【のぶさんメモ】綺麗になってゆく街で感じたことの話

(初出:2014年12月11日 on Facebook)

・西武池袋線 池袋駅、地下一階改札内には、なんとも言えない雰囲気の立ち食いフードコートがあった

・まずい焼きそばと、まずい うどん / そば が食えるところ
・いかにも立ち食いって感じのカレーを出すところ

・絵に描いたような、昔ながらの駅の立ち食いフードコート

・ボイラーの故障が原因で、焼きそばしか作れなくなった、のが昨年の夏くらいだったか

・その状態で何ヶ月も営業していたのが凄かったけど
・修理されぬまま、閉店扱いになった

 

・そしてこの秋、フードコートは再オープンした

・と思ったら、なんか違う

・オシャレなビアレストランと、オシャレな漬け蕎麦屋と、気取ったおにぎり屋、になってた

・なんかすごく悲しい
・なんでだろう、すごく嫌だ

・俺の好きな漫画に『バカ兄妹』というのがあり
・豊島区内を舞台にしたシュール系日常漫画だが
・ここに古き良き立ち食いフードコートが描かれている

・すごくいいので読んで見て欲しい、ぜひ
・あの雰囲気そのものだったのに

・もう影も形もない

 

・池袋駅にはもうひとつ安い立ち食いフードコートがあった

・JR線側、東口の階段降りたとこにいけふくろう像がある脇

・500円でカツ丼とか出すような、漫画の世界みたいな駅の立ち食いフードコートだった

・いまは「池袋IKE麺スタジアム」とか書いてある
・つけ麺とかナポリタンとか銀だこ酒場とかが入ってる
・ショッピングモールやSAによくある、テナント型フードコートだ

・クソつまんねぇ

・昨日テレ朝の「怒り新党」でもね、似たようなくだりがあった

・高速のSAをいじるシーンで、マツコさんが
 「あぁ、もう【オシャレなもの】が【普通】なんだね」
 って

・有吉さんも「SAであの(不味い)味のラーメン
 無性に食いたくなるときあるんだけどね」って

・そうそう

・俺はSAだと、ふにゃふにゃのかき揚げうどんが大好きだった
・500円で食えてたあの時代が懐かしい

・どうでもいい立ち食い屋さんとか、安くてまずいものをコンスタントに食える店、がどんどん無くなっていく

・コンビニのハンバーガーは100円でまずいやつ、のはずだったのに

・今は高級なバンズ使ってチルドで280円とかだ


・「安くてまずい食い物」はスーパーとかに多少まだ生き延びているものの
・しょうもないもの、安くて悪いもの、が目にみえる場所からどんどん追いやられていく

・美味しくて健康に良くてオシャレなものが「普通」になる

 

・なんでやろう、俺がひねくれもの?だからかもしれないが
・すごい違和感、すごく ムズムズする 世の中だ

 ・まず何より、ありがちな、よく似たようなセンスに寄せたオシャレエリアばっかりや

・汎用なセンスを押し付けられているような感じがする
・胸糞悪い

・非オシャレな人間が、気軽に飯を食える汚い食堂は守られるべきだ
・加えて、全体の「単価」が上がってきている
・単価の安いものは消失はしていないが、ぐんと「日陰」にある
・貧乏人の居所が、どんどん、どんどん、日陰に追いやられていく

・安かろう不味かろう、のメシ屋だって必要やろって思う

・非オシャレな人間は外食しづらい、みたいな雰囲気にはなってほしくない

・めちゃくちゃ嫌だ そんな世の中

 

・街にオシャレなものが出来ることを否定するわけではないよ
・ダサいものや安いものが、「オシャレなもの」に駆逐されていくことがヤバい、と言っとるのよ

 

・ひょっとして、俺が貧乏やからこういう発想になっとんかなぁ
・貧乏人のひがみなんかなぁ

・でも、結局おれが金持ちだったとしても、世の中には貧乏人とかダセェやつはいっぱい居ると思うんよなぁ

 

・いい街って、良い社会って、何なんやろうな、って思う
・みんながオシャレでみんなが金持ちな街なんかなぁ

・そうでない人もちゃんと街を歩いて、気楽に飯を食えるエリアもあるほうがいいな

・一つの街でなくても、となりのエリアがそんな街、とかでもいい

・安いメシ、安い酒でだべりたい
・女子と
・いや まあ 男とも行きますよ うん はい まぁ 

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