大学教員向け「本格POD出版」サービス
デジカルで出版サービスを展開することにしたため、金風舎の表看板から取り下げている「本格POD出版サービス」ですが、POD(プリント・オン・デマンド)の認知が高まってきたためか、最近問い合わせをいただくことが増えてきました。
このサービスページは取り下げようかと考えていましたが、いろいろご要望をお伺いするうちに、「大学教員向け」に特化したサービスを展開することにしました。
2024年3月サービスリリースで準備中です。
大学教員向け本格POD出版サービス
大学関係では、非売品として冊子にまとめることが大変多く行われていますが、版元に「売れない」と判断されて刊行が難しくなっている状況のようです。そこで下記のように大学教員に特化した出版サービスを提供することにしました。
出したいものが明確にある(すでに原稿・もとになるもの(シンポジウム・博論等)もある)
一般のひとに売れる本ではないが、一般の人の手にも入りうることが望ましいと考えている
売れる本ではないため、版元で出すにしても助成金が必要だが、少額である
以下のようなパターンを想定しています。
研究者の実績(単著)として(助成金あり含む)
研究プロジェクトの成果物として
学会・研究会の論集・記念紙として
記念論集(退官・古稀など)として
1.研究者の実績(単著)として
博士論文(やそれをもとにした書籍)、大学の講義で使用するテキスト、研究資料の刊行
3年前に博士論文を提出した。それを発展させた研究課題をその後も続けている。博士論文は公開しているが、研究課題の成果も盛り込んで書籍のかたちで刊行したいと考えている。しかし、博士論文は公開したため科研の学術図書には落ちてしまった。学内助成はとおりそうだが、助成金だけでは刊行は厳しいと版元には言われている。
2.研究プロジェクトの成果物として
5年の研究プロジェクトの最終年度である。シンポジウムを開催し、議論が深まった。このシンポジウムをもとに、書籍にまとめたい。しかし、学際的な内容であるため類書がなく、売れる見込みがわからないため版元からはあまり良い返事をもらえていない。
貴重な記録を続けている。様々な研究助成を得て実地調査を行い、それをテキストとして刊行しているが、これまでは研究所名義で非売品として発行してきた。在庫がなくなれば当然品切れである。ながく、様々な人の手に入るような形にしたい。
3.学会・研究会の論集・記念紙として
5年前に立ち上げた学会で、順調に成長してきた。この度、年1回の学会誌を発行したいと思うが、市販もできるよう版元から出版すると、売価は4000円以上となってしまうといわれた。編集として学会内で代表者が取りまとめ査読等を行うため、細かな編集作業は必要ない。あくまで論集であるためたくさん売れるようなものではないが、市井への還元の意味も込め、一般の人にも手の届く刊行形態にしたいと思っている。
4.記念論集(退官・古稀など)として
分野を率いてこられた○○先生がこの度定年退職の運びとなった。先生の退職を記念して、記念論集を編纂したい。関係分野で活躍しているお弟子さんや関係の先生方はみな乗り気である。しかし、版元からはタイトルに「○○先生退官記念論集」というのは入れられないし、買い上げ条件も提示された。あまりこちらの思うようにはできなさそうである。書店で広く売られる本でないことは重々承知しているが、せっかく分野を代表する先生方が寄稿してくださるので、関係者に配るだけでなく、手に入る形にしたい。
サービス概要
特長は4つです。
出版のプロフェッショナルがガイド
Amazon ペーパーバック(プリント・オン・デマンド)を利用
全国の書店からの注文販売も可能
充実した編集オプション
1.出版のプロフェッショナルがガイド
本の企画制作プロダクション株式会社デジカルの本の制作出版サービス担当編集者が、お客様の出版目的とご予算、原稿状況を確認して最適な制作出版方法をご案内します。
本の制作は日ごろ出版社からの依頼を受け、毎月20冊以上の本の表紙・誌面の制作を手がけている、同社デザイン制作チームIsshikiが担当します。
お客様がご用意するものは原稿のみ。出版、デジタル出版に精通する私たちに全てお任せください。
→本の制作出版サービスの詳しい情報はこちら
→デザイン制作チーム・Isshikiの詳しい情報はこちら
2.POD(プリント・オン・デマンド)サービスを利用
PODサービスは、Amazon.co.jp(アマゾンジャパン)が、2011年から開始しました。画期的なの点は、商品として販売サイトで売られているにも関わらず、購読者が注文してから印刷が始まるという点です。まさにon demand=需要に応じてという言葉にぴったりのサービス。
◆必要部数をカバー付きで製本できる
PODは現在Amazonでは通常書籍の「単行本」に対して「ペーパーバック」として販売します。ペーパーバックとはカバーがない表紙のみの紙の本です。本格POD出版では、お客様の注文に応じてカバー付きPODを納品可能です。
3.全国の書店からの注文販売も可能
本格POD出版の流通のながれです。
PODデータ完成(デジカル)
データ入稿(デジカル→金風舎→POD取次会社)
Amazon、楽天ブックス、三省堂書店から発売(購読者がサイトから購入可能に)
毎月の売上報告(金風舎→お客様)
※金風舎の独自オンラインシステムからご連絡売上をお支払い(金風舎→お客様)
本格POD出版の最大の特徴は、書店販売用の書籍も印刷製本して販売することが可能な点です。金風舎では全国の書店からの注文販売に対応しています。
4.充実した編集オプション
金風舎の「本格POD出版サービス」では、書籍のデザイン・制作や流通手続きに加え、編集・校正も行います。
本サービスに付帯のスタンダード校正(無料)に加え、オプションとして以下の3つを用意しています。
付帯サービス
・スタンダード校正(無料)……金風舎編集によるベーシックな校正
基本的な文法・誤字脱字チェック・わかりにくい文や表現の指摘・記号類の統一
オプションサービス
・専門校閲(別途見積もり)……外部専門校閲者による校閲
出典突合せ、素読み校正、事実確認、表記統一、ルビ (カスタマイズ可能)
・編集校正……金風舎編集による、内容に踏み込んだ校正
本文全体の表記統一、本文の構成や見出し・目次への指摘・提案、図版・説明の追加の指摘、疑問出し
・執筆補助……金風舎編集が脱稿前から行う執筆サポート
構成や内容に関する相談、脱稿前進行管理
メリットとデメリット
本格POD出版サービスで刊行する場合、出版社で刊行する(オフセット印刷)に比較して、費用面が割安であること、著者の意向が優先される面で以下のメリットがあります。
印刷・製本・倉庫代のコストがかからない分、安く制作できる
価格を設定できる
品切れになることなく販売を続けることができる
著者側のスケジュール・希望に沿った刊行が可能
オフセットと比べ、改訂が容易
一方、デメリットは、流通面と、造本上の問題に集約されます。
書店での大規模展開は難しい
用紙や最低価格などが決まっている
たくさんの部数を売ることをねらいとした本には不向き
印刷の問題上、図版をきれいに見せる書籍には不向き
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