宙ぶらりんの根無し草

自分のものとして与えられたのは名前ぐらいしか思いつかない。それぐらい感謝知らずの浅ましい性根と薄ぺらい思考しか持たない。何が悪い、どうしろと言うのか。

17歳のころ、半狂乱になって家の中のあちこちを指で差して「これは僕のものじゃない!あれも僕のものじゃない!それも僕のものじゃない!!」って叫び続けたことがあった。

約束された、与えられたものが自分には何も用意されてないと思った。自分と同じように、用意されていないと感じている人には、用意されたと感じさせる。そうすればふところにもぐり込める。そうやって自分の居場所を自分で用意しながらやってきた。

自分の意思だけで、世界のあたたかさの総量を増やすことができる。今すぐ自分が得られなくても、自分の行ないで自分の欲しいものを世界に増やしつづける。

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