日本ハム・北山が投手ながら2安打2打点！ディグプロ6月4日
日本ハムの北山が、いい意味で投手らしくないバッティングを披露しました。
今回は、6月4日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
ヤクルト対楽天戦
明治神宮野球場
13:30プレイボール
スコア ヤクルト5-2楽天
スタメン
ヤクルト 楽天
１ 二 山田哲 １ 遊 山﨑剛
２ 中 山崎晃 ２ 左 小深田大翔
３ 左 青木 ３ 三 フランコ
４ 三 村上宗 ４ 二 浅村
５ 右 サンタナ ５ 右 岡島
６ 捕 中村悠 ６ 一 鈴木大地
７ 一 Ｊ．オスナ ７ 中 小郷
８ 遊 長岡 ８ 捕 太田光
９ 投 小澤 ９ 投 荘司
ヤクルトは中8日で小澤、楽天は中6日で荘司が先発します。
この試合は初回から両投手なかなかストライクが入らない状況が続きましたが、それにうまくつけ込んだのはヤクルト打線でした。
楽天先発・荘司から2つの四球をもぎ取り一死一、二塁のチャンスを作ったヤクルトは、この場面で打席には村上宗。外角低めのストレートを上手くセンターへ打ち返すと、打球は二遊間を抜けるヒットに。山崎晃の生還でヤクルトが1点を先制します。さらにサンタナ、中村悠もヒットで続き、一挙3点を先制します。
一方で、ヤクルト先発・小澤は四球を出しながらも1回は6-4-3、2回は4-6-3の併殺を3球以内に打たせるなどコスパのいいピッチングをします。
3回には二死一、二塁から小深田大翔に楽天初ヒットとなるタイムリーで1点を返されたものの、これ以降は楽天打線をテンポよく抑え5回1失点の粘投で降板します。今回の内容について小澤は、
「自分自身は不甲斐ないピッチングだったんですけど、野手の皆さんがしっかり守っていただいたおかげでなんとか勝つことができました。初回に点を取っていただいて、ランナー出してもしっかり守っていただいたので、本当にありがたいと思います」
と、堅守で自身を支えてくれた野手陣に感謝の気持ちを伝えていました。
ヤクルトは6回にもＪ．オスナのソロで1点を追加するなど5得点。楽天の1、2番コンビに2点分のタイムリーを許しましたが、最後は守護神・田口が0に抑えゲームセット。
ヤクルトが三連勝を記録しました。
なお、この試合で楽天・炭谷はプロ通算1500試合出場を達成しました。炭谷は、
「みなさんに感謝したいです。自分の中ではまだ通過点だと思っています。1試合でも多くと思ってるので」。
と、コメントを残しました。
勝利投手 小澤怜史（1勝1敗）
敗戦投手 荘司康誠（3敗）
セーブ 田口麗斗（2敗12Ｓ）
広島対ソフトバンク戦
ＭＡＺＤＡＺｏｏｍ－Ｚｏｏｍスタジアム広島
13:30プレイボール
スコア 広島2-3ソフトバンク
スタメン
広島 ソフトバンク
１ 二 菊池 １ 一 中村晃
２ 遊 矢野 ２ 二 牧原大
３ 中 秋山翔 ３ 左 近藤健
４ 一 マクブルーム ４ 右 柳田
５ 左 西川龍 ５ 中 柳町
６ 捕 坂倉 ６ 三 栗原
７ 三 林晃 ７ 遊 川瀬
８ 右 曽根 ８ 捕 甲斐
９ 投 アンダーソン ９ 投 藤井皓
広島、ソフトバンク共に中6日でアンダーソン、藤井皓が先発します。
広島は初回、ソフトバンク・甲斐の悪送球によって一死三塁のチャンスを作ると、3番・秋山翔のタイムリーで1点を先制します。
さらに広島先発・アンダーソンはこの1点を死守するピッチングを続けると、5回5奪三振、さらにノーヒットノーランの快投でリードを守り切り降板しました。
しかし、投手が代わった6回、事態は急変します。
広島・新井監督は、2番手に栗林を送り出します。しかし、ソフトバンク打線がここに目をつけると、無死一、三塁のチャンスを作り、近藤健に打順を回します。すると、近藤健は初球をコンタクト。ライトへ向かった打球はヒットとなり、三塁ランナー・中村晃が生還し追いつきます。
なおもチャンスが続いた状態で柳田、柳町もタイムリーで続き一挙3得点。ソフトバンクが1-3とリードに成功します。勝ち越し打を放った柳田は、
「打ったのはカットボール。少し詰まりましたが、外野を越えてくれてよかったです」。
と、自身の故郷である広島でタイムリーを放てたことを喜んでいました。
ソフトバンクは直後の6回裏に上本のタイムリーで1点差に迫られたものの、その後はブルペン陣が踏ん張り無失点リレー。
ソフトバンクがカード勝ち越しを決めました。
勝利投手 藤井皓哉（5勝3敗）
敗戦投手 栗林良吏（5敗7Ｓ）
セーブ モイネロ（1勝2Ｓ）
巨人対日本ハム戦
東京ドーム
14:00プレイボール
スコア 巨人3-10日本ハム
スタメン
巨人 日本ハム
１ 右 丸 １ 左 松本剛
２ 遊 坂本勇人 ２ 遊 上川畑
３ 左 秋広 ３ 一 加藤豪
４ 三 岡本和 ４ 右 万波
５ 一 中田翔 ５ 捕 Ａ．マルティネス
６ 二 吉川尚 ６ 三 野村佑
７ 捕 大城卓 ７ 二 福田光
８ 中 ブリンソン ８ 投 北山
９ 投 松井颯 ９ 中 細川凌
巨人、日本ハム共に中6日で松井颯、北山が先発します。
日本ハム先発・北山は、この試合投打に渡って爆発しました。
先制点を許した直後、2回二死一、二塁で8番・北山に打席が回ります。2ボール2ストライク、並行カウントからの5球目を捉えると、打球はレフトへのタイムリーに。打った後思わずガッツポーズの出てしまう自援護タイムリーで日本ハムが同点に追いつきます。
さらに味方の援護により2-5で6回を迎えた時、無死二、三塁とまたしてもチャンスで北山に打席が回ってきます。するとその5球目、高めのストレートをバットの先で弾き返すと、打球はセカンドのグラブを弾きセンター前ヒットに。またしても自分のバットで1点を追加します。打った北山は、
「意外とボールは見えていましたね。外（角）に目付けしながら、踏み込んで。昨日、初めてバットをアルコール性のクリーナーできれいに磨いて、そのおかげかな。初回のホームランの失点を取り返せてよかった」
と、まるで二刀流もできそうな言葉を残していました。
さらに、北山は投げては7回3失点の力投。8本のヒットを浴びたものの、粘りのピッチングで相手に流れを渡しませんでした。
日本ハムの打線も活性化し、終わってみれば14安打10得点の猛攻。投打が噛み合った日本ハムがカード勝ち越しを決めました。
勝利投手 北山亘基（3勝2敗）
敗戦投手 松井颯（1勝1敗）
本塁打
日本ハム：野村佑希6号ソロ
巨人：丸佳浩5号ソロ
岡本和真13号ソロ
DeNA対西武戦
横浜スタジアム
14:00プレイボール
スコア DeNA5-4西武
スタメン
ＤｅＮＡ 西武
１ 左 佐野恵 １ 遊 源田
２ 右 関根 ２ 中 長谷川信
３ 三 宮﨑 ３ 二 外崎
４ 二 牧 ４ 一 渡部健
５ 一 オースティン ５ 三 マキノン
６ 中 桑原将 ６ 左 川越
７ 遊 京田 ７ 右 若林楽
８ 捕 伊藤光 ８ 捕 古賀悠
９ 投 ガゼルマン ９ 投 平良海
DeNAは中8日でガゼルマン、西武は中6日で平良海が先発します。
試合は両投手ランナーを出しながらも得点圏でのピッチングが光り、スコアボードには0だけが刻まれていきます。
初めて0以外の文字が表示されたのは6回表。
ヒットと2個の四球で一死満塁のピンチを招いてしまったガゼルマンは、川越と対峙。すると、2ストライクの3球目をあっさりと打たれ、先制の2点タイムリーにされてしまいます。
さらに2点を許し0-4の4点ビハインドとなったDeNAでしたが、ここから"マシンガン打線"の本領が発揮されます。
8回裏、9番ピッチャーの打順で代打で出場した大和が導火線に火をつけると、佐野恵、関根が出塁、宮﨑が巧みすぎる腕畳み打法で計2点を返します。
さらに牧の内野ゴロの間に1点を返すと、ソトの代打・楠本がタイムリーツーベースを放ち、ついにDeNAが同点に追いつきます。
極めつけには、二死一、三塁から戸柱がセカンドへの内野安打を転がしついに勝ち越し。1イニング5得点で一気に形成を逆転させました。勝ち越しタイムリーを放った戸柱は、
「ヘッドスライディングの仕方が分からなかった」
と、セカンドへの内野安打を全力疾走でもぎ取ったものだったことを明かしました。
9回は守護神・山﨑康が三者凡退に仕留め、試合終了。山﨑康に史上初となるハマスタ通算100セーブが記録されるなど、DeNAファンにとっては記録にも記憶にも残る試合となりました。
勝利投手 入江大生（1勝）
敗戦投手 ティノコ（2敗）
セーブ 山﨑康晃（3敗13Ｓ）
中日対オリックス戦
バンテリンドーム ナゴヤ
14:00プレイボール
スコア 中日0-5オリックス
スタメン
中日 オリックス
１ 中 岡林 １ 右 茶野
２ 左 鵜飼 ２ 二 西野真
３ 右 細川成 ３ 中 中川圭
４ 一 石川昂 ４ 捕 森友
５ 三 高橋周 ５ 一 頓宮
６ 二 福永裕 ６ 三 ゴンザレス
７ 捕 木下拓 ７ 左 杉本
８ 遊 村松 ８ 遊 紅林
９ 投 髙橋宏 ９ 投 宮城大
中日、オリックス共に中6日で髙橋宏、宮城大が先発します。
両投手とも、今年3月に行われたWBCではチームの中継ぎの主柱となっていた好投手。その投げ合いはとても20歳と21歳の投げ合いには見えませんでした。
1回は全て凡打の立ち上がりを見せた髙橋宏は、2回以降は150キロ台のストレートと140キロ台中盤のスプリットを駆使し、毎回2奪三振の快投乱麻。7回には満塁のピンチを作りながらも、アウトを全て三振で奪い、7回13奪三振無失点と圧巻の内容でマウンドを降りました。
しかし、このさらに上をいったのが宮城大でした。髙橋宏ほど三振を奪う力強さはないものの、サウスポーらしい多彩な変化球を使って相手を翻弄するピッチングで、同じく7回無失点。しかしこの時点で球数は81球と完封ペース。8回以降も続投を続けます。
この力投を見て、オリックス打線も宮城大を援護します。8回に中日の投手が2番手祖父江になると、一死一、二塁のチャンスを作ります。そして、4番・森友。3球目を弾き返すと、打球は左中間スタンドギリギリに飛び込むスリーランになります。均衡破る一撃に森友は、
「打ったのはスライダーだと思います。なんとかしたいという気持ち、その一心で打ちました！」。
と、その必死さが伺えました。
さらに宮城大にもタイムリーが飛び出すなどこの回で一気に5点をとったオリックスは、その勢いで宮城大も9回完封勝利。
オリックスが宮城大の投打に渡る活躍でカード勝ち越しに成功、単独首位に浮上しています。
勝利投手 宮城大弥（5勝1敗）
敗戦投手 祖父江大輔（2勝2敗）
本塁打
オリックス：森友哉7号スリーラン
阪神対ロッテ戦
阪神甲子園球場
14:00プレイボール
スコア 阪神2-0ロッテ
スタメン
阪神 ロッテ
１ 中 近本 １ 遊 友杉
２ 二 中野 ２ 中 岡
３ 左 ノイジー ３ 二 中村奨吾
４ 一 大山 ４ 左 ポランコ
５ 三 佐藤輝 ５ 三 安田尚
６ 右 森下翔 ６ 一 山口航
７ 捕 梅野隆 ７ 右 平沢
８ 遊 木浪 ８ 捕 佐藤都
９ 投 才木 ９ 投 佐々木朗
「Family with Tigers Day」限定ユニフォームで戦う阪神、ロッテ共に中6日で才木、佐々木朗が先発します。
快投を続けるロッテ先発・佐々木朗の前にチャンスすらなかなか作れない阪神打線でしたが、6回に1つの四球から活路を見出します。
6回の阪神の攻撃でまた先頭の中野が四球を選ぶと、盗塁を成功させ二塁に。さらに佐々木朗の暴投で三塁まで進むと、一死三塁で大山。しっかりと5球目を捉えると、打球はライトへの先制タイムリーに。チャンスを拡大させた中野は、
「点が取れないときにどういう攻め方をするか。四球や相手のミスに付け込んでしっかり勝ち切ることができた」
と、6回被安打1で降板した佐々木朗からヒット以外でもチャンスメークできることを語っていました。
さらに阪神は7回に梅野隆に今季初ホームランとなるソロが飛び出し、これで2点差。この時点では僅か2安打ですが、確実に1点を取る野球でロッテをリードしています。
また、阪神先発・才木も絶好調。150キロに迫るストレートとスライダー、カーブ、フォークなどを駆使してロッテ打線に的を絞らせないピッチングを続けると、なんとロッテ打線を101球で完封。イニング以上の12奪三振を記録し、阪神を勝利に導きました。
勝利投手 才木浩人（4勝3敗）
敗戦投手 佐々木朗希（4勝1敗）
本塁打
阪神：梅野隆太郎1号ソロ
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利－敗戦－引分 Ｇ差
１位 オリックス ３０－２１－ ２ －－－
２位 ロッテ ２６－１９－ ２ １．０
３位 ソフトバンク ２６－２１－ ２ ２．０
４位 日本ハム ２５－２９－ ０ ６．５
５位 西武 ２１－２９－ １ ８．５
６位 楽天 １８－３０－ １ １０.５
セリーグ
順位 チーム名 勝利－敗戦－引分 Ｇ差
１位 阪神 ３４－１６－ １ －－－
２位 ＤｅＮＡ ２８－２０－ １ ５．０
３位 広島 ２６－２６－ ０ ９．０
４位 巨人 ２６－２７－ ０ ９．５
５位 ヤクルト ２０－３０－ ２ １４.０
６位 中日 ２０－３２－ ０ １５.０
まとめ
この日の試合では主にパリーグのピッチャーの活躍が目立ちました。特に、普段打席に立つことのない選手たちにタイムリーが生まれていたりするのがいいですよね。こういうことがあるので、なかなか一概に両リーグDH制に賛成とは誰も言えないんですよね。
パリーグの投手が打つという交流戦の風物詩、これを無くさないためにもやはりセリーグはDH制を継続していくのがいいと、筆者は思いますね。
また、明日の記事ですが、「ベースボール・ファッション〜バッティンググローブ編〜」を投稿する予定でしたが、台風の影響で5日に行われた2試合の「ディグプロ」を投稿します。ぜひそちらもご一読いただけると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。