ここにも北の焙煎人、「さわの珈琲店」
吉祥寺「もか」と宮の森「リヒト珈琲」
『コーヒーの鬼がゆく――吉祥寺「もか」遺聞』という本がある(嶋中労著、中央公論新社2008年、中公文庫2012年)。
吉祥寺の「もか」は、忘れられない。これまで生きてきたなかで一番好きな味のコーヒーを飲ませてくれたお店だ。この本は2007年に亡くなったその店主の標交紀(しめぎ ゆきとし)さんのことを描いたもの。
本の中に、標さんが師と仰ぐ襟立博保(えりたて ひろやす)さんの三男・襟立稔規(えりたて としき)さんが札幌の宮の森で「リヒト