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まるでSF?真偽判別サイト"Fact Check"

【正しいかどうか教えてくれるサイト、"ファクトチェック"】

世の中の様々な事象について、その真偽を教えてくれるサイトがあるのをご存知だろうか。"Fact check"(https://www.snopes.com/)というサイトだが、色々なニュースについてTrue/Falseでその真偽を示してくれるのだ。

近年フェイクニュースなど不確かな情報が多く出回る中で、こういったサイトは大変便利かもしれない。機械のスクリーンを前にして「ねえ、これは正しいの?」と聞く様は、まるでSFに描かれる世界のようだ。

【ファクトチェックの危険性】

しかし、こういったサイトに真偽の判断を頼る姿勢は、危うさをはらんでいるのではないだろうか。
つまり、このサイトが大きな力を持って誰もがこのサイトをチェックするようになり、それを判断の大きな指標とするようになったとしたら、それは大いに危険なことではないか。

真偽の判断は本来、多角的な情報・意見を複数のメディアから収集し、その上で自らが判断を下すものであるべきだ。1つのサイトに(もしそれがしっかりとしたサイトであっても)任せてよいものではない。

ある人はこう言うだろう。ファクトは情報であって意見ではないのだから立場によって左右されないし、真偽の判断は出来るだろうと。
しかし、背景などを含めた全体像を提示しているかどうか、どこからどこまでの情報を切り取って提示するかによって、そのファクトの意味は変わってくるだろう。全体像と言っても情報の全てを提示することは不可能であるから、その切り取り方で情報を提示する主体の恣意性は必然的につきまとうものだ。

また、ある人はこう言うかもしれない。昔は新聞や他のマスメディアなど、限られた情報に頼っていたではないかと。しかし、今は昔ではない。我々はマスメディアが時に偏った報道をすることを知っているし、国などの公的な機関さえも事実を曲げることを知っている。マスメディアや国でさえそんな状態であることを知った今、我々は1つのメディアに頼ることはないだろう。

Fact Checkのようなサイトが、今後人気になってくるのかもしれない。しかし我々はあらためて、情報の受け取り方について考える必要があるのではないだろうか。

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