【やまのぼエッセイ No.1】AIに職を奪われないために#未来のためにできること
先日、NHKニュースを観ていて笑ってしまった。都庁にAI搭載ロボットの警備員を導入するとのニュースだ。
人間の警備員のように巡回している映像に、「そらアカンやろ!」と、関西弁丸出しで突っ込んでしまった。
お掃除ロボットのように、ロビーを優雅に巡回するAI警備員のマヌケ顔に、お金持ち東京都の無駄遣いだと、多くの都民は憤りすら覚えたのではないだろうか。
ロボット君に人間の警備員の格好をさせる必要性がどこにあるのだ。
本来の警備するという目的を遂行させるなら、なにも人間型ロボットにする必要性はまったくない。むしろ犯罪者の格好の的になり逆効果だろう。
電気系統にちょっと悪戯され、立ち往生させられ、その後が面倒になるだけだ。
尊い命を盾に五感を駆使する警備員に、AIが敵うわけがないのだ。
将来の人手不足を睨んでの導入とのこと。その延長で安易に人間型にしたのだろうが、あまりにも安直すぎないか?
レストランでお客に注文品を届けるような、単純作業だけする人間型ロボットとワケが違う。警備員が担う仕事全般を、今一度見直しする必要がある。
その上で、AIの得意な働きぶりで、その任にあたらせるのが正しいアプローチだと思う。
例えば、AIが得意とする画像認識を活用するなら、わざわざ巡回させる必要などない。解像度のいい小型カメラを、要所要所に配置すればいいだけだ。
それは機械警備と呼ばれ、すでに実用化されている。
ところで、AIが人間の職を略奪していくスピードは、ここへ来て想像以上だ。長年の修行期間を必要とした職人技も、例外ではなく、AIが難なくこなしている。
未来において人間の職という職は、AIが全て奪い尽くすことになるのだろうか。最近では、小説だって、俳句だって、詩歌だって、過去のデーターさえ教え込めば、それらしきモノは創作できる。
一般事務職はもちろん、医師、弁護士、などの士業なども、例外なくAIにとって替わられるだろう。
これからの職探しは、AIに奪われない仕事を、慎重に選ぶようにしたい。
ピント外れな人間型ロボット警備員を、真剣に考案しているうちに、AIを創造する側の職に、着けるようチャレンジするのが一番の得策だ。
所詮、AIは人間様が創造するもの。恐れる怪物でないのだ。人間力アップを心がけていれば、手懐けられる代物なのだ。
どんな未来になろうとも、大事なことはAIとの共存だろう。