写真好きの一人言『SNSは誰の為の写真』
しばらく前のことだが、Xでフォローしている方の投稿で考えさせられることがあった。
その方(仮にAさんとする)は私のように写真を中心に投稿している。
Aさんは撮影した写真を現像、時にはレタッチして自分のイメージに仕上げている。
ある日、Aさんにとってはいつも通りに現像・レタッチをして投稿したのだろう。
その写真について、実際の雰囲気とは違う。とクレームがきたようだ。
しかも結構な内容で言ってきたらしい。
それを受けて、Aさんは一つの投稿をした。
要約するとこんな感じ。
たくさんの方が返信していて、私も自分なりの考えを伝えてみた。
こんな感じで賛成の意見。
他の方たちも賛成派ばかりだったと思う。
これが、仕事として事実を伝えなければいけない状況で撮影し発表するのだとしたら話は違ってくるのだが、今回はあくまでも個人の楽しみとしてSNSに投稿している写真。
何か問題があるのだろうか?
確かに写真による印象操作はあることは事実。
少し前のことだが、コロナ禍で緊急事態宣言が出たが〝密〟は変わらない。といった記事に使われた写真が、望遠レンズの圧縮効果で演出(記事に合わせる撮り方)をしたのではないか?と言われることもあった。
他にも賃貸情報などで部屋の内装写真を撮る際に、広角レンズを使いパース(遠近感)の効いた絵作りをすることで、実際よりも広い部屋と意識させることもある。
それをどう捉えるかは人それぞれ。
とはいえ写真をやっている人ならば、こんな撮り方・レンズ選択をしてこの写真なんだ。と分かることでも、やらない人からすれば、実際はこういうものなんだ。と思うことも多々あるだろう。
その人にとって、写真を見て感じたことと実際に現場で見た光景から感じたことが一致すれば問題はない。
しかし、もしも差があった場合は、違うじゃん!となるのは当然のこと。
なので、仕事として事実を人に伝える手段として写真を撮っている人たちは大変だろう。
報道となれば尚更...
個人ならまだしも、所属先があればそれぞれの報道機関の思想も取り入れなければならない。
結果として、見る人の印象を一定の方向に向ける可能性がある場所で発表する写真であれば、事実は事実のまま(何が事実かは難しいところもあるが)伝えることが大事だと思う。
個人的に仕事としての写真は可能な限り事実を伝える必要がある。と考えている。
これに比べ、個人のSNSで投稿する写真は基本的に自由だと思う。
著名人であれば影響力といった点で少し話は変わってくるが、一般の方(インフルエンサーもいるので分け方は難しいが)であれば個人の発表の場であろう。
個人的な空間だからといって、人を傷つける事はダメだがそれ以外は基本的に許されるはず。
そんな場で自分の作品としてイメージした写真を出して何がいけないのだろうか?
見る人が多ければ多いほど影響力があるので難しいところだが、個人が投稿した写真をどう受け取るかは見た人自身。
人に見てもらえることはSNSの強みでもあるが、見てもらえないこともある。
投稿する人の自由(常識の範囲内で)もあれば見る人の自由もある。
強制的に不快な投稿を見せられている人はあまりいないだろう。
共感や応援等のプラスの感情を持ってコメントすることはSNSの良さだろう。
だが、意見を言い合う場でない所であえてネガティブなコメントをする必要はないと思う。
Aさんの写真も素敵な写真ばかり。
私もたまにコメントする。
他の人へのコメントもそうだが、基本的にこの写真いい!と感じてその気持ちを伝える。
逆にオススメなどで流れてくる写真を見て〝この写真、彩度強過ぎて嫌〟〝なんかバランス悪いなぁ〟などの感想を持つこともある。
投稿者はそれぞれが考えを持って投稿しているのだから【意見を求む!】などが書いてあったり、余程人を不快にさせる物でなければコメントすることはない。
人とのつながりが少ないようで広い現代。
SNSへの投稿は一般的だからこそ、自分は誰の為に利用しているのかを考えるきっかけになった。
自分にとってSNS、特にXへの投稿は自分自身が写真という趣味をより楽しむ為に始めた。
初心忘るべからず
自分自身が楽しむ為。
これからもこの考えで続けていこう。