名作 ✕ 名作 = 『悪魔城ドラキュラXセレクション』
PSPlusにて、2021年10月のフリープレイ対象となった本作だが、とても面白かった。なので感想を置いておく。
『悪魔城ドラキュラXセレクション』には何が選ばれたのか
本作は2018年10月25日にPS4向けにリリースされた作品。PS4独占タイトルなのはちょっと珍しい? 名前の通り、複数の作品が1本になったモノで、タイトルに「悪魔城ドラキュラX」を含む人気作品2つがセットになっている。
1つは『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』。これは1993年10月29日にPCエンジン SUPER CD-ROM2で発売されたアクションゲーム。主人公はヴァンパイアハンターのリヒター・ベルモンドとなり、恋人の救出とドラキュラ伯爵の封印を目指す。特定条件を満たすことで四聖獣を操る少女マリア・ラーネッドを使用することも可能になる。リヒターは『スマブラSP』にも参戦しているため、そっちで知ってる人も多いかもしれない。
リヒター ✕ 8
もう1つは『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』。これは1997年3月20日にPlayStationで発売された探索型横スクロールアクションゲーム。『メトロイド』のようなシステムと『悪魔城ドラキュラ』のアクションを組み合わせたゲーム性は「メトロイドヴァニア」という新しいジャンルを作り出した。私の知る限りでは「悪魔城ドラキュラシリーズ」の中でも特に人気のある作品で、様々な機種への移植もされている。本作はおそらくPSP版のものがベースになっているのでは、と言われているらしい。
「月下の夜想曲」は「血の輪廻」から5年後の世界を描き、主人公はドラキュラ伯爵の息子であるアルカードであることも衝撃的だった。ちなみにアルカードという名前は「DRACULA」を逆さにした「ALUCARD」というのがオシャレポイント。
ローディングのために作られた通路
ちなみにタイトルの「X」は、悪魔城ドラキュラシリーズの通算10作品目ということを示しているらしい。知らなかった……。
神がかったBGMのバーゲンセール
まず書いておきたいのは、音楽がめちゃくちゃ良いということ。これは真っ先に言わせて欲しい。
「血の輪廻」は初プレイだったのですが、本当に鳥肌が立つほどBGMが良い。恐ろしいのは毎ステージ違うBGMなのだが、ステージ開始時に「おいおい、また良いBGM鳴らしてんな……」と笑ってしまうくらい。名曲メドレー。PCエンジンの音源自体が好みなのですが、悪魔城ドラキュラの音楽が組み合わさるとマジでシビれる。Spotifyには単体でのサントラはなく、PSPの『悪魔城ドラキュラ Xクロニクル』のサントラに含まれている。どれも良いが、『Slash』とか好きかも。
曲名の後ろに「血の輪廻」とあるやつ
(30曲目以降)
「月下の夜想曲」は過去に何回もプレイしており、サントラもちょくちょく聴いてはいたので「やっぱり良いな」という感じ。ただ、今やってみるとマップと音楽の組み合わせがピッタリで、こんなにすごかったんだと改めて気付かされた。一番のお気に入りは終盤に聴ける『失われた彩画』ですかね。『スマブラSP』にも収録されてて嬉しかった記憶がある。
素晴らしいサントラ
「血の輪廻」はザ・アクションゲーム
お手本のような横スクロールアクションゲーム。ファミコン時代の悪魔城ドラキュラの感覚でプレイできて、懐かしさを感じる。ただ、初期のプレイヤーキャラクターのリヒターの動きは重々しく、あまり快適なプレイができないため、悪く言うと「古臭い」と言わざるを得ない。条件を満たすことで使えるマリアが使えるようになると世界は一変するので、リヒターの動きに慣れない人はまずはマリア解禁を目指そう。
凛々しいマリアは是非とも見てもらいたい
全8ステージ構成だが、ステージ中の分岐によってステージの番号に「’」がつく裏ステージへ進むことができる。私は基本的にマリアで攻略していたので参考になるかは不明だが、過去に同様のアクションゲームをやっているなら難易度としてはそこまで高くはない。敵の出現パターンやボスの攻撃パターンはほぼ固定なので、そこらへんを覚えることができれば苦戦はしないだろう。デス様に負けまくったけど……。あいつ……マジで……くそが……。
マリアだからなんだろうけど……
私は「月下の夜想曲」のあとに「血の輪廻」をプレイしたので、元ネタとなる敵やステージを見ることができて少し感動した。
「既視感あるー!」って思った
「月下の夜想曲」は安心の迷子ゲーム
個人的には5回目くらいのプレイとなった本作。また迷子になった。迷路のような悪魔城を探索しながら進むのだが、基本的にヒントが少なく、攻略ページに頼ることも少なくはない。一部、重要アイテムがショップで売られているところは「レトロゲーム〜〜〜〜〜」と唸ってしまった。アイテムやイベントでのやり取りなど、いたるところにネタが仕込んであったりするので面白い。
重要アイテムはもう無いが、ジジイ許すまじ
マップの構造上、やたらと長い通路があったり、目的の場所まで一気に移動することが難しいなど、不満点も多いが、音楽とアクション、開拓していく面白さがそれらを抑えてくれる。迷子になることを除けば難易度としては低く、「メトロイドヴァニア」というものをやりたいなら是非とも触ってもらいたい作品。
トロフィーを全部埋めて13時間くらい
「メトロイドヴァニア」としては『Bloodstained』や『Hollow Knight』が面白かったので、興味を持ったのならこちらも是非。
あえて書く必要もないほどの高品質アクションゲームの欲張りセット
過去の名作ということで、自分が改めて書くこともないですが、安心安全の品質。「悪魔城ドラキュラ」シリーズが好きな人、アクションゲームが好きな人はこの機会にプレイし直すのも良いでしょう。今まで「悪魔城ドラキュラ」をやったことがない人でも、入門編的な作品になるので抵抗なくプレイできるかと思います。過去作をかじっているとニヤリとできる部分もありますが、やってなくても特に問題ないです。私もシリーズを網羅しているわけでもないですが、十分に楽しめました。
個人的な事情ですが、左手の親指を怪我していたので、十字キーの操作は人差し指と中指で行っていたため、一部コマンドが安定しなくて辛かった……。
2021年9月24日にはGBAの作品をまとめた『Castlevania Advance Collection』が発売している。こっちは全く触ったことがないので気になるところ。
それでは。
おわり。
トロコン難易度もそこまで高くなさそう
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