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阪神・木浪が二死からサヨナラのタイムリー!ディグプロ10月19日

 虎の"恐怖の8番打者"が、絶好のチャンスで殊勲打を放ち、日本一の舞台へ王手をかけました。
 今回は、10月19日に行われたクライマックスシリーズファイナルステージ第二戦を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。

阪神対広島戦

阪神甲子園球場

18:00プレイボール

スコア 阪神2×-1広島

スタメン
阪神       広島
1 中 近本   1 二 菊池
2 二 中野   2 中 野間
3 右 森下翔  3 遊 小園海
4 一 大山   4 一 堂林
5 三 佐藤輝  5 左 西川龍
6 左 ノイジー 6 三 上本
7 捕 坂本誠  7 右 末包
8 遊 木浪   8 捕 會澤
9 投 伊藤将  9 投 大瀬良

 阪神は9月20日ぶり、中29日で伊藤将、広島は10月1日ぶり、中17日で大瀬良が先発します。

 阪神が勝てば日本シリーズ進出まであと1勝というこの試合、先に動いたのは広島でした。
 1回表、先頭の菊池がいきなりツーベースで出塁し一死三塁のチャンスを作ると、3番・小園海が6球目をレフトへ運び、試合開始から12球で先制点を奪います。
 しかし、阪神も負けじと2回裏に佐藤輝のヒットで一死一塁の場面を作ると、続くノイジーの放った打球を広島・末包が後逸。その間に佐藤輝は一気に長駆ホームインし、1-1の同点に追いつきました。

 スコアが振り出しに戻ってから両投手とも一歩も引かない我慢比べを披露。広島・大瀬良は3回以降許したランナーは1人のみ、阪神・伊藤将も超反応を見せて併殺を奪うなど、どちらも7回1失点の力投でマウンドを降ります。

 結局スコアは変わらず、1-1で最終の9回を迎えます。阪神は表を岩崎が三者凡退に抑え、いい流れを作って裏の攻撃に臨みました。
 そして一死から大山がツーベースで出塁。サヨナラのランナーが出ると、続く佐藤輝は三振に倒れたものの、ノイジーが申告敬遠で塁に出ると、坂本誠もストレートの四球を選び、二死満塁の大チャンスで打席には満塁にめっぽう強い木浪。
 対するは広島の守護神・栗林でした。1ボール2ストライクからの6球目。高めのフォークを引っ張ると、打球は一、二塁間を抜けるサヨナラタイムリーに。打った瞬間、甲子園では地割れのような声援が鳴り響きました。

 「前の坂本(誠志郎)さんがフォアボールで出てくれて、『任せたぞ』という合図を出してくれたので、なんとかここで決めようと思いました」

日テレNEWS 10月20日 10:00配信の記事より一部抜粋。

 と破顔一笑の木浪。9年ぶりの大舞台へ、前進あるのみです。

勝利投手 岩崎優(1勝1S)
敗戦投手 栗林良吏(1敗)

阪神先発の伊藤将。7回99球を投げ1失点の力投でチームに流れを呼び寄せました。
広島先発の大瀬良。7回80球を投じ1失点に抑えるという今季最高峰の投球を見せましたが、奮投むなしくチームは敗戦しました。
1回、先制タイムリーを放つ広島・小園海。
9回、サヨナラタイムリーを放ち右腕を突き上げる阪神・木浪。

オリックス対ロッテ戦

京セラドーム大阪

18:00プレイボール

スコア オリックス5-6ロッテ

スタメン
オリックス     ロッテ
1 一 中川圭   1 右 荻野
2 三 宗     2 遊 藤岡
3 捕 森友    3 左 石川慎
4 指 セデーニョ 4 指 ポランコ
5 左 杉本    5 中 岡
6 遊 紅林    6 三 安田尚
7 二 ゴンザレス 7 一 茶谷
8 中 福田周   8 捕 田村龍
9 右 廣岡    9 二 中村奨吾
  投 田嶋      投 メルセデス

 オリックスは9月30日ぶり、中18日で田嶋、ロッテは10月1日ぶり、中17日でメルセデスが先発します。

 手に汗握るシーソーゲームでした。
 1回表、ロッテは四球とヒットでいきなり一死二、三塁のチャンスを作ると、4番・ポランコがセカンドゴロを転がす間にサードランナー・荻野が生還し、1点を先制します。
 しかし、その直後でした。オリックスは一死から二連打で一、二塁のチャンスを作ると、セデーニョ、杉本の連続タイムリーで逆転。さらにゴンザレスには犠牲フライが記録され、3-1とオリックスが主導権を握ります。

 しかし、ロッテも1点のみでは終わりません。2点ビハインドで迎えた6回、二死から連続四球で得点圏にランナーを置くと、岡のタイムリーツーベースで1点差に迫り、なおも二死二、三塁の場面で安田尚が2点タイムリーを放ち、ロッテが3-4と逆転に成功します。
 それでも、立ち塞がるはパの王者。7回裏に登板したロッテ・澤田は二死一塁でセデーニョを迎えると、2球目をレフトスタンドへ運ばれてしまい、逆転ツーランで5-4で再び逆転を許します。

 しかし、今シーズン幾度となく逆転とサヨナラを起こしてきた幕張のファンタジスタ達は1点差では諦めません。
 迎えた9回表、先頭の岡の代打・角中が選んで塁に出ると、代走・和田康が盗塁を決め無死二塁に。ここで6番・安田尚の9球粘った末に10球目を弾き返した打球が、ライトへのタイムリーとなり土壇場で同点に追いつきます。
 なおも一死三塁となって打席には田村龍の代打・山口航。こういう大舞台では何かやってくれるマリンの大砲は、アウトローの球に崩されながらも軽打でセンターに打ち返すと、これが犠牲フライとなり三塁ランナーはスタート。見事ホームに生還し、ロッテが5-6と勝ち越しました。
 山口航は、

 「当てれば何とかなると思った。やるべきことはしっかり考えて、最低限の仕事ができた」

中日スポーツ 2023年10月19日 23:23配信の記事より一部抜粋。

 と、普段とは異なるチームバッティングを見せ、冷静に勝利に貢献しました。
 1点リードで迎えた9回は守護神・益田直が0で締め、ロッテが激しいリードの奪い合いを制しました。

勝利投手 東條大樹(1勝)
敗戦投手 山岡泰輔(1敗)
セーブ 益田直也(1S)
本塁打
オリックス:セデーニョ1号ツーラン

オリックス先発の田嶋。5回までは好投を続けていたものの、6回に3失点と崩れてしまい、6回4失点で降板しました。
ロッテ先発のメルセデス。初回以降はなんとか立て直し、5回3失点で後続に繋ぎました。
7回、一時逆転となるツーランを放つオリックス・セデーニョ(画像右)。
9回、土壇場で勝ち越しの犠牲フライを打ち上げるロッテ・山口航。

勝敗

セリーグ
阪神3勝 0勝広島

パリーグ
オリックス2勝 1勝ロッテ

まとめ

 阪神・木浪選手、ロッテ・山口航選手、すごかったですね。ロッテに関しては安田尚選手も無類の勝負強さを発揮していました。
 短期決戦は本来のペナントレースとは違い、負けたら次の試合ができなくなっていきます。そのため、調子のいい選手を積極的に使う必要があり、監督には主力であっても調子の悪い選手は入れ替えなければならないという冷徹さも求められるようになります。そんな中で、木浪選手らのようなクリーンナップの後を打つ選手がしっかりと機能してくれると、チーム全体の打力が底上げされていきますよね。もちろん3、4、5番が打つことが勝利に直結してきますが、こういう下位打線の選手であっても気は抜けません。
 阪神はこれであと1勝、オリックスはあと2勝で日本シリーズ進出が決まります。広島、ロッテはこれを阻止することができるでしょうか。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

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