「本気」と書いて「マジ」と読むーー『幽☆遊☆白書 100%本気バトル』を40%くらいの力で楽しんでいた男の話
どうも、のぶぶです。
「サービス終了」というエンディングを迎えるソシャゲですが、2023年2月21日17時、また1つのソシャゲが息を引き取りました。
画像をお借りしたWikiの紹介
本記事内の画像は、できるだけ自分のスクリーンショットを使用していますが、持っていない画像も多数あるため攻略Wiki様より画像を拝借しております。問題があればすぐに削除させていただきます。気になるのはキャラかと思いますので、キャラクター一覧のページをリンクとして貼っておきます。
通称「マジバト」と言われる『幽☆遊☆白書 100%本気バトル』
『幽☆遊☆白書 100%本気バトル』は2018年8月28日に配信を開始したソシャゲの1つ。略称は「マジバト」。同時期にリリースされたソシャゲとしては『アークザラッドR』や『ドラガリアロスト』などがあります。
バトルシステムとしては『プリンセスコネクトRe:Dive』や『クッキーラン: キングダム』のような感じで、基本的には自動的に進む戦闘の中、プレイヤーの任意のタイミングでスキルの発動させるというようなもの。あまりソシャゲに明るくないのですが、結構よくあるシステムっぽいのかな。個人的には「マジバト」で初めて触れたシステムなので、『プリコネR』はキャラが可愛くなった「マジバト」だと思ってる。
限られた世界の中で、本気の大暴れ
『幽☆遊☆白書』という完結済みかつ、19巻という短くも濃密な作品ということで、コラボでもしない限りキャラの数はすぐに限界を迎えるだろう。同じ冨樫作品ということを考慮して、『HUNTER X HUNTER』や『レベルE』という特大コンテンツを使って宣伝も含めたキャラの水増しが必要。
……と思っていたのですが、コラボなんぞしなくてもあらゆる方法で増やせるんだぞということを見せつけてくれた。
モブキャラのような読者が覚えていないようなサブキャラはもちろんのこと、劇場版アニメのキャラ、メインキャラのバージョン違いなど、様々な方法で4年以上の期間を乗り越えてきました。
原作ファンに衝撃を与えたのは、他のソシャゲでもよくある正月やバレンタイン、ハロウィンなどの季節のイベントに絡めた限定キャラの実装だ。これは本作のために書き下ろされた新規の絵であり、「本気」でやりたい放題となっている。その一部を歴史の1ページとして残しておく。
バレンタイン幻海
トップクラスの衝撃を与えたと思うバレンタインガチャのキャラ。もちろんおばあちゃんでもなく覆面もかぶっていない幻海さん。一番反響があったのは2020年に登場した「[浪漫女給]幻海」だと思うが、2021年の年末年始ガチャ、2022年のバレンタインガチャと季節のイベントの際にマジバトを彩ってきたキャラの1人だった。
餅つき戸愚呂(弟)
2021年の年末年始ガチャに登場した限定キャラ。戸愚呂(弟)が餅つきをしているシュールな絵面に気を取られてしまうが、杵が変形した戸愚呂(兄)ということにも気づいてもらいたい。キモい。翌年には羽根つきをする戸愚呂(弟)も登場した。
お祭り北神
グニャグニャハゲこと北神さん。まさか法被を羽織って登場するとは誰しもが想像しなかっただろう。原作ではおもちゃのナイフで幽助にマウントを取ってぶん殴られてましたが、たぶんこのあと殴られたでしょう。
ちょいワル妖狐蔵馬
連載当時から主人公を差し置いて、凄まじい人気を博したキャラは現代でも変わらず大人気。そんな中でも個人的に好きなデザインをピックアップ。特に季節とか関係なく急に登場したこのデザイン。同時に実装された「[7・7・7]浦飯幽助」と合わせると、マフィアっぽいイメージなのかな。かなりかっこいい。
「本気」で環境を変えたキャラたち
タイトルにもあるように、あまり本気でやってなかったのですが、それでも「こいつらがマジバトを動かした」と思われるキャラを挙げておきます。うろ覚えだったりするので、内容が間違っていたらすみません……。
「バリア」と「回復」を持った、”あの世”の女神
間違いなく「防御」の要となったキャラである「[空色の声援]ぼたん」。味方全体に「バリア」を張って耐久し、弱った仲間を「回復」させるというギリギリの状態から持ち直すことが可能としたキャラ。また、後衛の真ん中に配置してダメージを与えにくくすることで、非常に簡単に高耐久でいやらしいパーティにすることができた。
瀕死状態から起死回生の大技を持つ氷河の国の乙女
前述したぼたんの登場から約半年。より盤石となる相棒が登場した。「[悲しみの美少女]雪菜」は回復能力は持たないものの、倒れた味方を蘇生するというとんでもない能力を携えていた。いくら優勢でも、全員蘇生からのバリア→回復という流れが上手く決まると戦況がひっくり返ることが十分あった。また、氷効果を付与するもう一つの技も強力なもので、耐性が無いと全員動けなくなって一方的にボコられることもあった。
魔界の三大勢力の1人であり、親バカ
原作同様に本作でも漏れなく強い雷禅、軀、黄泉の三大妖怪だが、ひときわ目立ったのが黄泉。様々なバージョンが存在するが、どれも強力な性能となっており、「必殺技の無効化」や「カウンターで発動する攻撃」、「バフ・デバフの付与ができる」などの様々なバリエーションの技を持っていた。新キャラとして登場するたびにPvPイベントのパーティに組み込まれるような存在で、大きな壁となる存在だった。
ソシャゲとしてはどうだったのか
あくまで無課金勢のプレイヤーである僕自身の目線での話になりますが、少し書かせていただきます。
上位に入るにはガチャを回しまくる必要があるが、無課金でもある程度ガチャを回せる
本作はキャラごとに「ランク」があり、基本的に同キャラがガチャで排出される際に手に入る「魂片」を使ってキャラを覚醒させて「ランク」を挙げていく凸タイプのゲーム。そのため、最大ランクまで上げるにはガチャを回しまくって、同キャラを27体ほど手に入れる必要がある。PvPのイベントもあるため、上位に入るには覚醒は必須になるため、課金は避けられない。しかし、本作はガチャを回すための「ガチャチケット」をイベントやミッションで頻繁に配布しており、ゆるくやっていた自分でも一週間で10枚以上手に入れるのは容易だったのが助かった。
スタミナが尽きるまで自動で楽々周回
今や当然の機能となっているかもしれないが、対象のクエストをひたすら周回し続ける自動周回機能。2019年1月頃に実装されてから周回イベントは設定して放置しておくだけで良くなったので、非常に楽だった。また、一部の素材クエストのようなものは戦闘部分もスキップすることが可能となったため、強化用の素材が少なくなった場合も即座に収集ができるようになったので良かった。
サービス開始から終了まで、やることがほぼほぼ同じ
ソシャゲあるあるかもしれない。マジバトで定期的に行われるイベントは同じようなもので、必要となる周回数も今どきのソシャゲとは思えない回数が求められる。自動周回のお陰でマシではあるものの、500回ほど戦闘を繰り返している間、その端末は使えなくなるという代償を払うこととなる。自分はサブ端末だったからそんなに困らなかったけど。真面目にやってなかっただけで、ギルドやクランにあたる「グループ」での協力討伐イベントやPvPイベントでのパーティ編成などは頭を使う必要はあったかも。
全体チャットから見える年齢層
ゲーム内にはグループの募集や相談、雑談などができるようにチャット機能が実装されていたのだが、会話の内容や文章に年齢が見え隠れしていた。『幽☆遊☆白書』というコンテンツから入った、普段ゲームをしない高齢層やゲームだし何を言ってもいいだろうというような若年層、荒らし、痴話喧嘩、イチャイチャまでなんでもアリ。傍から見てる分には「面白いもの」として楽しんでたが、サービス終了の発表と共に真っ先に廃止されたのは残念だった。
マジバトで起きた事件
自分が覚えている中で、「こんなことあったよね」ということを挙げておきます。リアルタイムで自身が体験したことでは無いので、まとめてくれているページを貼っておくだけになりますが、「小兔魂片5000個事件」「9800円のパックが120円で買えちゃったよ事件」の2本です。
BGMが地味に良い
音楽面ではBGMが良く、なんとなく『幽☆遊☆白書』っぽさのある曲が散りばめられている。PvPの「暗黒武術会」のBGMはアニメのED曲『アンバランスなKissを探して』のアレンジバージョンとなり、これがまたかっこいい。クエストの道中のBGMもかっこよくて好きだったのですが、単体では残ってなさそうですね……。実況動画の裏で聞こえるのを聴くくらいしか聴く方法がないかも。自分でも残しておけばよかったなぁ。
ソシャゲとしては平凡ではあるものの、原作愛のあるゲームだった
ソシャゲがあふれる現代では、独自性を出すにはなかなか難しい。さらには他社に勝つにはコストをかけるしかないが、コストをかけたところで勝てるかどうかもわからないギャンブル性の高い世界。そのため、比較的スタンダードなシステムに、今でもファンが多い『幽☆遊☆白書』というコンテンツを乗っけることで安定性を図っていたという印象。
全体的にちょっと古めのソシャゲのシステムだが、前述したようにオリジナルの新規絵が用意されていたり、原作に合わせたネタやミニゲームの実装など、ファンに寄り添った運営がされていたかのように思えた。リリース当初は同キャラの編成ができないため、蔵馬と妖狐蔵馬が同時に編成できないなどの問題があったが、約2ヶ月後には同キャラが編成できるように仕様が変更されていた。そのため、イベント時には蔵馬や飛影で統一されたパーティを見ることができた。
エイプリルフールに乗じて美しい魔闘家鈴木一色にしたり、ゲー魔王がゲームを乗っ取ったりと、特にファンが喜ぶ演出をぶち込んできてくれた。
おそらく、運営の偉い人に空が入っていたのだと思う。
そんなこんなでログインしない日が続いたりもしましたが、サービス開始から約4年半ほど楽しませていただきました。『幽☆遊☆白書』のゲームはあまり出来が良くないものも多い中、「マジバト」は比較的良い作品だったと思います。また、別の「幽☆遊☆白書ゲー」でお会いしましょう。
それでは。
ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!