ソフトバンク・和田毅が交流戦歴代最多タイとなる27勝目!ディグプロ6月9日
鷹の大ベテラン左腕が、歴代交流戦最多勝利数に並ぶ27勝目を挙げました。
今回は、6月9日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
日本ハム対阪神戦
ES CON FIELD HOKKIDO
18:00プレイボール
スコア 日本ハム4-0阪神
スタメン
日本ハム 阪神
1 中 江越 1 中 近本
2 二 ハンソン 2 二 ノイジー
3 一 加藤豪 3 右 前川
4 右 万波 4 一 大山
5 左 松本剛 5 三 佐藤輝
6 指 A.マルティネス 6 指 糸原
7 三 野村佑 7 遊 木浪
8 遊 奈良間 8 捕 梅野隆
9 捕 伏見 9 左 島田
投 鈴木健 投 富田
日本ハムは中6日で鈴木健、阪神は富田がプロ初先発します。
この試合でも、日本ハム・鈴木健は相手打線に点を取らせません。
初回に二死一塁のピンチを招いたものの、ここではセンター・江越のレーザービームが発動し、三塁ベース上で一塁ランナー・前川を補殺。元阪神のチームメートの好プレーに救われ、初回は無失点で切り抜けます。
さらに3回には一死三塁のピンチを招いたものの、セカンド・ハンソンの好守備でホーム生還を阻止。味方の守備に助けられながら、6回無失点でマウンドを降りました。
さらに打線では、0-0で迎えた2回に伏見が二死二、三塁のチャンスを活かすタイムリーを放ち、日本ハムが2点を先制。
さらに、4回には二死走者無しから江越。3球目をライトに弾き返すと、打球は低い弾道でライトスタンドにイン。前年まで所属していた阪神への恩返し弾に、日本ハムファンだけでなく阪神ファンも大きな歓声を上げていました。大活躍だった江越は試合後、
と、軽いジョークも交えて球場中を沸かせました。
4点のリードをもらった日本ハム投手陣は、2番手以降を河野-池田と繋ぎ、最後は守護神・田中正が登板。二死一、二塁のピンチを作ってしまいましたが、最後はミエセスをセンターフライに打ち取りゲームセット。
日本ハムが阪神に完封勝利しました。
勝利投手 鈴木健矢(6勝2敗)
敗戦投手 富田蓮(1勝1敗)
本塁打
日本ハム:江越大賀4号ソロ
楽天対中日戦
楽天モバイルパーク宮城
18:00プレイボール
スコア 楽天5-4中日
スタメン
楽天 中日
1 中 辰己 1 左 大島
2 三 小深田大翔 2 指 鵜飼
3 右 小郷 3 中 岡林
4 二 浅村 4 右 細川成
5 左 岡島 5 三 高橋周
6 指 フランコ 6 一 石川昂
7 一 阿部寿 7 二 村松
8 遊 山﨑剛 8 捕 木下拓
9 捕 太田光 9 遊 龍空
投 藤平 投 小笠原
楽天は中13日で藤平、中日は中6日で小笠原が先発します。
試合は1回、中日が一死満塁のチャンスを作ると、5番・高橋周が初球打ち。外角のストレートを逆らわずにレフトへ弾き返し、タイムリーで2点を先制します。
しかし楽天は2回に1点を返すと、5回には二死二塁から小郷、浅村に連続タイムリーが飛び出し3-2と逆転に成功します。
初回に2点を失った後は無失点ピッチングを続けていた楽天・藤平でしたが、6回表に無死一塁の場面から同点のタイムリーツーベースを打たれてしまいます。
勝ち投手の権利が無くなったところで降板し、マウンドに上がったのはルーキー・渡辺翔。今季3試合目の右腕はまず高橋周を全球パームで三振に沈めると、石川昂は149キロのストレートを見せるなどセカンドゴロに。最後は村松も4球全てパームを投じ、セカンドゴロに仕留めました。ほぼほぼパームでピンチを抑え切った渡辺翔は、
と、伝家の宝刀を自負。1回無失点の見事な火消しでこの回を終えます。
この渡辺翔のピッチングが流れを呼び、6回裏に一死一、三塁のチャンスを作ると、太田光がスクイズを敢行。一塁側に転がった打球は、小笠原がホーム生還を阻止するには至らず、楽天が4-3と勝ち越しに成功します。
その後両チーム1点を取り合いますが、楽天はリードを守り切り、試合終了。
1回無失点の好リリーフを見せた渡辺翔は、プロ初勝利を記録しました。
勝利投手 渡辺翔太(1勝)
敗戦投手 小笠原慎之介(4勝3敗)
セーブ 松井裕樹(1勝1敗10S)
西武対ヤクルト戦
ベルーナドーム
18:00プレイボール
スコア 西武2-1ヤクルト
スタメン
西武 ヤクルト
1 遊 源田 1 二 山田哲
2 二 外崎 2 左 青木
3 指 マキノン 3 指 川端
4 一 渡部健 4 三 村上宗
5 右 川越 5 右 サンタナ
6 中 長谷川信 6 中 内山
7 三 平沼 7 一 J.オスナ
8 捕 古賀悠 8 遊 三ツ俣
9 左 若林楽 9 捕 古賀優
投 隅田 投 ピーターズ
西武は5月21日ぶり、中18日で隅田、ヤクルトは中5日でピーターズが先発します。
今季ここまで1勝5敗の隅田。負けた試合は5回持たずに崩れる傾向が強かったものの、今回は意地を見せます。
初回、先頭の山田哲にいきなりスリーベースを打たれ、青木にヒットを許したことで開始からわずか5球で1点を失ったものの、その後はしっかりと修正。最速150キロのストレートとカーブを主体に、緩急を使いながらヤクルト打線から5回までに7つの三振を奪い降板します。
5回96球を投げ、7奪三振1失点の粘投に隅田は、
と、野手への感謝を口にしました。
この粘りのピッチングに西武打線も報います。
失点した後の2回裏、この回の先頭に長谷川信が打席に入ります。その2球目、ツーシームを引っ張ると、本人も打った瞬間確信するソロに。高く上がった打球がレフトスタンド中段に飛び込み、すぐさま1-1の同点に追いつきます。
なおも二死二塁のチャンスを作ったところで源田。カーブにしっかり合わせると、打球はライト前に落ちるヒットに。二塁ランナー・平沼が生還し、2-1の勝ち越しに成功します。
隅田降板後は、森脇-平井-佐藤隼-増田達が1イニングずつを担当。それぞれ球数も少なめに無失点で抑え、試合終了。
西武が逆転勝利でカード初戦を制しました。
勝利投手 隅田知一郎(2勝5敗)
敗戦投手 ピーターズ(2勝2敗)
セーブ 増田達至(2勝1敗9S)
本塁打
西武:長谷川信哉3号ソロ
ロッテ対広島戦
ZOZOマリンスタジアム
18:00プレイボール
スコア ロッテ2-3広島
スタメン
ロッテ 広島
1 一 池田来 1 二 菊池
2 遊 藤岡 2 左 西川龍
3 二 中村奨吾 3 中 秋山翔
4 右 山口航 4 指 松山
5 指 ポランコ 5 捕 坂倉
6 右 岡 6 一 マクブルーム
7 三 安田尚 7 遊 田中広
8 捕 田村龍 8 三 デビッドソン
9 中 和田康 9 右 野間
投 西野勇 投 床田
ロッテは中9日で西野勇、広島は中6日で床田が先発します。
この試合では、広島・床田がロッテ打線相手に快投を見せます。
3回までを無失点に抑える立ち上がりを見せた床田でしたが、4回からパームを使い始めると、パームがストライクゾーンの左上に外れる事象が連発。一死三塁の場面でカウントを悪くしたところで山口航にタイムリーを打たれてしまいました。
しかし、失点は最小限にとどめると、5回以降はしっかり修正。ストレートよりもツーシームを多く用い、カーブやフォーク、そして時折り伝家の宝刀・パームを投げることで相手打線に的を絞らせず。7回には一つ前の打席でタイムリーを打たれた山口航からストレートで空振り三振を奪いリベンジを果たすなど、8回101球を投げて被安打4、1失点と好内容でマウンドを降ります。左肘の故障から復帰後最長イニングを投げ切った床田は試合後、
と、意気込みを語りました。
一方打撃では、0-0で迎えた3回表に西川龍、秋山翔の連続タイムリーで広島が2点を先制。7回にも西川龍にタイムリーが飛び出し、3点目を追加しました。
2点リードで迎えた9回は矢崎が登板。二死一塁からロッテ・ポランコが打ち上げた打球を風の影響でショート・矢野が落球し、その間に1点を失ったものの、慌てることなく、次打者・岡を打ち取りゲームセット。
広島が僅差で勝利しました。
勝利投手 床田寛樹(5勝1敗)
敗戦投手 西野勇士(6勝2敗)
セーブ 矢崎拓也(3勝8S)
オリックス対DeNA戦
京セラドーム大阪
18:00プレイボール
スコア オリックス2-4DeNA
スタメン
オリックス DeNA
1 三 廣岡 1 右 大田
2 右 野口 2 左 関根
3 指 杉本 3 一 佐野恵
4 捕 森友 4 二 牧
5 一 頓宮 5 指 オースティン
6 中 中川圭 6 中 桑原将
7 二 ゴンザレス 7 遊 京田
8 遊 紅林 8 捕 伊藤光
9 左 茶野 9 三 林琢
投 山下舜 投 バウアー
オリックスは中7日で山下舜、DeNAは中5日でバウアーが先発しました。
この試合ではDeNA・牧に珍しいホームラン(?)が生まれました。
DeNA先発・バウアーは2回に伊藤光とのサインミスで起きたパスボールで二塁から一気にランナーを生還させてしまい1点を失うと、4回には頓宮に一発を被弾。5回終了時点で2失点(自責点1)の内容でした。
一方のオリックス・山下舜も、2回に牧、オースティンに連続ツーベースを打たれ失点。5回まで3本のヒットしか許していないものの、1点を失っています。
そして、2-1で迎えた5回にそれは起こりました。
山下舜から林琢、関根が四球を選び、二死一、二塁で打席には牧。初球、アウトローのカーブを流されながらも三遊間へ打ち返すと、打球はレフト前へのヒットに。サード・廣岡が返球をカットし、飛び出していた二塁ランナー・関根を刺そうとしましたが、なんと送球は二塁をそれ右中間に点々と転がる悪送球に。
この間に関根、牧は一気にホーム生還。記録上はヒットとエラーですが、実質牧のランニングスリーランでDeNAが勝ち越しに成功します。打った牧は、
と、嬉しそうに振り返っていました。
思いがけない棚ぼたで逆転に成功したDeNAは、バウアーが7回2失点の好投を見せて降板した後、伊勢-山﨑康の勝ちパターンリレー。
両投手無失点に抑え、DeNAが珍勝しました。
勝利投手 バウアー(3勝2敗)
敗戦投手 山下舜平太(5勝1敗)
セーブ 山﨑康晃(3敗15S)
本塁打
オリックス:頓宮裕真2号ソロ
ソフトバンク対巨人戦
福岡PayPayドーム
18:00プレイボール
スコア ソフトバンク5-1巨人
スタメン
ソフトバンク 巨人
1 一 中村晃 1 遊 坂本勇人
2 遊 今宮 2 右 梶谷
3 左 近藤健 3 左 秋広
4 右 柳田 4 三 岡本和
5 二 牧原大 5 一 中田翔
6 三 栗原 6 指 ウォーカー
7 指 野村勇 7 中 オコエ
8 捕 甲斐 8 二 吉川尚
9 中 周東 9 捕 岸田
投 和田毅 投 横川
ソフトバンク、巨人共に中6日で和田毅、横川が先発します。
ここまで交流戦通算26勝を挙げているソフトバンク・和田毅。石川雅に並ぶ27勝に到達するべく、42歳の大ベテランが奮投します。
初回に2人のランナーを出しながら併殺と三振で無失点で切り抜けると、2、3回は三者凡退。4回に岡本和からソロを被弾したものの、140キロ中盤ながら年々ノビを増すストレートにスライダー、チェンジアップを組み合わせるピッチングスタイルで巨人打線をキリキリ舞いに。
6回途中にランナーを2人出したところで降板となりましたが、好投した和田毅は、
と明るく語りました。この活躍、筆者もブログライターの端くれとして記事にさせていただきます。ナイスピッチングでした。
4回に失点した和田毅でしたが、ソフトバンク打線はそれよりも前に先手を打ちます。
2回裏、ヒットと四球で繋ぎ、二死一、二塁のチャンスで打席には甲斐が入ります。その2球目、フォークを上手く掬うと、打球は左中間のラッキーゾーンに吸い込まれる先制のスリーランに。打点を挙げれば昨季から29試合連続負け無しの甲斐が、小さいけれども大きな一発を放ちました。
その後、先発・和田毅の後を受けた津森は二死満塁のピンチを招きながらも無失点で凌ぐと、終盤はソフトバンク自慢のリリーフ陣を展開。松本裕-モイネロ-甲斐野とリレーし、全員失点0の好リリーフ。
打線も7回に近藤健のソロ、8回に甲斐のタイムリーでダメ押しし、ソフトバンクが5-1で勝利しました。
なお、この試合で白星を挙げた和田毅はプロ野球記録に並ぶ交流戦通算27勝を記録しました。
勝利投手 和田毅(5勝1敗)
敗戦投手 横川凱(3勝4敗)
本塁打
巨人:岡本和真14号ソロ
ソフトバンク:甲斐拓也4号スリーラン
近藤健介7号ソロ
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 ロッテ 28-21- 3 ---
2位 ソフトバンク 29-22- 2 0.0
3位 オリックス 31-24- 2 0.0
4位 日本ハム 26-32- 0 6.5
5位 西武 24-31- 1 7.0
6位 楽天 21-31- 1 8.5
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 35-19- 2 ---
2位 DeNA 30-23- 1 4.5
3位 広島 30-26- 0 6.0
4位 巨人 28-29- 0 8.5
5位 中日 22-34- 0 14.0
6位 ヤクルト 21-33- 2 14.0
まとめ
まずはソフトバンク・和田毅選手、おめでとうございます。40歳を超えても年々最高球速が伸び続け、その成長曲線が「和田曲線」と呼ばれるほど伸び代を持て余している和田毅選手が、交流戦でここまで勝てているのもやはり長い間最前線で戦ってきているからですよね。
中6日のローテで回れば、交流戦では多くても1年3勝しか稼げません。エース格であれば、いつも当たるのは相手チームのエースなので1勝もできるかわかりません。そんな中27勝も挙げられたのは本人の努力に他ならないと思います。
また、ソフトバンクはこの勝利で首位に浮上。パリーグは首位チームが3球団と異例の事態が起こっています。ここから抜け出すのは一体どのチームなのでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。