見出し画像

阪神・西勇が12球団から白星を挙げる!ディグプロ6月14日

 阪神のベテランが史上20人目となる、12球団相手に勝利投手となりました。
 今回は、6月14日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。

巨人対西武戦

東京ドーム

18:00プレイボール

スコア 巨人7-1西武

スタメン
巨人       西武
1 遊 坂本勇人 1 遊 源田
2 中 オコエ  2 右 岸潤
3 左 秋広   3 二 外崎
4 三 岡本和  4 一 マキノン
5 右 丸    5 中 長谷川信
6 一 中田翔  6 三 平沼
7 捕 大城卓  7 左 金子
8 二 吉川尚  8 捕 古賀悠
9 投 戸郷   9 投 エンス

 巨人は中6日で戸郷、西武は5月17日ぶり、中27日でエンスが先発します。

 この試合では、苦労の大砲に節目の一本が出ました。
 2回にヒットと2四球で一死満塁のチャンスを作った巨人は、一打先制の場面で9番・戸郷。得点はあまり見込めないと思いきや、スクイズを敢行。これが成功し、戸郷の自援護スクイズで巨人が1点を先制します。
 3回に間も無く追いつかれてしまいますが、1-1で迎えた3回裏には岡本和の16号ソロが飛び出すなど3得点で西武を突き放します。

 そして、5-1で迎えた7回の巨人の攻撃。一死走者無しで中田翔が打席に立ちます。すると、その3球目。ツーシームを捉えると、打球はセカンド強襲の内野安打となります。
 この一打がプロ通算1500本目のヒットに。記念すべき一本を放った中田翔は、

 「これまで積み上げてこられたのも、監督をはじめ、チームメイト、トレーナーさんなどスタッフ皆さんのおかげです。また、ファンの皆さんの声援があったからこそ達成できた記録です。1500安打は通過点として、これからも積み上げていけるように頑張ります」

東スポWEB 2023年6月14日 22:32配信の記事より一部抜粋。

 と、周囲で支えてくれる人への感謝を忘れませんでした。

 8回にも2点を追加するなど15安打7得点の猛攻を見せた巨人は、投げては戸郷が6回1失点の好投。菊地大-鈴木康-田中千ニューフェイスが無失点リレーを展開し、巨人が快勝しました。
 なお、この試合で西武・エンスが来日初ヒットを記録しました。

巨人先発の戸郷。球数をいつもよりも多く要しながらも、6回116球を投げ1失点で試合を作りました。
西武先発のエンス。来日初ヒットを記録したものの、3回途中4失点KOで7敗目を喫しました。
3回、一時同点に追いつくタイムリーを放った西武・外崎(画像右)。
プロ通算1500安打を記録した巨人・中田翔。

ヤクルト対ソフトバンク戦

明治神宮野球場

18:00プレイボール

スコア ヤクルト2-3ソフトバンク

スタメン
ヤクルト      ソフトバンク
1 二 山田哲   1 一 中村晃
2 中 内山    2 遊 今宮
3 左 青木    3 左 近藤健
4 三 村上宗   4 右 柳田
5 右 サンタナ  5 二 牧原大
6 捕 中村悠   6 中 正木
7 一 J.オスナ 7 三 栗原
8 遊 長岡    8 捕 甲斐
9 投 高橋奎   9 投 東浜

 ヤクルト、ソフトバンク共に中6日で高橋奎、東浜が先発します。

 試合は2回、早い段階から動き出します。初回を無得点で終えた両チーム、ソフトバンクは牧原大から2回の攻撃が始まります。
 牧原大がセンター前ヒットで出塁し一死一塁とすると、打席にはこのところ打撃不調の栗原。しかし、栗原は2球目を一閃すると、打球は明治神宮野球場のライトスタンド中段に飛び込む先制ツーランに。リーグトップの37打点目を挙げた栗原は、

 「とにかく先制点をとりたいと、その気持ちだけでした。しっかりと集中して自分のスイングができたと思います。先制の一発となって良かったです」

スポーツ報知 2023年6月14日 18:52配信の記事より一部抜粋。

 と、語っていました。

 さらにソフトバンクは3回に、近藤健のチーム最速となる10号ソロで3点目を追加。2回に長岡にタイムリーを許し1点差となっていた中での大きな追加点でした。

 先発・東浜は亜細亜大学時代の本拠地で5回2失点の内容。3点の援護をもらってからも、リードを引き渡すことなくマウンドを降りました。6回以降は、ソフトバンク自慢の中継ぎ陣が登場。
 武田-甲斐野-モイネロ-R.オスナと無失点リレーで繋ぎ、ソフトバンクが二試合連続のホームラン攻勢で辛勝しました。

勝利投手 東浜巨(5勝5敗)
敗戦投手 高橋奎二(2勝4敗)
セーブ R.オスナ(12S)
本塁打
ソフトバンク:栗原陵矢8号ツーラン
       近藤健介10号ソロ

ソフトバンク先発の東浜。大学時代に慣れ親しんだ明治神宮野球場で、5回被安打9も2失点の粘投で5勝目を挙げました。
2回、先制ツーランを放ち、倉松コーチとハイタッチを交わすソフトバンク・栗原。
2回にタイムリーを放つなど、この日猛打賞を記録したヤクルト・長岡。

DeNA対日本ハム戦

横浜スタジアム

18:00プレイボール

スコア DeNA2-1日本ハム

スタメン
DeNA     日本ハム
1 右 関根   1 中 アルカンタラ
2 中 蝦名   2 一 清宮幸
3 左 佐野恵  3 二 加藤豪
4 二 牧    4 右 万波
5 三 宮﨑   5 左 松本剛
6 一 ソト   6 捕 A.マルティネス
7 遊 大和   7 三 野村佑
8 捕 伊藤光  8 遊 上川畑
9 投 バウアー 9 投 加藤貴

 DeNAは中4日でバウアー、日本ハムは中6日で加藤貴が先発します。

 サイ・ヤング賞右腕がついに本格始動です。
 6月9日の前回登板では、オリックス相手に7回108球を投げ2失点の力投。これだけでも十二分の活躍ですが、なんと中4日という脅威の間隔で横浜スタジアムのマウンドに上がります。
 すると、バウアーは日本ハム打線相手に快投を披露。6回終了時点で6奪三振、被安打1に抑えます。6回にはアルカンタラから三振を取った際にソードセーブレーションを披露。スタンドから歓声が沸きました。

 この好投を、同じ助っ人のソトが援護。5回裏に牧、宮﨑の連打で無死二、三塁のチャンスを作ると、ソトは3球目を強振。高々と上がった打球は、アルカンタラがジャンプするも取れないフェンス直撃の2点タイムリーツーベースに。DeNAが2-0と先手を取ります。

 7回のマウンドに上がったバウアーは二死走者無しから万波にソロを被弾。完封は逃したものの、清宮幸、加藤豪、松本剛から三振を奪ってこの回を最小失点で抑えました。
 この勢いで8回も0に抑えたバウアー。裏の攻撃では先頭打者でしたが、三浦監督は代打を送らずバウアーをそのまま打席に。これは、9回続投を意味します。そして、9回のバウアーは石井一にヒットを打たれ一死三塁のピンチを招いたものの、最後は清宮幸、加藤豪を連続三振に仕留めゲームセット。
 来日初完投を記録したバウアーはお立ち台にて、お笑い芸人のネタのパロディの「ヨコハマサイコッチョ〜」を披露。

 「球場に来て試合を見ている全ての皆さんは、必ずお金なり時間なりを費やしてこの場にいる。言葉の壁がありますけど、自分なりに感謝を伝える、楽しんでもらいたいという気持ちでやっている」

スポーツ報知 2023年6月15日 5:25配信の記事より一部抜粋。

 という、バウアーなりのファンサービス精神が現れた瞬間でもありました。
 今季最速の2時間8分で終了した投手戦はバウアーの来日初完投勝利で幕を閉じました。

勝利投手 バウアー(4勝2敗)
敗戦投手 加藤貴之(4勝5敗)
本塁打
日本ハム:万波中正12号ソロ

DeNA先発のバウアー。9回113球を投げ被安打3、12奪三振の快投で来日初完投勝利を挙げました。
日本ハム先発の加藤貴。8回102球の完投も、2失点で黒星を喫しました。
5回、先制の2点タイムリーツーベースを放つDeNA・ソト。
7回、バウアーからソロを放ち、ベンチで味方とハイタッチを交わす日本ハム・万波(画像左)。

中日対ロッテ戦

バンテリンドーム ナゴヤ

18:00プレイボール

スコア 中日1-2ロッテ

スタメン
中日       ロッテ
1 左 大島   1 中 藤原
2 二 村松   2 遊 藤岡
3 中 岡林   3 二 中村奨吾
4 右 細川成  4 一 山口航
5 一 ビシエド 5 三 安田尚
6 三 福永裕  6 右 岡
7 捕 木下拓  7 左 菅野剛
8 遊 龍空   8 捕 佐藤都
9 投 涌井   9 投 種市

 中日は中6日で涌井、ロッテは中10日で種市が先発します。

 先手を取ったのはロッテでした。
 2回表に安田尚のツーベースで先制のチャンスを作ったロッテは、岡が打席に。岡は4球目のストレートを捉えると、打球は詰まりながらもセンターの前に落ちるタイムリーに。粘った結果が実を結び、1点を先制します。

 さらに0-1と1点リードのまま迎えた5回には、二死三塁のチャンスを作ります。無死からランナーを出しながらも涌井の前に2点目を追加できてい状況でしたが、4番・山口航が打破。2ボール2ストライクからの6球目を弾き返すと、打球はライトへのタイムリーに。
 貴重な2点目を追加した山口航は、

  「打点のチャンスの時は打点をと思ってやっている。年間通して、ホームランもそうですけど打点も大事にしていかないといけないと思う。4番としてそういう場面で回ってくることが多いので、しっかり返していけるとチームも勝てる。これからもしっかり打点を意識してやっていきたい」

デイリー 2023年6月14日 22:27配信の記事より一部抜粋。

 と、4番としての責任を口にしました。

 2点のリードを得たロッテは、先発・種市が1点を失ったものの、後続が無失点で火の粉を消す見事なリリーフ。
 1点リードで迎えた9回は守護神・益田直が登板すると、細川成から始まる中日打線を三者凡退に抑えて試合終了。
 ロッテが僅差で勝利しました。

勝利投手 種市篤暉(4勝2敗)
敗戦投手 涌井秀章(2勝7敗)
セーブ 益田直也(1勝17S)

中日先発の涌井。6回2失点と仕事は果たしたものの、好投虚しく7敗目。しかし、同時にNPB通算29人目の通算150敗という名投手の証をその腕に刻みつけました。
ロッテ先発の種市。6回途中1失点とイニングを投げきれなかったものの、4勝目を手に入れました。
5回、貴重な追加点となるタイムリーを放つロッテ・山口航。
6回、反撃のタイムリーを放つ中日・岡林。

阪神対オリックス戦

阪神甲子園球場

18:00プレイボール

スコア 阪神8-3オリックス

スタメン
阪神       オリックス
1 中 近本   1 右 廣岡
2 二 中野   2 三 宗
3 左 ノイジー 3 左 杉本
4 一 大山   4 捕 森友
5 右 ミエセス 5 一 頓宮
6 三 佐藤輝  6 中 中川圭
7 捕 梅野隆  7 二 ゴンザレス
8 遊 木浪   8 遊 紅林
9 投 西勇   9 投 曽谷

 阪神、オリックス共に中6日で西勇、曽谷が先発します。

 この日の西勇は立ち上がりを狙われながらも、しっかりと修正力を見せました。
 1回にオリックスの先頭・廣岡にツーベースを許し二死三塁で森友にタイムリーを浴びると、2回にも一死一、三塁の場面で廣岡のセカンドゴロの間に1点を失い2失点を喫します。
 しかし、この試合ではそれ以上に阪神打線が爆発。初回にミエセス、佐藤輝に連続タイムリーが生まれるなど4得点ですぐさま逆転すると、4回には近本にタイムリースリーベースが飛び出すなど3得点。7-2と大量リードします。

 序盤に2点を失った西勇でしたが、それでも3回以降はストレートに加えスライダーやシュート、チェンジアップにカーブなど様々な球種を用いて的を絞らせないピッチングを披露。6回を投げ被安打5、3与四死球ながら失点は2にとどめ、大きな意味を持つ勝利投手の権利を持ってマウンドを降ります。

 その後、両チームは7回に1点を取り合いますが、オリックスが5点を追いかける構図は変わらずにそのままゲームセット。阪神が8-3で快勝しました。
 なお、この試合で6回2失点の好投をした西勇はNPB20人目となる12球団からの勝利を達成。古巣を破って達成したこの偉大な記録を、

 「こうやって最後に古巣に勝つことが出来た。野球を終わった時(引退した時)は覚えているであろう記録」

デイリー 2023年6月14日 21:05配信の記事より一部抜粋。

 と、西勇は感慨深げに語っていました。

勝利投手 西勇輝(4勝4敗)
敗戦投手 曽谷龍平(2敗)

阪神先発の西勇。6回2失点と試合を作り、NPB全球団から勝利を挙げました。
オリックス先発の曽谷(画像左)。祖父母が観戦する中4回途中6失点と、目の前で勝利を飾ることはできませんでした。
1回、3試合ぶりのスタメンで2点タイムリーツーベースを放つ阪神・佐藤輝。

広島対楽天戦

MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島

18:00プレイボール

スコア 広島4×-3楽天

スタメン
広島         楽天
1 二 菊池     1 中 辰己
2 右 野間     2 三 小深田大翔
3 中 秋山翔    3 右 小郷
4 左 西川龍    4 二 浅村
5 捕 坂倉     5 左 岡島
6 三 デビッドソン 6 一 鈴木大地
7 一 林晃     7 遊 山﨑剛
8 遊 矢野     8 捕 安田悠
9 投 九里     9 投 田中将

 広島、楽天共に中6日で九里、田中将が先発します。

 広島は2回に岡島のソロで先制点を許しますが、直後の2回裏にヒットと四球で二死二、三塁のチャンスを作ると、1番・菊池が捉えた打球はレフトを襲うタイムリーツーベースに。ランナーが2人生還し、2-1とすぐさま逆転に成功します。

 しかし、4回に二死二、三塁のピンチを招くと、鈴木大地の打球をファースト・林晃が処理ミス。この間に三塁ランナーの生還を許し、2-2の同点に追いつかれてしまいます。
 その後も1点を取り合い、試合は3-3で9回裏へ。

 広島は楽天の守護神・松井裕から代打・上本が4球目のストレートをセンターへ運びヒットとすると、菊池が送りバントを成功させ、一死二塁で打席には野間。2ボール2ストライクからの6球目でした。インコースのフォークを体勢を崩しながらも引っ張ると、打球は一塁ベースに当たりファーストのグラブを弾いて転々とします。
 この間に二塁ランナー・上本は激走、ホームからの返球が少しそれ、ヘッドスライディングをした上本はセーフ。
 広島・野間の劇的サヨナラタイムリーで、広島が快勝しました。

勝利投手 矢崎拓也(4勝8S)
敗戦投手 松井裕樹(1勝2敗12S)
本塁打
楽天:岡島豪郎5号ソロ
   浅村栄斗11号ソロ

広島先発の九里。7回2失点の力投でマウンドを降りたものの、勝ち負けは付きませんでした。
楽天先発の田中将。6回を投げ被安打8も2失点に抑える粘投を見せましたが、勝ち負けは付きませんでした。
9回、同点に追いつく11号ソロを放つ楽天・浅村。
9回、ベースに当たる珍タイムリーでサヨナラに導いた広島・野間(画像左から2人目)。

順位表

パリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 ロッテ    31-22- 3 ---
2位 ソフトバンク 31-24- 2 1.0
3位 オリックス  33-26- 2 1.0
4位 日本ハム   27-35- 0 8.5
5位 楽天     23-32- 1 9.0
6位 西武     24-35- 1 10.0

セリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 阪神     37-21- 2 ---
2位 DeNA   33-24- 1 3.5
3位 巨人     32-29- 0 6.5
4位 広島     31-29- 0 7.0
5位 ヤクルト   23-35- 2 14.0
6位 中日     23-36- 0 14.5

まとめ

 そろそろセパ交流戦全体の勝敗数が決まってくる中、この日はセリーグ4勝、パリーグ2勝とセリーグの勝ち越しでした。全体で見ると、セリーグ43勝1分、パリーグ38勝1分。そろそろパリーグは巻き返しが難しくなってきそうです。
 両リーグとも素晴らしい選手たちが揃っている中、最終的に勝ち越すのはどちらのリーグでしょうか。また、交流戦優勝チームに輝くのはどこでしょうか。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

いいなと思ったら応援しよう!