業務改善の視点で資料を見直してみよう
今回は、資料作成にも業務改善の手法が活用できるというお話しです。
日本の企業では、数多くの業務改善活動が行われていることは、みなさんもご存じだと思います。
“トヨタ生産方式” などが有名ですが、改善の代表的な手法として「ECRSの4原則」というものがあります。
これは、製造業を中心に業務改善のフレームワークとして広く活用されています。
ECRSというのは「排除」、「結合」、「交換」、「簡素化」の4つの視点から改善策を考えていく取組みのことで、この4つの頭文字を取ってECRSと呼ばれています。
<ECRSの4原則>
E:Eliminate(排除)
⇒不要な作業を排除できないか?
C:Combine(結合)
⇒似たような作業を一つにできないか?
R:Rearrange(交換)
⇒作業の順番を入れ替えられないか?
S:Simplify(簡素化)
⇒作業を簡素化もしくは単純化できないか?
ちなみに検討の順序としては、改善の効果が高いE⇒C⇒R⇒Sの順に検討していくとよいとされています。
そして、作成した資料を見直す場合においても、この考え方は十分に応用できます。
文章の改善の場合には、以下のような視点で見直すとよいでしょう。
<ECRSの4原則:資料作成版>
E:Eliminate(排除)
⇒不要な文章や語句をなくせないか?
(冗長表現をなくして文章を短くできないか?)
C:Combine(結合)
⇒重複している内容や表現を一つにできないか?
R:Rearrange(交換)
⇒文章の順番や、形容詞や副詞の順番を入れ替えることで、もっと読みやすくならないか?
S:Simplify(簡素化)
⇒もっと簡潔でシンプルな表現にできないか?
なお、検討の順序としては業務改善の場合と同様に、E⇒C⇒R⇒Sの順に検討することをお勧めします。
このように資料作成の場合でも改善の基本的な考え方は同じなので、ぜひこの考え方を取り入れてみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?