毎日 毎日 あなたに「さよなら」と言う 私は あなたと 同じ処を目指さない 「さよなら」と口にするたび 心は微かに軋む その軋みが 私の目的地を 私だけの目的地を 思い出させて 門を出るまで 少しだけ足早になる 毎日 毎日
もう行こう 忘れるのが下手な人
色々なことが不安 なのではなく 不安になりたくて色々探している というか 堂々としてはいけない気がしている ビクビク、オドオドしていないと ここには居させてもらえない 不安の爪で 力任せに心を掴む 私は今日も眉をひそめて その息苦しさに安堵する
無理は続かない そう言われるけど実際は 続かなくなって無理だと気づく もがき続けても どうすればいいか分からないまま 体がうまく動かなくなって 月曜と火曜を間違えて ご飯の味が分からなくなって それでもまた目の前に 次の谷が迫ってきた その時
橋を渡って 見慣れたカーブに入ると アクセルを踏む足裏に 温かさが戻ってくる ナビのルート案内を切る AMラジオをかけて 曜日と時刻を取り戻す 出かける前と 同じ顔になって 私は自宅の前に立つ