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好きこそものの上手なれ

1.調査でアイディアは出るか

 新製品のアイディアを考える時、まずはアンケートと称して生活者にお困りごとがないか尋ねることが多いと思います。でも、そのようにして上手に答えを得ることができたのは、まれでは?
 本当に困っているのであれば、何らかの改善策をお客様自身が行っているはずでしょう。これだけ、モノにあふれていれば当たらずとも遠からずで、多少不自由があっても解決されていることが多いと思います。
 なので「〇〇になるといいと思います」というご回答を真に受けて、モノを作っても実は生活者のお困りごとの芯を食っていないことが多いです。生活者の言葉を信じてモノづくりをした人は、「困っている意見を聞いて作ったのに売れない、どうして?」と悩むわけです。
 つまり、「本当に欲しかったものではないのでは?」という疑問がここに生じます。では、どうしたらいいのか?

2.生活者の行動は無意識で行っていることが多い

 私は、生活者の行動にヒントがあると思っています。生活者の行動にこそヒントが隠されていると思います。言うことは、その時その場の気分でいかようにもつくろい、変わります。でも、無意識の行動は余程のことがない限り変わらない。
 生活者の行動を観察し、その動作一つひとつの意味を推測します。時に生活者に「どうしてそうするのか」理由を聞きます。生活者は無意識に行っていることが多いので、理由を聞かれても答えられない。むしろ、その行動を聞かされて驚くぐらい。行動を深ぼってもあまり得るものは少ない。

3.行動にこそ、アイディアのヒントがある

 そこで、「もしかしたら、xxが△△になったらが喜ぶのでは?」という推測をたてて聞いてみます。生活者は、思ってもみないことで最初は驚くものの、時に「そうなるとありがたい」とか「そうなるものを探していた」と内なる声が聞こえてきます。ここから出てくる言葉は、無意識に出てくるので本心に近い。ここがモノづくりのヒントになると思います。

4.好きだから続けられる

 そのためには、生活者の行動に興味関心をもって見続けることがポイントだと思います。仕事でお仕着せられてた場合、見続けられるのか、私にはわかりません。私は、生活者に興味関心があるので、無意識に観察できてしまうからです。見続けることによってちがいや変化に気づけるとも思います。
あなたが無意識に、寝食を忘れてできることは何ですか?

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