◆ゲーム・デベロッパーズ・チョイス・アワードで以下5部門を受賞
・Innovation
・Game Design
・Character Design
・Visual Arts
・Best Game
◆The 9Th CESA GAME AWARDS FUTURE を受賞
◆日本ゲーム大賞2006 優秀賞を受賞
◆オールタイム100ビデオゲーム(All-TIME 100 Video Games )に選出
米タイム誌が2012年11月15日に発表した歴史上最も偉大なビデオゲーム100本に選ばれる。これは、世界で最も影響力のある人物100人を選ぶ「タイム100」と似たシリーズの一環として発表された。
※Wikipediaより抜粋したものを一部整形
『ワンダと巨像』のゲームデザインをしているのは上田文人さん。『ワンダと巨像』以外には『ICO』や『人喰いの大鷲トリコ』などのゲームで有名なお方。ちょっとしたゲーマーなら、名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
今回私がプレイした『ワンダと巨像』はPS4版のもの。みんな大好きPSPlusのフリープレイの対象にもなってたこともあり、そのときにライブラリに入れておいたら今でもダウンロードできるはずです。PSStoreのページはこちら。
余談ですが、以前ダウンタウンの松本人志さんがテレビ番組で『ワンダと巨像』について熱弁をふるっていたなんてこともありました。
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📃|「ワンダ」の目的
そもそも、このゲームって何が目的なのかというのがわからない方もいると思うので、ここで多少説明させていただきます。
このゲームは、広大なフィールドにいる16体の「巨像」を倒すことが目的のアクションアドベンチャーゲーム。オープンワールドと言っても過言ではないかもしれません。いわゆるザコ敵というものは存在せず、ボスである「巨像」との戦闘のみ。なので、寄り道しなかったり、迷子にならなければすんなりと終わるボリュームです。トロフィーの獲得条件として「5時間41分28秒以内にクリアする」というものがあることから、急げばこの時間以内にはクリアできるものなのだと推測できます。
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登場人物は主人公の「ワンダ」、相棒の馬の「アグロ」、魂を失った「少女」、倒すべき敵の「巨像」くらいのもの。ゲーム中に明確にストーリーが語られることは多くなく、「巨像」倒していくたびに少しずつ『ワンダと巨像』の謎が紐解かれていくことになります。大まかなストーリーとしては以下のような感じです。
ワンダは魂を失った少女を救うため、「古えの地」に足を踏み入れる。祭壇に辿り着くと天の声がした。天の声は言う。この地にいる16体の「巨像」を倒せば少女の魂が戻る、と。その声に従い、ワンダは「巨像」を倒すべく愛馬アグロと共に旅に出るーー。
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📃|PS4版と過去に出た『ワンダと巨像』の違い
「どこが違うかって、グラフィックがちょっとキレイになったくらいでしょ?」と思いの方もいるかと思います。実際、私もそう思ってました。私はPS2版はやっておらず、PS3版のHDリマスターのものを過去にプレイしていました。なので、まぁ同じようなものだろうと始めてみたら、映像がすごいのなんの。映像がキレイすぎて笑ってしまうのは久しぶりでした。
そんなことを言っていたら、知り合いから「PS4版はリメイクされてますからね」とのお言葉を頂きました。
リメイク……? HDリマスターではなく?
そう。このPS4版『ワンダと巨像』は、PS4のために作り直されたフルリメイクの作品なのです。過去にクリアしたことがある人、途中で諦めちゃった人。もう一度プレイすることを強くおすすめします。
▲上記の動画を見てもらえれば一目瞭然。
動きはヌルヌルに。毛はモフモフに。
📸|PS4版特有の「フォトモード」
このフルリメイクされた『ワンダと巨像』には、「フォトモード」という機能が追加されました。これは名前の通り「写真を撮る」ような機能なのですが、これがすごい。最近ではInstagramやSNOWなど、画像を加工するようなアプリが多くありますが、これをゲームにつけたぞ! というもの。以前、全く違う記事にチラッと書いたのですが、この「フォトモード」を使って多くの写真をアップロードされている方がいたので、改めてご紹介させていただきます。
この「フォトモード」の記事がきっかけで『ワンダと巨像』を始めたと言っても過言ではありません。ちなみに、この記事内で使う画像のほとんどは「フォトモード」を利用して、自分で撮影したものになっています。
⭕|素晴らしき「フォトモード」の世界
「フォトモード」の起源がどれかは不明ですが『Horizon Zero Dawn』や『Marvel's Spider-Man』、最近では『DEATH STRANDING』なんかでも実装されているようです。
正直、最初は「フォトモード? そんなものはいらないでしょ。こんなので喜んでるやつは小学校から人生やり直せ」と思っていました。今回初めてこの機能を使ってみた感想は「フォトモード最高……」でした。現実でも風景写真を撮ったり、Instagramで加工した写真をアップロードすることが好きだったので、このモードは非常に面白かったです。「フィルター」1つで画面の雰囲気は大きく変わり、十人十色の画像が撮影可能です。全ゲームに実装してくれ。
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フィルターをかけたままゲームをプレイすることも可能です。
⭕|酔いしれる『ワンダと巨像』の空気
プレイヤーが走り回る広大な大地。「巨像」を探すため、多くの時間をこの大地で過ごすことになります。アグロにまたがり、長距離を移動するというのはプレイヤーにとっては飽きそうになる要素ですが、ここで一度下記の動画を是非見ていただきたいです。
書いてあるとおり、ただ単純に走ってるだけです。ムービーでもなんでもなく、「巨像」がいる場所に移動してるだけ。それだけでこんなに美しいなんて。本当に素晴らしい。無意識に「フォトモード」の撮影スポットを探してしまう。そんな世界がそこには広がっています。
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⭕|隙のない「環境音」と「音楽」
『ワンダと巨像』では、通常時に流れているBGMというものはありません。聞こえるのはワンダの息遣い、アグロの足音、鳥の鳴き声といった環境音が多いです。BGMはイベントや「巨像」との戦闘時のみ。この「音」も、より『ワンダと巨像』の世界にハマっていく要素の1つです。
アグロに乗っているときに聞こえる金属音、アグロのお腹を軽く蹴る音、水から上がった際の足音……。すべてが臨場感にあふれ、この世界を生きているような錯覚を覚えます。
環境音しかない世界の中で「巨像」と出会ったときに初めてBGMが流れ出します。ワンダより遥かに大きく、容赦なく攻撃をしてくる「巨像」は恐怖の対象です。その「巨像」の威圧感を、音楽がさらに後押しします。逆にこちらが「巨像」を攻撃し、優勢になったときには勇壮な音楽がワンダとプレイヤーを後押ししてくれます。
「環境音」しかない世界と、「巨像」との戦闘時の「音楽」のメリハリが、より一層「巨像」の異質さと存在感を浮き彫りにしているのではないでしょうか。
中でも『甦る力』がとても良い。
💬|頭を使い、全力で立ち向かう「巨像」との戦い
『ワンダと巨像』の醍醐味は、やはり「巨像」との戦闘でしょう。自分より巨大な敵を倒すというのは面白い。普通のRPGやアクションゲームのように、ただ攻撃してダメージを与えればいいというワケではないのが「巨像」と戦闘。
「巨像」には弱点となる場所が必ず存在し、そこに剣を刺すことでやっとダメージを与えることができます。やることは非常に単純なのですが、それを達成するまでの過程がまた面白い。
剣を「かざす」ことで、遠くから「巨像」の弱点の場所を知ることができます。その弱点は多くの場合高い位置に存在し、そう簡単には攻撃することができません。そこで頭を使うのです。「巨像」の身体をよじ登ればいいのではないか、高い場所から飛び移ればいいのではないか、わざと「巨像」に攻撃をさせて、振り下ろされた手にしがみつけばいのでは……などなど。攻略方法は「巨像」ごとに違うので、それぞれ考えを巡らせ、地の利を活かし、自分の何十倍もの大きさの「巨像」を倒すまでの過程が面白い。
戦闘中の手に汗握る感じと倒した際の達成感は凄まじいです。
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💬|確かに生きていた「巨像」の姿
倒すべき「巨像」にも魂が宿っています。弱点を突き刺せば黒い体液が噴出し、「巨像」は唸り、悶え苦しむ。身体にしがみついた異物を取り除こうと、身体を大きく揺らす様子からもわかるように、ワンダも「巨像」も、生きるために敵を倒したいという思いは同じなのです。
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上記は『ワンダと巨像』につけられたキャッチコピーです。「巨像」にトドメを刺した瞬間、目の光は消え、全身を支える力は無くなり、そのまま地面に倒れ込みます。あれほどまでに威圧感を放ち、脅威であった巨体が倒れ込む瞬間は、キャッチコピーのとおり「せつない」という感情を抱いてしまうほどです。
お互いが生きるために戦った結果。
しょうがないのです。
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🔺|人を選ぶ「謎解き」と「アクション性の高さ」
ここまではかなり褒め称えていますが、万人に楽しめるゲームなのかというと首を縦には振れないゲームになっています。
まずは「謎解き」です。ここで言う「謎解き」は「巨像」の攻略方法についてです。攻略方法を知っていればなんてことないのですが、自力で解こうとすると難しめかもしれません。天の声がオブラートに包んだヒントを出してくれるのですが、かなり想像力が求められます。ゲーマーであれば、弱点に辿り着くのにあれをこうしてこうすればあそこまで行ける、と経験則から容易に攻略法を思いつくと思いますが、経験不足だと思いつくのに時間がかかるため、そこでプレイをやめてしまうかもしれません。基本的には閃き問題なので、そういった閃き力も求められるかもしれません。なので、どうしてもわからない場合にはプライドを捨てて攻略ページを見たほうが良いです。私の場合、30分近く苦しんだ相手もいました。多くの「巨像」は、攻略法さえわかれば10分以内に倒せるようにはなっています。ただ、そこでぶつかるのがもう1つの壁です。
その壁とは「アクション性の高さ」です。これは良いところでもあり、悪いところでもあります。得意であれば楽しい時間ですが、苦手だと苦しい時間に。「巨像」にしがみつき、振り落とされないようにしながら攻撃もする。時には、飛び移って移動しながら「巨像」の動きに合わせて進むことも必要。アクションゲームが苦手である人にはストレスが溜まることが多いかもしれません。攻略法がわかっても、攻略ができない。他のゲームでもそうですが、この状態が一番つらいかもしれません。
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⭐|ゲーマーなら、1度はプレイすべき名作
ここまで長々と書きましたが、結論としては自分がゲーマーであると思っているなら絶対にプレイするべき作品です。それぞれ「合う」「合わない」があると思いますが、この『ワンダと巨像』の世界に一度触れることは、今後のゲームをやる上で大きな財産になることは間違いないです。こう言い切れるほど、この作品は大きなパワーを持っています。
「巨像」の攻撃で画面が揺れたり、一部カメラの位置が見づらかったりするので、そのあたりが苦手である人はまずはプレイ動画で少し下見してみるのも良いかもしれません。このゲームは、自身の手でプレイし、考え、「巨像」を倒すことがとても大事なので、最後までは見ない方が良いと思います。難易度はEasyでも十分歯ごたえのあるゲーム体験ができるので、難易度にこだわりがない人はEasyをおすすめします。
▲参考になりそうな序盤のプレイ動画
💬|最後に
せっかくなので、私が「フォトモード」で撮ったものをペタペタと貼り付けた記事も紹介させていただきます。こちらは最後の「巨像」までガッツリと載せていますので、これからプレイされる方が見る場合は注意してください。
それでは。
おわり。
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一応、トロフィーのアイコンは見えないように修正済み。
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