【やまのぼエッセイ No.5】いまでも!逆上がりができない!
私は子どものころ。鉄棒は苦手だった。特に逆上がりができなかった。だから、年明けに後期高齢者になる今も、多分、逆上がりはできないだろう。
それは、すでにあのころから、プライドが異常に高く、恥かくことが怖かったからだろう。
かといって、できるまで他人目につかないところで練習して、できるようになるまで、努力しなかったから、あのときも、今になっても逆上がりはできないのだ。
そんなことを、思い出したのは、今朝の日本経済新聞の「春秋」を読んだからだ。
その鉄錆にまみれた掌に、唾をペッ!とつけては、何度も挑みながら、不発に終わった逆上がりの無様な格好を思い出したのだ。
ところで、その記事の本題は、最近では線虫という微生物の嗅覚感度が、医療の世界で話題になっているとか。体長がわずか1ミリ。にもかかわらず人間の3倍、犬の1.5倍もの関連遺伝子を持つらしい。
その超能力を生かし病気を見つけようとするのだ。
沈黙の臓器と言われる膵臓。進行していても発見されにくい膵臓ガンの早期発見に期待がもたれるところだ。
発見された線虫の存在はスゴイ!と思うが、もっと、スゴイことは、その存在を見つけるまでの弛まぬ努力を、維持し続けた研究者の姿勢だと思う。
恥ずかしい!と他人目を気にし過ぎ、逆上がりをモノにできなかった、あかんたれの私は、発見した研究者の爪の垢を煎じて、頂きたいところだ。
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